新たな“労働時間制度”…

不規則な生活をしているせいだろう、こんな時間に目がさめて眠れない。

このまま朝をむかえて、そのまま出勤するのだから、良いはずがない。

ボクにとってもお客様にとっても…。

少し湿った空気が夜の底に漂っている。そのことが安アパート界隈をもなにか異国の街のように思わせていて、このままどこかへ旅に出たいなんて考えている午前3時、ハルシオンの誘惑。

土曜日だったかNHKの「週間ニュース深読み」という番組で、「新たな“労働時間制度”あなたの給料は?働き方は?」を放送していた。

政府は国民よりも産業界、企業のほうを向いているので、例えば外国人研修生制度を改正することについても、建設業界の人手不足解消だったりするだけで、この国の労働者よりも経営者に寄り添った政治を行う。

そのことが国益になるのだから国民は我慢しなさい、なんていまだに戦時中の「欲しがりません」思想から脱却しきれなくて、過労死という戦死をする労働者という兵士がいるのだから、集団自衛権なんてことよりも、そもそもそういったこの国の思想そのもののほうが戦争を簡単に引き起こす要因になるように思う。

4月、政府は新たな「労働時間制度」についての検討を始めた。仕事の報酬を「労働時間」ではなく「成果」により決めることで、自由な時間に働けるようになり、子育てや介護などの事情に合わせた「多様な働き方」ができるようになるという。しかし、労働時間の規制が外れることで長時間労働を助長するとの不安も。仕事を“成果”で評価することはできるか?長時間労働は減らせるか?これからの「新しい働き方」について深読みする。

ようするに今後ますます減少する労働力をどうするかということがこの国の企業と言う大本営には大問題であって、そのためにはとりあえず労働時間規制を外して「自由な時間」という長時間労働を出来るようにするシステムを構築しようとしているようにしか思えない。

そして「自由」なので、死ぬのも自由、もちろん残業代なんておおよそ企業にとっては不合理にものも払わなくてよくなる。

そうはならないと言っても、個人の利益よりも企業の利益、国家の利益のほうが優先という労働者(消費者)なんだから、簡単に洗脳されては特攻死するに決まっている。

濱口桂一郎先生なんかもおっしゃっているように、この国の労働時間というのは残業代の問題であって「長時間労働は雇用保障の代償として甘受すべきという考え方」が労使ともどもにあること、そして「健康のための労働時間規制という発想は日本の法制からほとんど失われてしまった」ことこそがこの国の問題なのだ。

それではどうすればよいかというと、労働時間規制を外すだけではなくて、三六協定をなくせば良い。労使間で協定を締結すれば青天井で残業できる労働法なんてものが存在するから長時間労働、過労死、ライフワークバランス、なんて労働と時間に関する問題が起きる。

番組でNHKの解説委員が言っていた

  1. 労働時間の上限
  2. インターバル規制(終業と始業の間隔)
  3. 残業代の割り増し

なんてことはすでに運送業界ではすでに行われていて、例えばタクシーだと

  1. 1日13時間(16時間)
  2. 終業と始業の間隔8時間以上

1日13時間じたい長時間としても、安全のために(この場合運転手の健康ではないのだろうけれど)規制されている。

成果主義なので長時間労働をする傾向にある運転手に歯止めをかけるために、この労働時間規制が存在している。

ようするに政府のいう『仕事の報酬を「労働時間」ではなく「成果」により決める』と、逆に長時間労働を助長するからだ。

そもそも労働時間の上限は労働法で決まっているのではないのか?それを三六協定なんてもので青天井に出来ることに問題がある。

協定で残業しなければ雇用も収入も保障されないという仕組みをボクたちは疑わなければならないのではないかと思うし、その残業こそが非正規なんて差別や雇用問題を造りだしているということに気づかなければならない、そう思うのだけれど。

でもね、結局、

働いて働いて働きぬいて
休みたいとか遊びたいとか
そんな事おまえいっぺんでも思うてみろ
そん時は そん時は死ね
それが人間ぞそれが男ぞ
「母に捧げるバラード」
武田鉄矢 作詞

やっぱりボクたちはこの歌なんかに呪縛されているのかなあ…。それが人間なのかなあ…。

さてと、準備して出勤だ。

こうして文章がばらけてしまってまとまらないのも、長時間労働のせいなのだ、なのだ。

週間ニュース深読み

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