最短ルートでお願いします

西野亮廣さんの「最短ルートでお願いします」というTweetが炎上している。この、タクシーの「経路(ルート)確認」について考えてみます。

西野亮廣、タクシー運転手のルート確認に違和感「通って欲しい道なんてなくて最短ルート一択」 – 芸能 : 日刊スポーツ

西野亮廣、タクシー運転手のルート確認に違和感 最短ルートで

タクシーのルート確認とは

運転士「どちらまでですか?」

利用者「田原町2丁目まで、までお願いします」

運転士「2丁目はどのあたりですか?」

利用者「セブンイレブンありますよね。あのあたりまで」

運転士「かしこまりました」

までが、タクシーに乗ってから出発するまでの一連の流れです。この後のことを西野氏は問題にしています。つまり、

運転士「どのルート(経路)で行きます?」

タクシー利用者の分類

このルート確認をされるのが「苦手」というのです。

なぜ苦手になるのか?そのことについて考えてみます。まず、利用者の「どのルートで行きますか?」の答えかたは、次の3つに分類できます。

  1. おまかせします
  2. 最短ルートでお願いします
  3. 国道1号線を通って、西町の交差点経由でお願いします

さらに、「1.おまかせします」「2.最短で」と答える利用者は、次のように分類されます。

    1. 経路はどうだって良い
    2. 経路が分からない
    3. 最適ルートを通るだろう

このように、ルート確認をされても、「経路は問わない」「経路が分からない」という人が一定数いる、ということです。さらに、aの集団にも「経路が分からないから」という人もいます。つまり、「分からない」から「おまかせします」「最短ルートで」という答えになるのです。そして、これが最も多い集団になります。

そう答える背景には、「最適なルートを通るだろう」という利用者の心情があります。なぜならば、タクシー運転士を信頼しているからです。そして、それがタクシーだからです。

利用者の言い分

以上のことから、西野さんが「苦手」な理由が浮かんできます。すなわち「どうだって良い」、加えて、分かっていたとしても「面倒くさい」からです。そしてそれは「適切なルートを通るだろう」という成功体験に基づく自信があるからです。それに、前述の信頼、信義則があります。さらに、遠回りされても気にならない金銭的余裕も加わり、「どうでも良いから、とっとと行って」になります。

そのうえで西野さんは「最短ルートで」と言っているのに「どの道を」と返されると、「さては、お前は知らんな」となり、その信頼も薄らいでゆく…。そして「だから、好きな道通れよ」が変換されて「お・ま・か・せ・し・ま・すっ!」になったのです。「っ!」に怒りが現れていますよね。

運転士の言い分

しかし、その信頼されている運転士は「最短で」で起きるトラブルを警戒します。例えば「遠回りしただろ」という言われなきクレームです。TwitterでもそのようなRTが多くありました。

経路確認の目的が、クレーム防止になっているのです。なぜなら、そのクレームが「多い」からです。つまり「最適ルートを通る」という目的が、「クレームが多いから」と変化してしまっています。

また、中には「最短」を知らない、それどころか「経路が分からない」運転士もいます。そのような運転士は、マニュアルとして「経路」を聞いたとしても、結局は「教えを乞う」ことになります。これも、「最適ルートを通る」という本来の目的を外れています。(「最適」のために「聞く」のですが、それは「教えてもらう」なんです)

目的の変化

経路確認の目的の違い、つまり、クレームを軸にした双方の経路確認の目的に対するの齟齬、が「苦手」意識に発展します。「おまかせ」しているのに、何にする、どうする、さらには、分からない、と、うるさく感じるのです。

クレームの原因

また、クレームの原因は、「経路確認しなかったから」ではなく、「遠回りした」あるいは「遠回りしたと考える」からです。「最短で」からの「おまかせします」が原因ではないのです。要するに、利用者が「適切だ」と判断すれば良いだけのことです。いえ、そう説明できれば良いだけのことなのです。

解決策

以上のことをまとめると、次のような会話になるのではないでしょうか。

利用者「最短で」または「おまかせします」

運転士「かしこまりました。では、国道1号線を通って、西町交差点経由でまいります」

利用者「それで結構です」

で、終わりではないのかと。それを「お好みのルートは」とか「1号線経由か、県道経由か、どちらが良いですかね」なんて、しつこくなるから「苦手」になるのではないでしょうか。

「おまかせします」は「おまかせします」なんです。プロならば、せめて「どっち」ではなく、提案をすれば良いだけの話なのです。それに、利用者が示した経路を知ってますか?経路確認、ナビ入力、になっていませんか。これも利用者は面倒に感じるのです。だから「最短」で「おまかせ」ということになるのではないのでしょうか。

いつも感じるのは、こうした問題が起きた時に、利用者の責任にしてしまうことへの違和感です。それ、本当はタクシー側にも問題があるのでは?それに、「おまかせ」なら「経路違い」は発生しないし、クレームになるのは違った理由ではないのだろうか?

利用者「いつもより運賃が高いよ」

運転士「おまかせだったんで、この経路を使いました」

利用者「……」

運転士「お好みのコースがあったのなら教示していただかないと」

とキッパリで終わりのような気がするが…。どうなんだろう…。「もう一度やり直します?」とボクなら言うかもしれない。

3月5日

昼食:Xで見かけたパンを焼いた上に目玉焼き、ほっとトマト

夕食:豚肉のねぎ塩炒め、野菜、ワイン2杯

『アマデウス』ミロス・ファアマン監督、途中まで観て寝てしまった…。

外出せず。相変わらずの引きこもり…。

豚肉のねぎ塩炒め

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