トヨタvs日産 – UDタクシー論(3)
トヨタvs日産。だが、巷ではトヨタのJPNTaxiばかりが話題になっている。そして、UDタクシー=JPNTaxiと思っている人も多い。。中には『乗れる日が待ちきれない 今年一番の注目車「JPNタクシー』なんてのもあって、なんだか気持ち悪い。そんなにか?(今年一番の注目車?トヨタのタクシー専用車「JPNタクシー」とは – ライブドアニュース)
しかし、すでに日産から2010年12月に「NV200バネットタクシー」(ユニバーサルデザイン仕様)が販売されていた。そして、ニューヨークのタクシーはNV200が使われている。NV200だけではなくて、日産セレナのUD仕様車もあって、2016年2月から東京都の導入助成金の対象車両になっている。
トヨタのひとり勝ち
政治的な力があってJPNTaxiこそがJAPANのタクシーのような情報操作が行われている。例えば「次世代タクシー河村名古屋市長試乗」なんてテレビ、新聞雑誌で紹介される。
そういうトヨタ第一主義的な情報操作が意図的に行われるから、現場はしらけてしまう。どちらが扱いやすく、ユニバーサルなのかという検証も行われないまま、盲目的にトヨタ買いしてしまうのも、仕方ないことなのか?
なんて考えていたら、例のリコール。これもなんだか見えない力を感じてしまう。
トヨタvs日産
さて、そんなトヨタvs日産のUDタクシーの比較で絶対的で圧倒的な違いといえば、1点、車いすの乗降方法だ。JPNタクシーは側面のスライドドアに車いす用の板を装着する。そして、運転手の力で押し上げ、車内で回転させて固定する、つまり、熟練さと、そして体力を要する方式を採っている。
NV200やセレナは、後方ハッチドアからスライド式のスロープを使う。そしてウインチを利用して、そのまま固定する方式だ。(トヨタのようにラダーを組み立てない。そして回転もさせない。)
トヨタは相変わらず従業員(運転手)には厳しい。河村市長の試乗式を見ても、かなり急なスロープで、運転手には大変だ。というよりも、乗降時に事故のリスクがある。
「ニューヨークのイエローキャブやロンドンタクシーにも近年日産のミニバン(NV200)が使われるようになったが、トヨタは写真のようなロンドタクシー型を選択した」というように、結局、ロンドンタクシーのようなものをを採用したということなのだ。
トンチンカンな市長の感想
「車椅子で乗り込み、市役所の敷地内を一周した河村市長は「目線が高くて気持ちいい。タクシーは家の前まで来てくれて利便性が高い。お年寄りにもぴったりだ」と話した」(ユニバーサルデザイン:次世代タクシー河村名古屋市長試乗 – 毎日新聞)
「目線が高くて気持ちいい」とか「家の前まで来てくれて」なんて感想は、UDタクシーとしての感想にもなにもなっていなくて、それって普通のことなんですけど、なんてこれまた気持ち悪くなってくる。
とにかく、車いすの取り扱いはJPNタクシーは危険だ。それも含めてセットするまでの時間がかかる。それも、トヨタの大好きなカンコツとか、愚直さみたいなものを、ユーザー側にも求めるのだろうか。なんて、ユニバーサルもだけれど、ユーザビリティなんてことも、ちょっとは考えろよ。と、突っ込みたくなる。
一ユーザーとして、盲信的にトヨタ主義を貫く人たちに言いたいんだが。
日産セレナ
Biz NISSAN(商用車、社用車選びは日産で):NV200タクシー
もうひとつ言わせてもらえば、サイド式だと道路を塞いでしまわないかね?後方式だと車の入っていけるスペースでの乗降車が出来るんだが。河村市長の言う「家の前まで」行けないケースも出てくる。