公共交通空白地、地方の移動について(1)
2021年2月18日
公共交通空白地について、これから何度かに分けてボクの経験している地方のタクシー業界の現状から考えてみた。
「鳳来寺山は東三河南部交通圏である」
これは、愛知県B地域タクシー運転手講習の地理試験によく出題される。
東三河南部交通圏は、豊橋市、豊川市、田原市、蒲郡市と新城市の旧市域に設定されていて、2005年に新城市と合併した旧鳳来町と旧作手村、北設楽郡の3町村(設楽町、東栄町、豊根村)は、国が定めた交通圏では「その他地域」にあたる。そのため、旧南設楽郡鳳来町にある鳳来寺山は「東三河南部交通圏」ではないので、答えはXになる。
現在、その東三河南部交通圏と、その他地域にあたる新城市内には新城交通(ツジムラタクシー、以後ツジムラタクシー)が所有台数8台、カネタタクシーが1台、合計9台で営業を行っている。(図1)
愛知県内2番目の広さ499km2、人口43651人(2021年1月1日推定)の市を、わずか9台のタクシーでカバーしている。(ちなみに名古屋市が326km2)
タクシー会社廃業と公共交通空白地の出現
そのツジムラタクシーが、この3月末で事業を廃止することになったそうだ。いったい何が起こって、どうなるのか、タクシー事業の現場目線で考えてみたいと思う。そして、今後増加するだろう、公共交通空白地の問題について、私論を述べてみたい。
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- 公共交通空白地、地方の移動について(1)
- 交通圏の問題、地方の移動について(2)
- タクシー・ハイヤー事業への新規参入、地方の移動について(3)
- 地方のタクシー、地方の移動について(4)
地図、資料など内容は以下リンク先「新城市地域公共交通会議」による。
令和2年度新城市地域公共交通会議:新城市
協議資料2-2 新旧タクシー営業区域図(PDF:425KB)