ひとり、恋人岬で休憩(8日目の2) 2008年10月26日 四国遍路 迷故三界城 ひとり、歩いていた。 雨の日はさらに孤独感が増すように思えた。視界が狭くなるということもあるだろうけれど、雨がボクの身体の周りを囲い、ほかのものとの関わり合いを遮断しているように感じていた。 そして、ひとり 雨の日は寂し[…] 続きを読む
田井ノ浜、海の風景(8日目の1) 2008年10月26日 四国遍路 迷故三界城 夜中に雨が降っていた。目ざめた時には止んでいたのだけれど、降るだろう気配も予感もしていた。6時過ぎに起き出して、いつものようにシュラフをスタッフバックに押し込む、ということから1日が始まった。おじさんも起きていたし、同じ[…] 続きを読む
鉦打ヘンロ小屋の夜(7日目の4) 2008年10月25日 四国遍路 迷故三界城 平等寺に着いたのは15時30分ごろだった。おじさんが納経所の横の休憩所にいた。「結局、ふだらく越えで来ました」とボクが言った。「オレもそのつもりだったんだけれどね。どうも途中で違っていると思ったんだけれど…」とおじさんは[…] 続きを読む
補陀洛、大龍寺にて(7日目の3) 2008年10月25日 四国遍路 迷故三界城 補陀洛とは「《(梵)Potalakaの音写。光明山・海島山・小花樹山と訳す》仏語。インド南端の海岸にあり、観音が住むという八角形の山。日本でも観音の霊地にはこの名が多い。補陀落山(ふだらくせん)」。 その桃源郷を目指して[…] 続きを読む
遍路とは…登山なり?(7日目の2) 2008年10月25日 四国遍路 迷故三界城 思っていた通りの難所だった。いきなり急登、直線距離で2キロ少しを500メートルほど高度を上げてゆく。何も考えられなくなる、ただ足を前へ身体を上へと上げてゆく。その状態で思索するなど不可能だと思った。肉体の苦しみ痛みが、精[…] 続きを読む
コンビニ巡礼(7日目の1) 2008年10月25日 四国遍路 迷故三界城 5時30分起床。同じ頃におじさんも起き出した。ママチャリ遍路の女性ふたりもテントの中から声が聞こえていた。洗顔をする。缶コーヒーを飲む。朝食は昨日お昼にローソンで買っていたおにぎり2個。賞味期限はとっくに過ぎていた。 無[…] 続きを読む
ママチャリ遍路そして眠れぬ勝浦の夜だった(6日目の3) 2008年10月24日 四国遍路 迷故三界城 16時前に二人の自転車、ママチャリ遍路がやってきた。 どちらともまだ20代の女性。ヘンロ小屋の横に自転車を着けると、ひとりが言った「ここは泊まっても良いところですよね?」 「良いんじゃないですか」とボクは幾分不機嫌な声で[…] 続きを読む
善根宿(6日目の2) 2008年10月24日 四国遍路 迷故三界城 善根宿、「ぜんこんやど」「ぜごんやど」と言われる遍路用の宿だ。無料、あるいは300円や500円という無料同然の宿。 善根 - 新纂浄土宗大辞典 諸々の善の根となるもの。それが本となり種々の善を生じるもの。特に無貪・無瞋・[…] 続きを読む