タクシー運転手不足とオレ
「タクシー運転手不足」と言われている。そしてタクシー不足の原因でもある。しかし、運転手を増やせば供給過多になる。そしてその供給過多が共有地の悲劇を生む。そのための、需給調整、台数規制の有効性も疑わしい。結局、車両台数より人をどう確保するか、定着率をどう上げるかが問題なのだ。その問題を解決できなかった結果、タクシー運転手不足が起きている。
タクシー車両は足りている
そのタクシー不足の原因に、実働率(稼働率)が低いことがあげられる。つまり、車庫にはタクシー車両が眠っているが、運転手がいない、と言うことだ。次の表は、国土交通省が算出した「適正車両数」だ。全ての地域で適正車両数よりも保有数の方が上回っている。
このプラスの乖離率は、タクシーは足りていて、それどころか余っていることを物語っているのではないだろうか。(適正車両数の算出方法に問題があるとしてもだ)


タクシー運転手も足りている
駅にはタクシーの行列ができていて、足りていると言う人もいる。確かに、以前から、繁忙期にはタクシーが枯渇するという現象は起きていた。そしてそれは「当たり前」のように言われてもいた。
次のグラフは、曜日別時間帯別の営業回数の変化だ。これぐらいの差がある。ただ、逼迫時に台数を合わせると、余剰がでてしまう。これが利用者と現場の見え方の差になる。
例えば、図の赤い部分に対して増車し供給量を増やすことで解消ができる。しかし、労働力は物ではないので、その時間だけ増やすことは難しい。さらに、コンビニのおにぎりと違って、余ったら廃棄することもできない。
となると、ライドシェアでその時間帯だけ稼働率を上げる、とことも一つの方法だ。そう言ったことから、自家用車活用事業案(日本型ライドシェア)1では、曜日や時間帯で許可する予定だ。
しかし、なにもライドシェアでやらなくても、中抜き勤務、例えば7時〜11時の4時間、21時〜25時の4時間、合計8時間、このような勤務でも可能ではないのか。そう考えたところで、じゃあ、誰がするの、と言う話が現場から聞こえてきそうだが。
タクシー運転手不足
結局、運転手不足解消のために、ライドシェアというタクシーシェアで、アルバイト雇用してギャップを埋める。という日本型に落ちつたいのだろう。その方策で人が集まるのだろうか。それに、参加する会社があるのだろうか?やってみなければ分からない?
その前に、ボクのような失業者がいて、その元タクシー運転手活用事業なんてどうなんだろう?それも含めて、つまり、タクシー事業者による雇用の多様化なんてことになるのか…。そんな文脈の中で、外国人研修生なんて話も出てくる…。難しい。

