バリアフリー – UDタクシー論(1)
「UDタクシーを導入しなければならない理由ってなんですか?」
なんて聞かれた。
「そりゃ、世の中の趨勢だろうねえ」なんて答えた。
確かに最近のタクシー業界の話題はというとUberとUDだ。「観光、子育て、福祉」これが業界が生き残りをかけた三種の神器だとすれば、UDタクシーは必要不可欠なツールだ。
障がいが起きる原因
「そうだなあ、実はオレたちに足りないものは『やさしさ』なんだよ。オレたちドラバーも、それに会社も、売上第一主義だから、もちろんそれは重要なことではあるのだけれど、それにオレたちの雇用を守るためには利益は必要だし、オレたちはボランティア活動をしているわけじゃないんだけれど、タクシーってのは、実は、身動きのとれない人たち、交通難民とか移動困窮者とか、そういった弱者のために存在していて、そういった人たちを救うこと、それがさらに重要なことのように思うんだ……。」
「要するにボランティア的な職業ってことですかね?」
「まあ、そうだなあ。そういった心構え、というか、スピリッツみたいなものが必携なんだと思う。それをまとめて『やさしさ』ってことなんだけれど。その『やさしさ』を育むためにも、UDタクシーのドライバーとして、社会貢献をしているという意識、というか、自己認識というか、心のバリアフリーをするための啓発ツールでもあるのかなあ。」
心のバリアフリー
「やさしい人も多いですけれどね」
「さらに優しくってことじゃないのかなあ」
「きっと、この先、『UDタクシーも導入していない会社』なんて言う人も出てきますよね」
「そうだね。きっとCRC、社会的貢献度の低い企業だと思われるだろうし。淘汰される要因にもなるだろうね。それも世の趨勢ってことなんだけれど。」
「住みやすい街、とか、高齢者に優しい街、なんてランキングの評価基準にUDタクシー導入率なんてものも……」
街の構造やタクシーに原因がある
「きっと、そうなると思うよ。街の顔である豊橋駅に着くとUDタクシーが1台もいない、なんてなると恥だもんね。カーフリーデーをやっているぐらいだから、きっとバリアフリーでユニバーサルな社会を目指しているに決まっているし」
「佐原市長って、JICA経験者ですもんね」
「そうそう」
「でも、イベント好きなだけかも」
「イベントにやさしい街かあ」
「『陸王』で、交通規制ですもんね」
「まあ、カーフリーデーだったんで、ちょうど良かったかも」
「そうそう、陸の王様の車に対して考える日でもあったわけだし」
「陸王って、まさか某企業のことだったりして」
「あるある……。まあ、その某大手自動車企業の話も、UDタクシーと関係しているんだけれど……」
「そうなんですか」
「そう。あ、お客さんだよ」
そんなこんなで、カーフリーデーの夜も更けていったのだけれど……。
ドラマ「陸王」ロケで、広小路バリアフルな一日。