避難指示の発令、避難しましたか?

柳生川と梅田川が氾濫危険水位を超えたので豊橋市は、柳生橋流域の前田南町1丁目、2丁目、東松山町、南松山町、堂浦町、鍵田町、東小池町、柳生町、西小池町の9地区と、梅田川流域の浜道町新百々池地区に避難指示を発令しました。

柳生川においては5時30分の水位上昇注意から避難準備、勧告、そして指示が出る6時50分まで1時間20分ありましたが、梅田川にいたっては5時50分の水位上昇注意から6時40分の避難指示まで、わずか50分の出来事でした。

その間に水位は1メートル上昇し、さらにその1時間後の7時40分には今回の最高水位4.49メートルを記録し、直後に越水、そのため県道小松原小池線(小松原街道)御厩橋が通行止めになりました。

柳生川は前田南町にある境橋上流50メートルが、梅田橋は天伯町の御厩橋下流80メートルが観測地点で、氾濫危険水位が3.5メートルと3.7メートルです。その水位に達する時点で避難指示が発令されるようで、今回もそのタイミングで豊橋市からアナウンスがありました。

国土交通省の「川の防災情報、テレメータ水位」と豊橋市の発表時期を比べるために表を作ったのですが、行動のタイミングがこれでは遅いように思います。注意から指示までの時間が80分と50分でしたが、避難準備から指示までだと40分と30分、避難勧告から指示までは10分と20分で、そしてその後30分~50分で最高水位、梅田川が越水したことを考えると、市役所の発表よりもひとつ上の警戒レベルでの行動を心がけたほうが良いのだろうと思います。

台風18号、避難指示発令時期
2014年10月6日 台風18号 豊橋市役所避難指示と降水量、柳生川・梅田川の水位関係

市役所は単純に「水位=避難情報」という図式なので(恐らく、それだけではなくて、天気図を読んで降水量を予想しているとは思うのですが)、情報が自然に対応しきれないのではないかと思います。データ、単純化や見える化なんてことでは自然に対峙できるはずもなく(というか「対峙」なんてもともと出来ないのですが)、それならばもう少し早めの危機意識や管理なんてものが必要になるのではないかと思うのです。

今回、氾濫危険水位に達したあとにも雨が降り続いていたら、きっと大きな被害が出ていたと思います。8月の広島土砂災害が避難勧告の遅れによって被害が拡大したように、警戒情報のタイミングの悪さが問題になったかもしれません。

というか、まあ、市役所の情報は遅い、ということをボクたちが想定して行動をすることが大切なのでしょう。だって自分の身を守るのは自分なんだし、国にそこまで依存するというのもなにか違うようにも思うので、災害から身を守るためには早め早めに行動をするとか、危険に対しても少し敏感になるとか、情報をいち早く収集するとか、ボクたちひとりひとりがもう少し市や国に頼らずに行動すること、そういう意識を持つことが大切なのでしょう。

結局は所有物が多いと失くすものが多いということなので、ボクのように家も車も女房も子供も持たない、これが安心して暮らせるということなのかなあ、なんて思っているんですけれど。ついでに、国や市や他人なんてあてにしないほうが良いのかもしれませんね。きっと。

柳生川水位 国交省テレメータ 台風18号
柳生川

梅田川水位 台風18号
梅田川

 

土砂災害避難指示解除について/豊橋市
国土交通省 【川の防災情報】 観測所選択 (愛知県東三河南部)

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