月: 2011年9月

コンビニのおでん タクシー物語

コンビニのおでん

しばらく逢わないうちに季節は秋になってしまっている。ボクたちの好きな雨が、わずかに葉裏にしがみついている夏の気配をたたき落とす。切り戻されずに紫陽花は化石のような瑞々しさに輝いている。想い出のぶんだけの哀しみがある。その哀しみがふたりを繋ぎ留める。なんてことを書くには歳…
年収200万円以下ですが何か? 非正規雇用について

年収200万円以下ですが何か?

訪う人のない部屋のチャイムが鳴ったとしても、それは何かの商品とか宗教の勧誘なのだから、いつも無視している。「は~い」なんて出ることはないのは、隣の部屋の住人も、その隣の住人も同じで、このアパートに来るセールスマンや宗教家はいつもガッカリして階段を降りているに違いない。と…
彼岸 タクシー物語

彼岸

諸行無常 是生滅法 生滅滅已 寂滅爲樂 彼岸。 しみったれた夜のすき間に、しみったれた男がちょこんと座って、しみったれた酒を飲む。 秋刀魚を買った。例年より高いと言っても、一尾100円もしない。頭と腸を抜きトレーに乗せられて売られているものを買った。あの内臓の苦い味が好…
トヨタ株が下げに転じる トヨタ自動車について

トヨタ株が下げに転じる

株が上がる… 《株価が上昇することから》その人の評判がよくなる。「冷静な対応をして―・る」(大辞泉) トヨタ自動車は今日の午後からの勤務(15時40分)の操業を中止したそうだ。 ところがその時間には台風は愛知県から遠ざかろうとしていたし、田原市市内全地区の避難勧告が解除…
婁宿 タクシー物語

婁宿

八月十五日・九月十三日は、婁宿なり。この宿、清明なる故に、月を翫に良夜とす。 (徒然草:第二百三十九段) また秋の訪れ。 振り返ればやはり月日は短い。想い出は切ない。 路地裏には昨夜の喧騒の残滓。空には十六夜の残月。 朝が昨日の罪を贖うはずもなく、過去に媚びながら生きて…
豊橋のタクシー タクシー物語

豊橋のタクシー

豊橋にはタクシー会社が四社ある。東京四社(大「大和自動車交通」日「日本交通」帝「帝国自動車交通」国「国際自動車」)のように豊橋四社なんて呼ぶことはない。 保有台数200台の東海交通、107台(豊川、田原、蒲郡営業所を含む?)の豊鉄タクシー、45台のヨシダ交通、40台のキ…
長月 タクシー物語

長月

窓を開ければ…「港が見える」のではなくて、エアコンを効かせた車内の温度よりも低い空気が一気に入り込む。その瞬間に秋を感じる。昼間はまだまだ暑いくらいで、その感覚をずっと夜まで引き摺っていたのだけれど、思わぬ不意打ちみたいなもので、「あっ」なんて声を出してしまった。 負け…
節電の夏・・・ 非正規雇用について

節電の夏・・・

今年の夏はいろいろなことがあった。 こんな年齢になっても、中学生の頃のように、いろいろなことを悩んだ。生きるということは難しい。ボクとしては、権力とか出世とか欲望なんてことから遠ざかったところで、ひっそりと、そして、こっそりと生きていたいと思っているのだけれど、人の中に…
そういえば月刊Supli タクシー物語

そういえば月刊Supli

台風、こんな悪天候な日はタクシーも忙しい。いつもは自家用車を運転して買い物に行くおばさんたちも「こんな天気じゃ運転するのが怖くてねえ」なんてことでタクシーを利用する。タクシードライバーだってこんな日は怖い。「運転のプロ」と世間では思われているらしいけれど(?)、けっして…