独占化の時代 newmoの戦略

タクシー市場の独占化が始まろうとしています。タクシーを利用するためには、次の3通りの方法があります。

  1. 走っている車を止める(流し)
  2. 駅や乗り場に並ぶ(付け待ち)
  3. 電話やアプリで指定場所まで来てもらう(配車)

これまでは、例えば、東京や大阪などの都市部では、1の流しが主体でした。それに加えて2の付け待ち、ついでに3の無線配車でした。

スマホが普及し、GPSの精度が増し、IP無線になると、配車アプリによる3の配車が増えます/増えています。例えば、配車アプリでの迎車専用車両GO Rideなんてものも登場しました。さらに、日本型ライドシェア(自家用自動車活用事業)はアプリ配車での運行が標準です。

配車アプリの時代

これからは配車アプリによる配車がタクシー事業の主流になります。いえ、まともな経営者なら、配車をメインにしたいと考えます。理由は、

  1. 迎車料金
  2. 選ばれるタクシー

つまり、配車は儲かるということです。

例えば、2023年度東京都区内の配車回数が年間41,388,216回でした。1回400円とすると、16,555,286,400円、165億円の市場なのです。

これからは利用者が選ぶ時代になります。そして、事業者はそう仕向けます。

newmoの戦略

そのうえで、newmoの戦略は市場の独占化です。そのために岸交、未来都の経営権を取得し、すでに大阪府内で5位の規模、646台を所有しています1

newmoによる独占化、プレリリース
newmo、シリーズA 1stクローズで100億円超の資金調達を実施 | newmo株式会社のプレスリリース

この2社をベースにして、準特定地域の指定解除後は増車も行うでしょう。さらに保有台数シェアを拡大します。そして、次の戦略です。

市場の独占化と新しい割引

次の戦略は市場の独占化です。それは、他社との差別化です。そのために、次のようなサービスを始めます。

  1. 55割のような割引
  2. 配車アプリ経由のクーボン配布(ばら撒き)

この施策により市場の独占を図ります。そして、この運賃サービスを特許化します。他社に真似させないためです。つまり、サービスの独占です。

この独自のサービスにより、利用者はnewmoを選ぶようになるでしょう。なぜならば、newmoしかやってないからです。このような方法で市場を独占します。それを可能にするのが、配車アプリなのです。そして利用者が選ぶ時代になっているのです。それが配車アプリの時代なのです。

独占化の時代

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前回も述べたように、市場の独占化が始まります。

さらに、配車アプリが普及すればするほど、タクシーが選べるようになります。そうなると、市場の寡占化が始まります。

これまでは、タクシーの自由化による供給過剰は、いろいろな弊害を引き起こすと言われていました。ところが、選ぶ時代は寡占や独占を可能にします。企業淘汰により、共有地の悲劇は起こらず、私有地になる

ということです。

タクシーの特性であった「情報の非対称性」がこの独占化を阻んでいました。そして不良事業者の退場も見逃してきたのです。

自社製の配車アプリと特異なサービスがそれを実現させます。そして、そこからさらに次の一手です。続きはまた今度…。

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