ロイヤルリムジン社の全員解雇について(2)
コロナ禍でのタクシー会社の解雇について考えてみた。
三重県の三交タクシー労働組合書記長の立てこもりには驚いた。しかし、全く理解できないわけではない。労使関係溶解・労働組合無力と言われる今、闘うこともものも言えない労働組合関係者には、考えさせられる事件ではなかったのか。そういう意味では、意義があったと、そう思う。
愛知県が非常事態宣言を発出した。それも労働者にとっては重大な問題だ。
タクシー会社の解雇について
その前に、昨日も書いたロイヤルリムジン社の全員解雇問題。
この解雇については、失業給付と休業補償との有利不利だけの問題ではない。。例えばその間の社会保険、退職金問題、ボーナスなどにも影響をする。それを考えると、雇用調整助成金などを利用し一時帰休を行い雇用を守るべきなのだ。昨日も書いたが、休業補償が失業給付より上回れば良いだけのことだ。そしてそれを社員に理解してもらって事業継続、雇用確保しなければならなかったと考える。
失業手当の意味
そして、今日ツイッター上で見たのだけれど、再雇用の予定があるのに失業手当をもらうことは、不正受給に該当するようだ。確かに、失業手当受給のために失業する、というのは失業保険の目的からすれば変な話になる。それが可能ならば、長期休暇取得のために、一度失業し、さらにその他の手当をもらい、同一事業所へ再就職する、なんてことができる。
期間従業員が契約期間満了で期間工スパイラルをするのと同じようだけれど、それを企業が計画的にする、ということは、モラルハザードを引き起こすだろう、そう思う。
確かに緊急事態だ。そんなこと言っても、なんて聞こえそうだ。
でもね、今回の「美談」、どう考えてもおかしなことが多すぎる。そして何よりも、あっという間に「コロナのせいにして」「従業員を黙らせ」「世間には美談を装い」全乗務員を解雇した、ように思う。
もう一度言うけれど、こんなことが美談として語られ、当たり前になりませんように。