向春
懐かしい人からの便り。
今日2月12日は旧正月、少し暖かい朝でした。そしてこのブログを始めたのが2006年の2月12日、15年目となった。
いろいろあったね。そうつぶやいている朝。 トヨタ自動車の田原工場に期間従業員としてやってきたのが、その2006年だった。水曜日、豊田市からバスに乗って田原に赴任した。木曜日が初出勤で、第2食堂で朝ごはんを食べたことを憶えている。
向春。あの日から15年という月日が流れ、そうしてボクはここにいる。
その間のデキゴトを、ひとつひとつ、かなり鮮明に思い出すことができる。それは、おそらく、ボクの15年のデキゴトが、あまりにも、少なかったせいなのだろうと、思っている。それは決して悪いことではないのだけれど……。
デキゴトは少なく、時間だけが多く、周りの風景はほぼ同じで、いったいこの世の中では何が変わったのか、そしてその変化は、ボクにどういった反応をもたらしたのか、いや、何も変わっていない、変わったと思っているだけで、例えば、あの震災だって、ボクにとっては、昨日読んだ物語と同じ感覚で、一昨日観た映画と同じ触感で、ある。
この部屋と同じで、この部屋の窓から見える空と同じで、あの時のままに、ある。懐かしい人からの便り。それは哀しいものだったりするのだけれど、その哀しさが、15年というものに感覚をあたえる。涙の、みょうに、なまあたたかい感触が、その時間を真実にする。
わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか(マタイ27・46)
そしてまた春がやってきた。2004年、トヨタの街に初めて来た年、時間は哀しいほどゆっくりと流れていて、花びらはその哀しみの涙に接められて散ることができないでいた。その11階の建物はボクにとってはゴルゴタの丘のように思えた。周囲の風景とは隔絶した風貌は乾いているのだけれどいつも黴臭くて墓石の輝きを放っていた。ボクたちはそこに夢とか希望なんてコトバを見出すことなんか出来ずに、ただ沈黙の中に自らの存在を確認する作業を繰り返していた。
あれからだと、もう17年も過ぎてしまったのだけれど……。
ハリストス正教会【公式】豊橋観光コンベンション協会|豊橋の観光情報
リーマン、そうですね。ボクも、あの年に辞めたのですが、リーマン直前、遍路前で、結局再就職まで1年以上かかりました。
あの頃のを読むと懐かしいです。もう行くことはないのでしょうが、寮や工場を見学してみたいですね。
みんな幸せになったんだろうか?
私も赴任してから、どうやら14年ほど経ったようです。
現役時代もブログにコメントしてたと思うんですが、当時の名前は忘れてしまいました。
トヨタには社員になりたくて行ったんですが、リーマンショック等もあって夢破れ、現在地元で就職しています。
この14年で色々と変化がありましたが、私の原点はトヨタ期間工です。どこか懐かしい曲を聴いて当時を思い出すような、このブログは自分がどんなに遠くへ行っても原点を思い出させてくれます。