最御崎寺、前の院で仏に会う(10日目の2) 2008年10月28日 四国遍路 迷故三界城 10時30分に法海上人堂下の海岸を出発したボクは喉が渇いていた。上人堂のトイレの横には蛇口はあったのだけれど、水がでなかった。小川の水を飲めば良かったと思った。自動販売機も文明に合わせて設置してあった。例えば10㎞という[…] 続きを読む
充電の問題なのだ(10日目の1) 2008年10月28日 四国遍路 迷故三界城 目が覚めるとテントの外は明るくなっていた。東に向けた入り口を開けると、水平線はすでに赤く染まっていた。日の出が近いことが分かった。ボクは取りあえず小便をした。そしてテントの中に戻って、いつものように出発の準備を始めた。太[…] 続きを読む
野根海岸で野宿、室戸と夕陽の見える浜辺にて(9日目の4) 2008年10月27日 四国遍路 迷故三界城 野根海岸、内妻海岸、連続して海辺での野宿になった。 宍喰温泉を14時30分に出発した。 温泉に入ったからだろうか、痛みは減っていた。しかし、緩んだ筋肉が重く感じた。もう室戸岬までは40㎞という位置にいた。明日には着けるか[…] 続きを読む
恥ずかしい話、宍喰温泉で(9日目の3) 2008年10月27日 四国遍路 迷故三界城 恥ずかしい話、宍喰温泉でのこと……。 ローソン海陽町杉谷店の駐車場でサンドイッチの朝食を食べて、ボクは歩き始めた。しばらくしてがあった。今まで見たヘンロ小屋とは違っていて、流しまであってそこで生活できそうな家だった。テー[…] 続きを読む
毛を以て馬を相す(9日目の2) 2008年10月27日 四国遍路 迷故三界城 「毛を以て馬を相す」とは「物事の価値を外見だけで判断することのたとえ」。人は多分にそういうことをする。そしてその判断は正しい時もあるし、正しくない場合もある。 あさかわ駅を出発してから20分後ほどして坂道の途中に休憩所が[…] 続きを読む
内妻海岸の朝、そして修行の道場へ(9日目の1) 2008年10月27日 四国遍路 迷故三界城 内妻海岸の朝、目ざめると、そこは良い場所だったということが分かった。 内妻海岸に前夜22時に着いて、そのまま幕営して眠りに落ちたボクは、熟睡していたし、少し遅い朝を迎えていた。身体は完全には回復することはなかったのだけれ[…] 続きを読む
内妻海岸で野宿、長い1日が終わる(8日目の4) 2008年10月26日 四国遍路 迷故三界城 少し後悔していた。 日和佐のどさんこラーメンを15時過ぎに出たボクは、次の24番札所最御崎寺に向かった。向かったと言っても、約80キロメートル先、歩いて2泊3日の道のりだった。「車で1時間30分」、それが人類が抗いきれな[…] 続きを読む
日和佐にて(8日目の3) 2008年10月26日 四国遍路 迷故三界城 日和佐、薬王寺で考えていた。遍路とは歩くことなのだろう。そして迷うことなのだろう。探し求めて苦しみ、その先にある暗闇にすがる。夜は来る。そして朝も来る。 日和佐 雨は止んでいた。日和佐に着いた。23番札所薬王寺で「発心の[…] 続きを読む