JPN TAXI トヨタの野望

いくらトヨタが日本国内でのUberとの業務提携、協業はないと言っても、白タクが合法化されUberがサービスを始めたとしたら、そんなことも言ってられない、というか、道徳的にどうであれ提携協業するに決まっている。

そうなればタクシー業界なんてのは一気に崩壊する。ボクたち法人ドライバーのかなりの数はUberの契約ドライバーになる。理由は、そのほうが儲かるからだ。今よりも自由に、そうして効率よく、稼ぐことができる。ボクたちは、いつどこが儲かるか知っているからだ。

逆に儲からないことを法人タクシーがやるようになる。儲からないからそこに税金が投入される。コミュニティバスやオンデマンドタクシーだけように。要するにUberとトヨタによるクリーム・スキミングが行われるってことだ。

TOYOTA × Uber

TOYOTA、次世代タクシー

TOYOTA、次世代タクシーの概要を公表 | トヨタグローバルニュースルーム

トヨタ自動車のタクシー車両クラウンコンフォートの生産が終了し、2017年から新型車両が発売される。『新たな「日本のタクシー」』の登場だ。UD(ユニバーサルデザイン)で「お客様からドライバーまで『みんなにやさしい」タクシー車両を目指す』そうだ。

またトヨタが弱い者いじめを始めようとしている。みんなにやさしい、なんてことはない。非正規雇用を増やし、若者を使い捨て、この国の未来まで危うくしている張本人が「やさしさ」なんてコトバたくみに、今度はタクシー業界という雇用のセフティネットを崩壊させようとしている。タクシー業界を潰し、Uberの契約ドライバーという不安定な雇用を作り出す。

そうして業界と契約ドライバーどちらにも車を売りつける、そのビジネススタイルがトヨタとUberの業務提携なのだ。ターゲットは貧困層。その貧困層こそトヨタのつくりだした人たちなのだ。

車を売るためにはなんでもする。それはある意味正しい企業の姿であると思う。そうして利益を出すのが企業の正しい行動だと思う。ただ、そのために、非正規という人たちを増やし、若者を使い捨てして貧困の底に沈め、さらにそのから抜出すための社会の救済システムまでもを奪うことは、とうてい許されることではない。

どれほど自動車産業の雇用の被害者がタクシー業界に救われているのか、トヨタは分かってはいない。あなたたちが出来ない正規雇用という正義をキチンとタクシー業界はやっている。大企業が忘れてしまった雇用の正義をタクシー業界はやっている。

あなたたちの尻拭いをタクシー業界がやっているということだ。

そこを忘れて、車を売るためにUberと業務提携し、やっと居場所を見つけたタクシー運転手を、またさらに貧困の底に沈めるなんてことは、誰が考えても許されることではないのだ。

あなたたちがやらなければならないことは、この国家のために、同胞のために、ひいてはあなたたち自身のために、Uberとの提携をしないことなのだ。そうして「日本のタクシー」のために行動することなのだ。もうボクたちは「日本の街の風景を変え」てほしくないのだ。貧しくても夢も希望もあったあの頃、「Fun to Drive」の頃、そうして「いつかはクラウン」なんて頃のように、この国を健全な姿に戻したいだけなのだ。

 

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