豊橋漂流

避難指示の発令、避難しましたか? 豊橋漂流

避難指示の発令、避難しましたか?

柳生川と梅田川が氾濫危険水位を超えたので豊橋市は、柳生橋流域の前田南町1丁目、2丁目、東松山町、南松山町、堂浦町、鍵田町、東小池町、柳生町、西小池町の9地区と、梅田川流域の浜道町新百々池地区に避難指示を発令しました。 柳生川においては5時30分の水位上昇注意から避難準備…
台風18号 豊橋漂流

台風18号

22時、国道259号線は台風の前だからなのか、日曜日の夜だからなのか、いつもよりは走っている車が少ない、そう感じる。気圧が低くなっているせいか、寝不足なのか、少し頭痛がする。 息苦しくなったので散歩にでかけた。雨は降っているのだけれど、小康状態、嵐の前の静けさ、車も少な…
陸を敷いてはねむれない 豊橋漂流

陸を敷いてはねむれない

「陸を敷いてはねむれない」というのは、山之口獏さんの詩「生活の柄」の一行である。布団ではなくて「陸(おか)」を敷いて、その上では眠れないというだ。少し前のエントリーに引いた「座蒲団」でも どうぞおしきなさいとすすめられて 楽に坐ったさびしさよ というところがあって、変わ…
夏休み 豊橋漂流

夏休み

蝉の声切なくて夕立は哀しくて夏休み 朝顔は脆くて青空は儚くて夏休み かき氷冷たくて向日葵は悩ましく夏休み ボクたちは悲しくて恋しくて 相変わらず時は押し黙ったまま過去を弔う 盆踊り寂しくて太鼓の音虚しくて夏休み 故郷は遠すぎて想い出は苦しくて夏休み 子供の声華やかでこの…
ゲリラ豪雨に花火大会 豊橋漂流

ゲリラ豪雨に花火大会

花火の音が聞こえる。豊川の方向が明るく光っている。 安アパートの住人たちはどうやら部屋にいるようで、それはボクとて同じで、それはお盆や正月でも同じで、少しだけセケンとやらに背中を向けていて、少しだけセケンとやらと縁遠くなっていて、「楽」とか「幸せ」なんてものを拒絶してい…
ナツガキタ 豊橋漂流

ナツガキタ

キミとボクがウラブレた部屋でイチャイチャと愛を確かめ合っていた午後にも窓の外にはキチンと夏が来ていた。夕立の生臭いニオイとともに夏が来ていた。そのニオイはムザンにもその夕立によって叩き落された花びらの死臭で行き場を失くしてドス黒いアスファルトに今度はその居場所を定めてい…
豊橋漂流(5) 豊橋漂流

豊橋漂流(5)

傘の想い出がない。 子供の頃、どんな傘を持っていたのか想い出せないでいる。きっと青色とか黄色とかだったのだろうけれど、思い出せないでいる。 雨の日の写真もない。雨の日の想い出はどれも同じできまって部屋の中でひとりで遊んでいるボク。 熟れた紫陽花は雨に落とされまいとしがみ…
豊橋漂流(4) 豊橋漂流

豊橋漂流(4)

わかれうた…… 道に倒れて名前を呼び続ける誰かがいる中島みゆきさんは幸せかもしれない。 飲んでも飲んでも酒に酔えないのは、酒が強いわけではなくて、この街でいつもなにかに警戒しながら生きているせいだろうと思う。どこかでブレーキをかけてしまう。安全装置が作動する。ひとりで歩…
豊橋漂流(3) 豊橋漂流

豊橋漂流(3)

冬だ、冬だ、何処もかも冬だ …… 豊橋駅ペディストリアンデッキのベンチ。 三人のホームレス。 沈潜した過去に北風が吹きつける。 どこからやって来たのか、そしてどこへ行くのか、彫像となってしまった今となっては誰が知る。 視線の方向には自動車工場があって、例えば出稼ぎとして…
豊橋漂流(2) 豊橋漂流

豊橋漂流(2)

こんな風に季節は変わるのかなあ、なんて思っている。だって水不足で暑かった夏の痕跡がそこいらにあって、例えばボクの日焼けした二の腕にも夏は残っている。いきなりの冬で、まだ準備もできてなくて、海に行けば海水浴客がいそうなぐらいの、それぐらいの時間しか過ぎていないはずだ。 冬…