渥美線・新豊橋駅の日曜日15時過ぎの哀しみとか

うまく表現できないのだけれど…。

渥美線、新豊橋駅は
哀しみや喜びの始まる駅
あるいは
終わる駅なのだろう。
そういった人々の行き場を失くした感情がそこいらに漂うところ…。
あのホームのあたりの空気は少し澱んでいた。
入れ替わることのない空気は
少し酸化しているように
ボクには感じられた。
そしてホームの鉄柱や屋根の鉄骨を少しずつ腐食しているように感じられた。
ちょうど温泉街に立ちこめる硫黄のように感じられた。
日曜日の午後
15時過ぎには
もう、飽和状態となったそれらの感情が
たとえば、腐敗臭をもさせながら豊橋駅周辺を漂い始める。
ボクたちは同じ方向へと進んでゆく。
あの墓標にも似た
あるいは、卒塔婆にも似た
風車のある街へ
ボクたちの哀しみを葬り去るために
沈黙だけが許された
葬列のように…。
もう身動きの出来ない位置にあっては
その沈黙だけが心を慰撫するということを
ボクたちは知っていた。
そして聞こえてくるあの音
線路を伝わって聞こえてくる
呪詛に対しては
耳を閉ざしてやり過ごすことが
ボクたちにデキル唯一の反抗だったのだろうし。
哀しみや喜びという感情は
とうとう口に出して語られることもなく
身体を使って表現されることもなく
ただただあの駅のホームと屋根の間に漂うばかりで
そして行き場を失くしたまま
腐っていったのだ。
その哀しみの駅に
もう
ボクたちは立つこともないのだけれど…。

田原工場配属
田原工場は「刑務所」「収容所」などと言った、芳しくない情報もありましたが、来てみると寮も工場も綺麗なので少し安心しました。田原市には数基の風車があり、トヨタの人はそれを扇風機と呼んでいるそうです。
その風車が殺伐とした工場の風景に起伏をつけいて、ボクには火葬場の煙突を想像させるものでした。夕方、寮に帰るバスの中から見える夕陽を浴びた風車は、そこで何かを生産しているというよりも、モニュメントのようにそこにに佇んでいるだけのように思えます。
それを見ている無口な期間工の集団は、いったい何を思うのでしょうか。故郷に残してきた恋人のことでしょうか。親や兄弟、嫁や子供のことでしょうか。それは「別離」に関わることであり、その深重な思いや空気によって、多くの人がその風車が煙突に見えているのではないかと考えました。そして沈黙こそが精神的なバランスを保てる方法なのかもしれないと。

9件のコメント

  • blank

    >組立士さんへ
    ありがとうございます。
    そうですね、ご両親がどこにいてもきっと応援してくれていると思うと、頑張れると思います。
    結局はそう言うことなのだろうと思っています。誰もいない、と思っても、誰かいるのが世の中なんだろうし…。
    >かさんへ
    なるほど、そういう見方もありますよね。
    知らぬ間にってことは、史実のなかにもあることだし…。それでも、もう手遅れかもしれないですね。
    もう、終戦後にこの立ち位置までGHQの手のひらでの出来事だったのかもしれませんね。
    >Mさんへ
    ボクも長そで、保護具の灼熱ラインでした。
    去年の夏はそれでも少しだけタクトが遅くなっていたので…。暑かったなあ。2リットルのスポーツドリンクでは足りなかった日々…。
    それも過ぎれば…。
    >しおまるさんへ
    これは16日とかかなあ。先週の土曜日のようです。
    いえ、田原には来ていませんよ。もしかしたら豊橋あたりまで旅行に行くかもしれませんが…。たぶん行くと思います。
    もしかしたら、愛知に住むってこともあるかもしれません。なんせこっちは仕事ないですから…。ま、可能性として……。
    >liveintaharaさんへ
    そうですかあ。ボクも初回の時は、そんなもんでしたよ。初めて豊橋行ったのが、GWの帰省のとき…。その次が7月だったりで…。往復1000円ももったいなくてねえ。
    前回は、ま、知合いもいたので、たまに…。レンタカー借りてドライブとかもしたりで…。
    う~んと、みんなあまり出歩かないですもんね。ボクは写真写しにいろいろ出かけたりするのが楽しみでしたけれど…。
    赤紙は、そうですね。あれも結局は募集の一環ですから、募集自体減っている現状では来ないのが普通かもしれないですね。先々週3人、先週も一桁、という田原工場の赴任状況ですから…。シニア率も高くなっているのでしょうし…。
    ま、もう行きたくないって気持ちのほうが強いかなあ。もう年齢的にもラインは厳しいし…。
    >北斗星さんへ
    名古屋でしたか。
    そうそう先週のですよ。
    ホームが二つになったということは、信号停止がなくなったのかなあ。少しだけスピードアップなのかもしれませんね。1分とか2分だろうけれど…。
    やっぱり前のほうが、渥美線、って感じなのかなあ。きっと。
    >ぐるりんさんへ
    そうですね。分業化というか、技術系が現場に入って汗かくってこともないですからね。
    ま、現場に情緒は必要ないのだろうと思います。それが人をダメにする原因なのかもしれないとも思っています。
    哀しみや喜びなんてことは無駄そのものですもんね。それは何もトヨタだけではなくて、おっしゃるように軍隊なんかもそうかもしれないですね。
    >Mさんへ
    そうですか、豊橋に行かれてたんですか。
    カウンターのあるスタバ、はないし、マックもないし、ああ、駅構内に2軒ほどあるうちのどれかでしょうね。
    人の流れも変わってしまって、期間従業員の人も駅から駅になって、外に出ないで乗継できるようになったのか。

  • blank

    今日始めて豊橋駅に行きました。
    カウンターに座ってコーヒーを飲んで・・壊された駅を見ました・・この写真よりもっと工事は進んでいて見る影もなく
    哀しい限りでした。

  • blank

    私もあまりよく分からないのだけれど、TOYOTAの場合は、完全にマニュアル化、システム化していて、正規従業員がシステムを考えるから、期間従業員はロボットのように動くだけでよい、ということなんじゃないかな。だから、軍隊なみのパワー・スピードのある人が最優先されるんじゃないかな。
    かえってHONDAとか全然別の業種の方が、管理人さんの文学的センスというか思考というのが生かされるんじゃないかな。
    就職応援してます。

  • blank

    先週くらいの写真ですね。昨日、旧駅跡を見たらホーム上屋はすでに撤去されており、ホームそのものを壊していました。
    新駅は6月5日から使用開始で、合わせて渥美線のダイヤ改正がありました。
    15分おきはかわりませんが、新豊橋駅はホームが2本になり、どちらかに必ず電車が待っているようになりました。
    駅はキレイになりましたが、なんとなく他人の家に来たような感じを覚えます(笑)。

  • blank

    今回は2月から来てますが、4ヶ月間で豊橋にはまだ1度しか行っていません・・・
    1年前の前回は、週末に豊橋の居酒屋でバイト(数ヶ月でさすがにきつくなって辞めましたが)してたので渥美線新豊橋駅三河田原駅は毎週使ってました。
    写真、一体いつのものでしょう^^?
    豊橋駅でのその想い、似たものはよく感じました。
    そもそも豊橋駅自体、変な立地ですよね。
    駅の周辺には遊ぶところがない(よく知らないけど)・・・
    ネットカフェすらない・・・
    そして豊橋駅発の列車の人ごみに、僕はただ明日からの仕事の始まりを悲しむだけでした。
    別段何にも楽しいことなどない、誰と遊ぶわけでもなく、誰ともしゃべらず、週末さえバイトで潰していた休日でしたが、それでも、風車の見える街への帰還を意味する渥美線への乗車は、どこか息の詰まる感じで嫌でした。
    車内の女子高生の群れには、過ぎ去りし日々と戻らない過去と一人の今とを。
    なんとなくわかる、電車に居合わせた期間工仲間には憐憫を・・・
    カップルや子供連れの家族には羨望と絶望を・・・
    田原駅からは自転車でしたが、終電なんかだと家の灯りもほとんど消えています。
    暗闇の中を走っていると、世界には自分しかいないのではないか? とよく思ったものです。
    灯りがあったらあったで、自分には一生縁のなさそうな一家の団欒を想像し、これまた暗鬱になるわけで。
    なかなか、いい雰囲気ですよね、期間工。
    彼女ができないのは期間工だからという理由ではないし、社会の歪みの犠牲者とかいって自己憐憫に浸りたいわけでもないですが、考えることもその時間も多いですよね。
    今もいろいろ思い、考え、次をどうしようか悩み、雨の日曜をどう過ごすか困っています。
    そういえば、別に赤紙が来なかったからといって、二度と期間工には採用されないわけではないんじゃ・・・ 
    では。

  • blank

    渥美線新豊橋駅の写真には感動しました。(個人的にね)いつごろの写真でしょうか。わたしが最後に戻ったとき(ゴールデンウィークかな)は、まだ普通に営業していたはずです。家族が夜店に出かけたときは渥美線の出口が変わっていてちょっと迷ったと言っていましたから結構最近の写真ではないのでしょうか?(また田原に来ていますか?)

  • blank

    また、夏が来ます。
    最近合言葉のように
    ”この夏は乗り越えられるか?”
    という言葉を聞くし、発します。
    灼熱地獄の中で・・けが予防の為に長袖着てラインに入っていると・・このまま違う世界に行く感じがしなくもない・。
    夏が来る。

  • blank

    「ユダヤ資本が買い漁り→有力日本企業のユダヤ化→日本経済のウォール街への隷属化」。
    民間銀行がたちまち大打撃を受けて、ただ同然になったとき、薄ら笑いをした、「豚を食わない」外国人投資家が列を成してやってきます。銀行や製造業をただ同然で買い叩いて自分のものにしていく…..。銀行を支配下に収めれば、銀行から借り入れをしている製造業も、銀行の新オーナーにひれ伏します。 銀行さえ取り込んでしまえば、日本の優秀な製造業は丸ごとユダヤ資本のものです。
    世界一の自動車メーカーはついこのあいだまではGMでした。ロックフェラーの盟友であるモルガン系のユダヤ企業です。ここのところの原油高で燃費の悪いGMの大型車は、アメリカ本土で販売台数がひどく落ち込んでいます。値引き販売で従業員や消費者に売りつけて、なんとか台数を確保してきましたが、ひどい赤字に悩んでいます。部品製造部門を切り離して独立させましたが、とんでもない巨額の負債(2兆5000億円)を抱えて倒産しました。(計画倒産の臭いがします。)一方、トヨタは、GMにかわって世界一のメーカーになることが確定しています。GMに気兼ねして販売価格を上げましたが、業績上昇に寄与するだけの話でした。もはや、アメリカのユダヤ人は、製造業では、日本人に勝てないと解っているのです。だからこそ、自分達の得意分野である「金融」から日本を押さえ込み、日本を丸のまま手に入れてしまおうとしているのです。勤勉な日本人をユダヤに隷属させ、ただ働きさせて、結実は全て持ち去ろうとしているのです。その金融侵略の代行者が、小泉であり竹中なのです。
    恐慌が収まって気が付いてみるとトヨタも新日鉄もソニーも松下も「なんとかバーグさん」や「かんとかシュタインさん」がC.E.O.に居座っている。新生ユダヤ銀行やダイア・ユダヤ建設の類が、町に溢れます。いったん、株価を底値に誘導して買い漁った後に、経済を回復させれば、株価は元に戻って、新オーナーは天文学的な利益を上げます。90歳を越えるロックフェラー翁が、今のうちから高笑いしている様が見えるようです。任期を終えた小泉は、知らん振り。国家をユダヤ人に売って、左団扇の余生。これが、郵政民営化の本質なのです。小泉は、ユダヤ資本に雇われた犬だったのです。
    小泉の背後のユダヤ人は、極小の投資で、日本の銀行と優秀な製造業を根こそぎ手に入れることが出来る。小泉は、そのお膳立てをするために、「国債暴落のための郵政民営化」を強行せんとしているのです。それ以前に、毎年巨額の国債を乱発して、国債暴落の下地を意図的に作ってきたというわけです。日本経済を破壊する環境は整備出来たから、郵政民営化で一気に崩壊させようというわけですか。小泉さん、貴方は、立派な、正真正銘の、一人前の国賊だ。

  • blank

    今晩は。僕は田原で2年間期間従業員をやってます。両親や彼女は福岡にいます。ひとりの寮は孤独ですが、目に見える姿も、この心にある彼女や家族の姿も、同価値です。みんなの笑顔や、団欒、確かに欲しいなぁ見たいなぁと感じはします。だから、完全な孤独でないと感謝しています。田原笠山さん、頑張って下さい。心からエールを送ります。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA