期間従業員の組合員化

全トヨタ労働組合(ATU):期間工の組織化に

以下共同通信 10月14日付け配信
期間従業員を組合員化へ
トヨタ労組 定期大会で方針
トヨタ自動車労働組合(鶴岡光行委員長、5万8000人)は14日、愛知県豊田市で定期大会を開き、期間従業員の組合員化や海外工場の労組との連携を柱とした運動方針を決めた。

共同通信の記事はネット上に記事がまだ出てないのでATUのブログからの孫引きなのですが、昨日の定期大会での決定だそうです。

これによると「 トヨタ車の好調な販売を背景に国内の工場で期間従業員が増えており、約1万人いる実態に対応。期間従業員を組合に迎え入れ、これまで組合員だった正社員と一緒に労働環境の改善に取り組めるようにする。」ということです。

しかし、以前このブログの「トヨタ労組、パートを組合員に 期間従業員も検討」でも書いたように、組合加入が雇用条件となるので、組合脱退即ち退社ということにもなります。

わずか4ヵ月のためにどれほどの意義があるのか疑問なのですが、どうももう非正規雇用者をこれまでのように無視できなくなったという世情を反映していると思われます。


綺麗な花には蜘蛛の糸

期間工と社員の格差是正

その記事のATUのコメントにある「トヨタシステムは格差を前提とした上で成り立つのであって、この格差是正をめざすのなら、自己否定になるのではという指摘もされます。」ですが、トヨタ自動車が期間従業員と言う格差集団を作り出していて、そしてそれは期間という非固定的なものであったのである程度許容されていました。

そして、期間従業員の長期雇用化においては3年間固定化されるという、安倍内閣が取り組もうとしている格差是正や再チャレンジという政策に逆行するものです。だから「自己否定」しなければならなくなったのだろうし、「自己否定」しなければそれこそ差別集団と言われかねないような状況が生まれつつあるというのもあると思います。つまり前述のように無視できるような数ではなくなったというのも事実だと考えます。

ATUの存在

それはなにも安倍内閣になったからというのではなくて、やはりATUの存在も意識してのことだろうとボクは思っています。というのも、「1万人の期間従業員の救世主として出現した」とボクが表現するATUが、格差問題やワーキングプア問題と同時に現れてきたことに対して、「御用組合」などと言われるトヨタ労組が危機感を持つということは当然のことだと思うからです。

そして期間満了なんだ

でも、「組合になんか入りたくない」という人のほうが多いと思いますし、トヨタ生協(メグリア)のように「参加自由?年会費2000円」なんて組合と生協の違いも分からないという人も多いかもしれませんね。それでも年会費2000円でも2000万円ですから、大きいなあ。ま、ボクは組合員になることもなく期間満了になりそうですが…。

3件のコメント

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    アーサーさん、こんにちは。
    比率はそんなもんでしょうね。期間従業員、派遣社員、社外応援を含むと40~45%ぐらいじゃないのでしょうか。現場の数字ですけれど。
    ま、待遇と言っても、やはりボク自身も「数ヶ月だからなあ」と思うことの方が多いですし、「昔と比べたら」なんて考えることもあります。それに給料もそんなに安いというわけでもなくて、10代や20代前半の人にとっては社員よりも、そして社会一般よりも高給でしょうしね。
    それに「期間」という生き方を求める人もおおいでしょうから、なんとも言えない部分もあるのですが…。
    トヨタのように直契約のところはまだましなのかもしれないと思ったりもします。ですからボクはこのシステムを否定はしていないのですが…。
    ま、今日も書きましたが、また改めて書いてみようと思います。労働組合は、労働者(正社員)の利益追求ですから、自分達の利益のためなら期間工やむなしでしょうしね。これが期間工組合員化による「自己否定」なんですが。
    会社も利益、組合も利益、それじゃ下請けや期間工はどうなるの、でしょうね。

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    おはようございます。
    管理人さんはこの組合員化のことに関してかなり熱心なような感じがします。僕も関係はありませんが、組合員化は必要だと感じています。社員の方は抵抗あるかもしれませんが、現在の期間従業員の比率は30~40%だと聞きました(最初の教育の時に)。間違ってたらすいません。現状でははっきりいって期間従業員なくして成り立たなくなってきています。
    しかも、管理人さんがいっているように3年も長期雇用化となるとなおさらです。確かに短期の人にはさほど関係ないかもしれませんが組合員になればもう少し期間従業員の待遇も変化してくると思っています。
    そもそも会社利益優先のために非正規雇用が増加している事は問題です。これは低賃金化を招き、将来必ず企業に跳ね返ってくるものだと思っています。10月16日の記事で、期間従業員の待遇を改善するビラに正社員が受け取った事に関しては、そういう社員の方も居るのだと安心しました。そうなんですよね、自分の子供に影響ありますからね。
    しかしトヨタの期間従業員増加は社員の比率を下げてるわけですから、実質リストラと一緒で、それによって過去最高益を出してるわけですよね?以前ソニーや大企業がリストラを大量にしていた時、当時トヨタの奥田会長はリストラしても一時的に利益が出るだけで、将来的には必ず成長を妨げるようなことをどっかの本で読みましたが・・・表面的にはリストラしていないかもしれませんが(実際はあると思いますが)、同じ事をやってますね。まあ国内販売はこれから伸びそうにありませんからね。なんか話がそれましたが、とにかくトヨタが動けば、他の企業も動く可能性がありますらね。
    ちょっとまとまりなくなりましてすいません。それではまた

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