patagonia 企業のありかた

アウトドアウェアを製造、販売しているパタゴニア ( patagonia )で、先日同社の品質基準に満たない理由から、2製品の回収が行なわれています。この品質不具合による回収は、なにも法律で決められているとかいうものではなくて、あくまでもpatagonia独自の判断でして、企業の良心といったものでしょう。

「服ぐらいで命に係わるのかよ~」なんて言う人もいると思いますが、例えば山で遭難した場合、着ている物によって生死 が分かれると言われています。綿などの素材で出来た着衣ですと、濡れても乾き難いので、そのまま着ていると低体温症となります。また汗などで着衣が湿るのを防ぐために、透湿性というのも大事になってきます。その内からの透湿性に更に外からの防水性を備えたアウターが、アウトドア用の衣類に求められていますし、最近ではポピュラーになっています。


レギュレーターソフトシェル・ストレッチクルーシェル

しかし、山で遭難して死亡原因が着衣にあった、なんてことで訴えられたことを、ボクは知りません。安全基準なんてのが法律で決まっているわけでもないでしょうし、まして登山は自己責任で片付けられる場合が多いですから、ロープやカラビナなどの道具とは違って、消費者企業とも品質に対してそれほど厳しくないというのが実情だと思います。

patagoniaの品質保証は「全ての製品において、不満があったら交換・修理、または返金を受け付ける」というもので、不満というかなり主観的な部分をも保障の対象にしているという点で、企業の品質のありかたを考えさせる例だと思います。車ですと「どうもエンジンの音が大きいような気がする」という理由でも交換できるようなものでしょう。

「これでいい」という選択ではなくて、「これでなければならない」という物の選び方を、消費者に求めているようにも感じ取れますね。こういったことを消費者に求める態度こそが、企業の品質への絶対の自信だと思います。

最近のトヨタのリコール問題を考えていると、品質への自信やこだわりもなくて、「不具合でるかもかもね、そん時はリコールするからゴメン。無料だし。」と、繰り返されるコマーシャルで言っているように感じます。

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