公共ライドシェアってなに?
公共ライドシェア(?)について考えてみます。というのも、8月から自治体やNPOが運行する自家用有償運送を「公共ライドシェア」に名称を統一するからです。
ちょ、待って。あのー、これまで忌み嫌われいた「ライドシェア」が、いきなり2つも揃って…。それに「公共」と「日本型」、まあ、タクシーがやってるのが日本独特の公共亜流という流れになっている、ようにも感じる…、のはボクだけ?
まあ、良いんですよ。問題は移動を確保すること、交通権を守ることなんですし…。そして「移動で人を幸せに」なんだしね。公共であろうが私的であろうが、国家国民のために、なんでしょうから…たぶん、きっと。
ということで、さらに迷子になりそうなこの国の公共交通政策です…。きっと、混乱させて国民を思考停止する「煙に巻く殺法」なのかもしれないと、ニンニン。日本型ライドシェアというのも、正式には自家用車活用事業ではなかったっけ?
ということで、公共ライドシェアってなに?なんなんだよ、です。
日本版ライドシェアと公共ライドシェアの違い
<独自>「交通空白」解消に「公共ライドシェア」 8月から名称統一(産経新聞) – Yahoo!ニュース
ニュースでは上のような図を使って解説していますが、道路運送法では、
- 道路運送法78条2条(交通空白地旅客運送、福祉有償運送)
- 地域住民、観光旅客、来訪する者を
- 市町村、非営利活動法人・団体が住民、観光客を有償で運送
- 地域住民、観光旅客、来訪する者を
- 道路運送法78条3号(自家用車活用事業)
- 公共の福祉を確保するためにやむを得ない場合
- 国土交通大臣の許可を受けて運送
- 公共の福祉を確保するためにやむを得ない場合
つまり、1が公共ライドシェアで、2が日本型ライドシェア(自家用自動車活用事業)ですよね?
日本型ライドシェア
- タクシー事業者が運行主体
- 雇用、運行管理、車両管理、事故クレーム
- 配車アプリで配車
- タクシー車両も使用
- 営業区域ごとに台数・運行日時が指定される
現在行われているタクシー会社によるものがこれにあたります。
公共ライドシェア
- 自治体(都道府県市町村)NPO、観光協会などいろいろ
- 自家用車、1が所有する車両(白ナンバー)を使用
- 雇用はいろいろ
別府ゆけむりライドシェアや、万博ライドシェアなどの『自治体などが主体となって実施されてきた「自家用有償旅客運送」』1が公共ライドシェアです。
どちらも公共交通ですよね?
日本型ライドシェアは「公共の福祉のためやむを得ない場合」という道路運送法78条第3号の理念をもとに創設されたとすると、これも公共ライドシェアには違いないのでしょうが…。というか、タクシー事業自体、公共交通です。そこで、ボクたちが迷い込んでしまうのだろうと考えています。
公共ライドシェア、そして日本型ライドシェア、あれほど遠かったライドシェアが一般化されたようにも感じます。自家用有償、自家用車活用事業から一気にライドシェアになる…
ライドシェアの夜明け、なのかなあ、なんて考えています。そして、物事ってのはあっけなく変わるもんだなあ、と思っているんです。それで、公共ライドシェアとは、タクシー事業者以外が運行する白ナンバー車両による公共交通です、よね?
自家用車活用事業について 中部運輸局 自動車交通部 旅客第二課
参考
話題のライドシェア・自家用車活用事業について、制度や法的根拠のまとめ(自家用自動車の有償運送との関係について) | 福祉送迎研修センター<東日本>

