さぼる日と一億総活躍社会
明日2月29日は、そうそう4年に一回のうるう日なのだ。ウルウル・・・。
え、うるう年って?
地球の公転は365日ではなくて、365日と約5時間50分なので、4年間で生じる24時間(1日)の誤差を修正するため、なのだ。
で、なんで2月?
古代ローマでは2月が年末だったのでその名残らしい・・・。
ふ〜ん。
関係ない?
1日多いということは、1日分多く生産し消費するってことなので、経済のためには好ましいに決まっている。みんなの大好きなGDPも1日分多くなる。安倍首相もニンマリなのだ。
でも・・・。
そうそう、固定給、月給で働いている人って、どう考えても1日分余分に働くってことだよね。きっと、そういう風になっていて、うるう年手当なんてものは発生しないはず。
でもでも、ボクたちのように歩合給で働いている人ってのは安倍首相と同じでニンマリ、なのだろうか。
う〜ん、う〜ん・・・。
やっぱりニンマリか。だって1日多いのだから。うひょ〜、1日分ゲット。それじゃあ、毎年うるう年にしてほしいもんだ。山の日なんて祝日を設けるよりは、うるう日をキボンヌ。
なんて思考が、長時間労働の原因なんだろうね。
今日28日に開催された「1億総活躍社会・国民対話」での安倍首相が「長時間労働の是正」について言及したそうだけれど、もう三六協定なんてものを廃止したらどうなんだと思うのだけれど。
そもそも労働基準法で労働時間が決まっているのに、それを労使協定なんて「協定」という「強制」で、企業利益のために働かされているのだし・・・。その残業代込みの賃金体系で、残業がなければほとんど最賃並みの賃金なんて人もたっぷりいるのも問題なんだろうし。
残業しなければ、職場が傾くか?
これまたそんな思考が非正規労働者を増やした要因なんだけれどね。
労働者(国民)< 企業
経済なくして国家なしか。そのジレンマなんだろうね、労働者自身。
ああ、ボクたちタクシー運転手ってのは分かりやすいね。
長時間労働こそが賃金増なんだから。長時間労働しなければ文化的生活も送れないのだから・・・。
そうそう、2月29日は「さぼる日」だそうだ。
きっと提案者の糸井重里さんも、こういったタクシー業界の実情を解かっていたんだろうね。だって、今年のさぼる日のイラスト、タクシーとボクたちタクシー運転手だもん。ありがとう糸井さん。ウルウル・・・。
でのね、タクシー運転手の悲しい習性で、さぼれない。
さぼる=低賃金なのだ。
でもね、やっぱり、月に100時間なんて残業がザラで、そんでもって年間所得302万円(全産業平均536万円)なんて、ちょいと不平等で不公平じゃないかと思うんだけれど。
じゃあ、どうする?
なんて答えも見つからないのだけれど、そうだね、やっぱりみんなでサボるか。
1億が総活躍するためには、もうねこれまでの意識を替えなきゃいけないんだって。ライドシェアよりはワークシェアなんだって。有給もキチンと取るべきなんだって。みんなのさぼりが非正規労働者を減らすんだって。高齢者雇用を増やすことなんだって。
ボクたちは、そうだね、回送にして海にドライブに行くか。回送にして昼寝だ。配車なんて無視してカラオケでヒトカラだ。満喫で一服だ。そんで早退して温泉だ。てか、欠勤するか。「ちょっと熱があって」でいいじゃん。そうそう、みんなさぼれば2月29日は祝日になるはず、きっと。
さぼうろうよ。
どうせタダみたいな日なんだし。なかったと思えば気楽なもんだ。
糸井さんも言ってることだしさ。
オレもさぼるからさあ。減るもんじゃなし、良いだろ〜。
さぼれ、さぼれ、
気持ちよくさぼってみたまえ。
映画館に行け。脂っこいものを食え。
人に迷惑をかけろ。約束を破れ。
変な服を着ろ。大事なものを捨ててしまえ。
帳尻合わせのような2月29日を、
いつもと違う何かでいっぱいにしよう!