電力小売自由化で考えたこと

ボクたちは安全な場所にいて、そして原発のことや基地のことを考えている。フクシマの事故も、ボクたちは共犯者のくせに知らん顔を決め込んで電力会社や国のせいにしてしまった。

ボクたちは消費者という称号を与えられた犯罪者なのだ。

電力小売自由化で汚れていない電力を買いたいと思っているのだけれど、それはどうも無理なようで、再生エネルギー100%なんて電力は、たぶんボクの目が黒いうちは買えそうにない。いずれ「100%モルツ」とか「100%果実」なんてものと同じように気軽に、そしてそれが普通になるとしても、現状はせいぜいFIT電気を含めて20%ほどの純度の再生可能エネルギーしか買えない。

果汁20%、残りの80%は科学的な合成食品添加物満載なんてトマトジュースしか販売していない世界を想像している。

美味しいにしても健康に悪そうだ。でも「天然果汁入り」なんて記載されると、ついつい買ってしまうかもしれない。おまけに「トクホ」なんて記号が入れば、すべてを忘れてしまいそうだ。値段につられて、もうそれしか考えられないようになってしまいそうだ。ボクたち消費者は簡単に操作される。

それにボクたち消費者は物の価値を「値段」としてしか考えられないでいる。電力小売自由化が始まるとしても、多くの消費者はこれまで通りの電力会社から電力を買うことにしているのだろう。そのほうが安心だしね。そのほうが簡単だしね。そしてそのほうが便利で、そして安そうだしね。CMもたっぷり流れているし。

テレビもラジオも「値段」を基準にして番組を作っている。年間数百円のお得さを説く。中には「年間1000円浮くので、それでなにか美味しいものを」なんて・・・。年間1000円がボクたち消費者の判断基準なのだ。すべての度量衡が「¥」なのだ。正義とか国家、いや若者の将来や子供の未来なんてものよりも月85円のほうが重要なのだ。

それは仕方ないことなのだろう。だってボクたちは消費者なんだし。そしてテレビや雑誌でその消費を煽られて嬉々として消費することが正義なんだろうし。なんたって安全な場所にいるわけだし。

でもね、消費者は操られるだけで良いのだろうか?ボクたちは年間1000円という「美味しいもの」で簡単に操作されていいのだろうか?

今はまだ20%だとしても、ボクたちがほんとうに選択しなければならないのは、できるだけ汚れていないものを買うということではないのだろうか。犯罪に手を染め、なにかあるたびに国家や企業のせいだけにするのは止めたほうがいいのではないだろうか。そうしてこの国の将来のことを少しだけ「金」とか「利便」なんてものと離れた位置で考えたほうがいいのではないだろうか。

なんてことを考えていたら、ああ、やっぱり「再生可能エネルギーを重視する電力会社」を選択するほうが賢明なのだろうし、正義なのだろうと思うのだ。

パワーシフト宣言

「デンキを選べば社会が変わる!」そんな予感はする。なによりもボクたち消費者が消費者でなくなり、そして共犯者ではなくなると思うのだ。

そう思って、少し調べたのだけれど、

Looopでんきの特長 | Looopでんき(個人のお客さま向け)

Looopでんきに申し込もうと思っている。株式会社エヌパワーや愛知電力株式会社は、もう少し準備に時間がかかりそうだしね。

で、Looopでんきで料金をシュミレーションしたら「年間 −1,223円 お得」だそうだ。1,223円今よりも高くなるってことだ。月100円、それでもしかしたら「社会が変わる」かもしれない。それになによりも消費者という間抜けな存在から抜出し、選択者になれるかもしれない。

そう思ったのだけれど、でもね、やっぱり原発で大量生産してもらったほうが安心か。事故があろうと安全な場所にいることだしね。それに「1000円で美味しいものを食べる」生き方のほうが、シアワセだもんね。「電気が食えるか」なんてね。

きっと、申し込もうとしているボクも、明日になればマヌケな顔をして「うひょ〜、1000円儲け。これで本物のビールでも買うかあ」なんて、普通の消費者になっているかもしれない。ついでに「中部電力はじめる部」に入って「カテエネ」の会員登録して「ポイント貯めて、またまたビールげっと!、うひょひょ〜」なんて、これまたマヌケ顔で、正当な消費者に戻っているかもしれないと思ったら、なんとなくだけれど、「やっぱ1000円重要」なんて考え始めて・・・情けなくなったり悲しくなったりしている、朝の5時だったりするのだけれど。

という前に、電気使わないで寝とけ、ってことが重要かもね。

「デンキを選べば社会が変わる!」ということよりも「デンキを使わなければ社会が変わる!!!」のほうが良いのだけれど、それは無理なので、「社会を変えてデンキを使わない!」のほうが可能性が高いと思う。

「社会を変えてデンキを使わない!」
やっぱりそれも無理っぽいかあ・・・。

なんて考えていたら外が明るくなってきたね。やっぱり健全な生活に健全な社会ができる、のかもしてないと思いながら、はあ〜、やがて哀しき消費者なのだ・・・。さてと寝るか。

Looopでんき 電気料金シュミレーション

パタゴニア:環境的および社会的責任:Go Renewable – 「再生可能エネルギーを活かして」 2016

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