マスクの問題なのだ コロナ禍で考えたこと2
マスクの問題なのだ。マスク着用とワクチン接種は、そもそも国が推進していた。それがアベのマスクや接種クーポンなんて形になった。
今頃その効果をとやかく言うのなら、それは政府のコロナ対策の失策を意味するのではないのだろうか?
思えば、マスクが売場から消えたあの寒い3月の朝、
ボクは薬局の行列に並んでいた。それでも手に入らないので、結局はAmazonで、ヤフオクで、1枚100円もする不織布のマスクを買っていたのだ。
そう言えば、マスクを路上販売していた人もいて、商魂たくましい、というか「マスク〜、マスク〜ウ、不織布のマスクはいかがですか」…、窓の外でマスク売りが声をからしている姿なんてのは、もう見ることもないのだろうと考えると、歴史的出来事、小売の世界だったのだ。
その頃、マスクのことについて、このブログでも何度か書いた。それほど、世の中、マスククライシスが続いていた。
マスク狂騒曲・・・。
ということでマスクを再利用をすることにする。
PITTA MASKのようなポリウレタン製のものならば、水洗いして、漂泊して、再利用できるのだろうが・・・。
経産省が「マスクは再利用可能」周知を検討 なんてニュースが流れると、「ほー」・・・なるほど、その手があったか。やっぱりマスクも衣服化し、洗濯して着けるようになる。パンツの次は、マスクを着たサル、になる。
ああ、3月4日には不織布マスクの再利用を実践している。
それほど一気にマスクショックが起きた。
3回から4回は、洗って使った。なんと言っても100円だ。
さてさて、本題・・・
転売規制が始まって、ヤフオクやpaypayフリマから「マスク」が消えてしまったとしても、自衛隊が備蓄していたマスクを民間に放出したとしても、まだまだ庶民には、まして末端のタクシー運転手なんぞには、高値の花。
ということで、久しぶりの微妙なアンケート・・・。
マスクは必要か?タクシー運転手11人に聞きました。(微妙やなあ)
そしてすぐに、そしていつものように「乗車拒否問題」が起きる。
コロナウイルスという未知の伝染病も怖かった。だが、罹患したら2週間の自宅待機。あるいは、営業所閉鎖、感染よりも、そのことが怖かった、あの頃。
マスク着用について運送約款に明記されたのが、8ヶ月後の11月になってからだった。それまでタクシードライバーはいつものように現場任せという放任経営の災いにさらされていたのだった。
世の中、金で買えないものはない……。それまでヤフオクやメルカリで転売されていたマスクも罰則付きで禁止されたため、入手困難になった。ウイルスに感染するよりも、マスクがない不安で病気になりそうな日々、の人もいたはずだ。
ボク(たち)が罹患することによる、心配する甚大な影響とは、この街への風評被害、タクシー業界に対するイメージの悪化、そしてなにより営業停止になった北九州の第一交通産業のように、同僚の生活までも、そして会社の存続までも脅かし、奪いかねない、ということなのだ。
感染してもいい、というと語弊があるけれど、安心して暮らせる状況というのが、あの頃から、そして今まで、続いている。ということは、コロナ対策の失敗ってことなんだろう、と思う。
そうこうしているうちに、4月になったら、あの、
アベノマスクと同じ布製マスクがタクシー運転手に配られた。
それはそれでありがたかったのだけれど、あの小さな布製のマスクは、やっぱり不評だった。当初から1枚100円だろうが1,000円だろうが、運転手への不織布マスクの配布を行なっていたのだけれど……。
4月になっていた。
「妹よ、ふすま1枚、へだてて今〜♪」
南こうせつさんの「妹よ」が頭の中に流れた。襖1枚ではなく、マスク2枚。
それからアベノマスクがわが家にもやって来た。
とうとう、今の今まで使うことはなかったのだけれど……。きっと10年もすればSNSで「お宝発見」なんて賑わうに決まっている。
時は流れて……。
年末にはコロナ騒動も落ち着く、そう思っていた人も多かった、はずだ。
ところが、マスクやアルコールは調達できるようになったとしても、感染は拡大するばかりで、緊急事態宣言が発令された夜の街は不気味に影だけが生き延びていた。
感染者数が多くなれば人流を抑える。人流を抑えれば感染者は減る。効果は認められた。
ワクチンの目処も立たない、先行きが見えない中で、売上の激減。
ボクたちは途方に暮れていた。
とりあえずマスクに消毒、換気、手洗いうがい、それだけはキチンと行なっていた。
この時に、これほどまで長くなるとは誰も想像しなかったのではないのだろうか?
想像していてば、タクシー車内の感染防止策をより頑強なものにしていただろうと思う。いや、思いついたとしても、いつものように運転手の問題にしてしまったかもしれない…。
この頃からマスクをしない利用者や、マスク不要論者が現れ始め、タクシーだけではなく、飛行機やバス、電車でトラブルになった。
その問題を受け、マスクの着用を義務化しようという動きと、運送約款にそのことを盛り込む動きが出始める。
長引くコロナという災禍、タクシー乗務員に必要なのは、安心して働ける職場環境だ。そしてその職場環境の構築こそが、歩合給制のタクシーという労働意欲の高まりにも繋がる。労働意欲こそが、タクシー会社の利益につながる。
本来、マスク着用を強制する前に、感染予防、感染拡大防止のため、乗客や乗務員のためならば、完全に隔離できる車に再装備することも必要ではないのだろうか?感染防止車両にすることこそ必要ではないのだろうか?
この時に書いたように、運送約款でマスクの着用を義務付けるよりも、利用者と運転手を完全に隔離できる車両にすればよかったのではないのか。
タクシーならそれができたはずだ。
そうしておけば、マスク着用の問題だけではなく、運転手の感染予防もできた。さらには感染者の輸送まで通常のタクシーで出来たのではないのだろうか。
それに加え、隔離壁によりこれまで起きていたような乗客からの暴行、タクシー強盗対策にもなったのではないのか。
無策、そして、失策が、
現在のタクシー運転手不足になっている、そう思う。
それに、マスク不足になり、その初動の遅れをアベノマスクで取り繕うとした。そこから穴がどんどん大きくなっていった。そして、修繕不可能になった、ように振り返って考えている。
そしてまた、マスク不要という声が大きくなっている。それどころか、無症状コロナ感染者に対して自宅待機どころか外出し買い出しまで容認する動きまで出ている。
ワクチンは効かない、マスクは必要ない、感染もない。なんてことになると、じゃあ一体どうすれば良いのか?何もしなくても感染しないんですね?そう思うと、無能無策の人たち、そんな人たちに国民の命が守れるはずはない。

