タクシー会社への就職を無料支援

「就職氷河期世代の方向けの短期資格等習得コース事業」が厚生労働省委託事業として、始まっている。

就職氷河期世代の方向けの短期資格等習得コース事業 就職支援
就職氷河期世代の方向けの短期資格等習得コース事業

タクシー会社へ就職しますか?

「二種免許取得から希望の職場のマッチングまでしっかりサポート」してくれる。35歳から54歳までの方が対象だそうだ。

タクシー会社への就職を考えている方には朗報だろう。

ほとんどのタクシー会社では「養成制度」がある。それは入社してから二種免許を会社費用で取得するものだ。しかし「2年以内に退職した場合は返済」などの条件付きでの費用の返済を求める事業者もある。

法的拘束力の有無とは別に、その返済が次なる転職の足かせになる場合もあり、従業員の不利益になる場合のほうが多い。携帯会社の「2年しばり」のようなものなのだ・・・。

若者の職業訓練、タクシーどうでしょう?

 

補正予算につけられた600億円の若者の職業訓練に対する予算をタクシー業界に使わせていただくというのはどうだろうか。二種免許も無料で取得してもらい、月々の給料プラス15万円を支払うということにすれば、若者もこの業界に入ってくる。タクシー会社にしても、願ったりかなったりの制度なのだ。

セーフティネットとしてのタクシー業界

 

多くの中高年の雇用難民がタクシードライバーとして新しい人生を歩んでいる。そういう意味ではタクシー業界はセーフティネットとなっているのだ。厚労省もそろそろ「パソコン」と「介護」だけの職業訓練を見直して「二種免許」や「運送」なんて講座も増やしてもらいたいと思うのだ。

タクシー運転手は、けっして楽で誰にでもできる仕事ではない。この事業で宣伝されているように「自由度が高いから、働きやすさは抜群!」だとしても、それなりに稼ぐには、やはり長時間労働も不可欠だ。

それに相変わらず不当な乗務員負担や前のエントリーで書いたように、労働基準関係法令違反の事業所も多く、その「働きやすさは抜群!」な整備がまにあっていないところも多い。

さらにこれまでのように「自由度が高い」職業ではなく、タクシーのDX化が進むほど業務の細分化が行われると、人を乗せて降ろすだけの職業ではなくなる。この半年で、フードデリバリのような貨物輸送事業も始まった。この地方でも、デマンドタクシー、コミュバス、マタニティ、安心見守り、自由度はそれほど高くはなくなってきている。

エッセンシャルワーカーとして

しかし、だからこそ、ボクたちはさらに必要とされるエッセンシャルワーカーとして、これまで以上に必要とされる。多くの人の自由度の高い移動のために、必要とされる。移動を通じて公共の福祉を増進すること、それこそがそもそもボクたちの職業の目的なのだから。

そういうことも含めて、これから面白くなる職業ではある。そうして、これまで以上に広く多く深く必要とされる職業になるだろうと確信している。そのために、若い人たちの力も必要なのだ。そう考えると、この制度を使って、どうだろう、やるか?

就職氷河期世代の方向けの短期資格等習得コース事業 事業の流れ 概略図

就職氷河期世代の方向けの短期資格等習得コース事業 事業の流れ

道路運送法第一条「…道路運送利用者の利益の保護及びその利便の増進を図るとともに、道路運送の総合的な発達を図り、もって公共の福祉を増進することを目的とする」

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA