テロルの季節(2)

非正規問題、格差や貧困がなぜいけないのか、という理由はただひとつ、社会的損失、国家の損失だからだ。

国民を「非」なんて差別することのツケは必ず支払うようになる。格差が憎しみをうむ。みんなもう分かっているのに知らん顔を決めつけている。もうすでにテロルの季節だというのに…。

テロルの季節
例えば、秋葉原事件の加藤、マツダ事件の引寺、二人の非正規社員の事件はテロのニオイがした。ただ警察とか検察が「テロ」という勲章をあたえなかっただけ、というか、彼らがそのようなことを言ったとしても、それは彼らの名誉になるので、国家としてはどうしても「なかったことにした」かったのだろう。要するに「基地外」の犯罪として片づけた、のかもしれないと思う。
パリ同時多発テロを受けて「ホームグロウンテロ」なんてコトバが新聞やテレビに踊っている。ちょっと「カッコイイ」、そう思う若者も多いはずだ。
今だったら、加藤も引寺も「テロ」と叫んでやったかもしれない。もう少し彼らの身体から「政治」とか「宗教」なんてもののニオイがすれば、世間も基地外にしなかったかもしれない、と思ったりする。
努力が報われない社会、差別される国家。例えば自死する若者の何割かに「ジハード」なんて意識が起きたとしたら、「非」なんて差別され続ける若者の心に「聖」なんてものが刻み込まれたとしたら、貧困に喘ぐ人々の間に「エリュシオン」が約束されたとしたら、テロなんてものは簡単に起きる。
いやもうすでに起きている。テロルの季節なのだ…。
秋葉原無差別殺傷事件雑感
マツダ、ファミリア殺人事件
子どもの貧困「社会的損失4兆円」 NHKニュース
フランスからの荷物
フランスから荷物が届く。いろいろなものが簡単に届く。それほど世界は近い。この国は島国だからではなくて、言語がバリアになっているだけの話で、すでにホームなんて概念は失われている。

2件のコメント

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    テルさん、どうも。
    オームなんてのは、テロだったのだろうし。若者の不満はどこかでなんらかの形で現出するのかもしれないですね。
    でも、まあ、うまくコントロールされてしまっているようでもあるのですが。格差だ非正規だの言ったって、飢え死にするわけでもないし…。

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    田原笠山さん、こんにちは。今週は2ヶ月ぶりに1直の週末が2連休なので体の疲れが充分に取れそうです。
    日本では既に社会の不満を抱えた人間による見えないテロが始まっているのかなあと思ってしまいます。そしてそういった事件をうやむやにする国やマスコミも助長はさせているのかと強く思います。

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