桜の頃

「第1ボデー課の某CLが第二食堂で朝食を食べていましたよ」という報告を受けたのですが、ほぼ100%が期間従業員という中で、期間従業員用の朝食はいかがなものだったでしょうか。さすがCLですから、ご飯に味噌汁、納豆だけではなくて、ボクたちが高いと思っているおかずも食べていたということです。でも、ボクは少し感動しているのですよ、「期間従業員のみなさんの食事調査でも」とわざわざ早起きして、食堂で食べたのだろうと。ちなみにそのCLの頭文字はKらしい…。

まだ街は冬枯れた風景なのですが、桜が咲くと、春という感じですよね。
さて、そんな田原工場ですが、高校新卒者の工場見学が始まりましたね。挨拶が素晴らしいですね。あの挨拶を聞くたびに、トヨタは永遠に不滅かも、と思います。夢も希望もある18の春、という感じです。ボクにも、そんな時期もありました。職業に対して夢も希望もあった頃、そして薔薇色の人生が見えていた頃。
これから配属されるであろう現場見学をして、何を思ったのでしょう。驚きと感動だったのでしょうか。それとも、工場独特の臭いや雰囲気に暗澹たる気分になったのでしょうか。これから40数年、満了する自信はありますか?
みんな、だれもが若々しく初々しい18の桜の頃があったのです。それほど人生なんて「いろいろ」というほど多種多様なものでもないように思います。一番の大きな違いは、ボクは、やはり出会いではないのかと思っていますし、そう言ってきました。
人との出会い、職業については、上司や同僚との出逢いが素晴らしいものであれば、職業に対する意識も入社したての頃と変わらないだろうし、何年経っても夢や希望も持ち続けられると思います。「他人任せじゃん」なんて言うかもしれませんが、若い頃の出会いというのは、それほど重要だということです。ひとりの人間をダメにするのも、ひとりの上司かもしれませんしね。
職場での出会いも大切でしょうけれど、外での出会い、その外の中には期間従業員や派遣の人との出会いもあるでしょう、新卒者の親御さんと同じぐらいの年齢の人もいるでしょう。そういう幅広い知識欲というのが、工場だけという閉鎖された空間だけの生活から、時として解放されるものだと思っています。何かを学ぼうとする姿勢というのはやはり大切だと思います。
社員登用ということが期間従業員の中で話題になりますが、ボクは、もしボクがトヨタの人事だったら、仕事ができるとか、トヨタマンらしいとかいう人は既に何万人もいるので、そうではないもっと違った感性を持った人を8割は採用するでしょう。中途採用者というのは、もっと違う知識なり経験を持っていて、それをいかに仕事に生かすかということなのではないかと思っています。
ですから、新卒者は意識して知識を吸収するようにしないと、工場、それも工程だけの知識しかない人になってしまうかもしれませんよね。それはそれでスペシャリストとして結構なことなのでしょうが、人間としてどうなのよ、ってことにもなりかねないと思います。
ま、ボクが言うようなことでもないのですが、いくら機械と向き合っているとはいえ、結局は人間なのだから、いつまでも、桜の頃、誰にでも平等に挨拶できた優しさを忘れないでいてほしいと、思うのです。そして十数年後には、たまには第二食堂に朝食でも食べになんて、KさんのようなCLになってください。
#CLの頭文字はOさんじゃなくてKさんでしたので訂正しました。

7件のコメント

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    >もっちんさんへ
    人の一生を左右するのも、やっぱり上司なのでしょうね。彼女のような例はレアケースだと思われる人もいるかもしれませんが、要するにそういうことなんですよね。人の付き合いっていうか、関係というのは。
    人生観、職業観なんてのが形成される時期には、やはりそれなりの人格者が上司としていないとダメなのかもしれませんね。そういう意味で給料が高いはずなんでしょうが。
    >吉胡寮6棟住人さんへ
    ああ、ありますね。自己紹介。新入社員が前に出てね。今年もあるんでしょうね。
    結婚ということに関しては、職場に女性が少ないので、どうなんでしょうねえ、すぐプロポーズされたり?で、すぐ結婚なんてなると、トヨタとしては社員の結婚相手として女性社員の入社を促進してる?
    ってことはないだろうけれど。
    >muko47さんへ
    そうですね。季節はかならずやって来ますよね。ひとつの風景や、一本の木なんてのを集中的に観察していると、もっと深く季節のことなんかが身近に感じられるかもしれないですね。
    毎日沈む位置が変わっていく夕陽とかも。
    ボクは、そんなに敏感でもないですよ。
    >愛好家さんへ
    お久しぶりかな。
    あれから、1年過ぎましたね。蔵王山の桜を見ると、ああ、1年だなあ。なんて考えてしまいます。
    ワシももう若くないので、あと何回桜を見ることができるのかなあ、なんてのが、毎年思うことで、無駄ということをしなくなったようにも思ったり。
    ま、今は無駄な時間を過しているってか?遊びに来いよ~。

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    18の春、親と同じ年の方と一緒に働くことで
    親の偉大さ、自分もそこまでこれたのかな?
    そして、仕事が終わったあとの親父との晩酌
    (おいおい!!まだ18だろ?)
    すべてが新選でワクワクで不安で・・・
    この季節になると「そんなこと」を思い出します。
    初心忘るるべからず!!
    ウエルカム名古屋!!(っていうか田原)
    また遊びに行きますネ(^6^v
    ガンバったってくださいね~♪~♯~♭

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    昨日の昼の12時頃のことなんですが、僕がいる聖心清風東寮の門の処に30歳くらいのお母さんが、小さな女の子と一緒に土手に向かって しゃがんでいたので、どうしたのかと思い近付いてみると、二人して ツクシを採っていたんです。まだ成長しきれてない可愛らしいツクシが何本も地面から顔を出していました。工場への行き帰りに必ず通る処なのに、 ただ毎日を何と無く過ごしてしまってる自分が寂しく感じられる一瞬でした。田原笠山さんなら誰よりも早く気が付いて、シャッターを押してるんだろうなー!
    どうやって過ごしていても春って来るんですね!

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    高卒新人といえば、去年春休み連休の前日に我が部署で交通安全集会なるものをした時に、自己紹介をされてました。
    その方々の一部は、職場の先輩とできちゃった結婚したり、工場近くのビニールハウスにバイクを突っ込んで事故を起こしたり…。
    人生色々だなぁとしみじみ…(*´Д`)=з
    同時多発テロの時は、中学一年生だった彼等と同じ屋根の下で働くとは…時が経つのは早く感じてしまいます。

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    >人との出会い、職業については、上司や同僚との出逢いが素晴らしいものであれば、職業に対する意識も入社したての頃と変わらないだろうし、何年経っても夢や希望も持ち続けられると思います。「他人任せじゃん」なんて言うかもしれませんが、若い頃の出会いというのは、それほど重要だということです。ひとりの人間をダメにするのも、ひとりの上司かもしれませんしね。
    そうですよね
    今の福祉の職場で最初の4年間
    嫌な同僚もいたけど、それ以上に尊敬できた先輩や
    上司に恵まれていたからこそ、福祉に対して今でも
    変わらない気持ちを持ちながら、なんとか?成長できた
    んだと思います(自画自賛ですが・・・・・・・)
    でもその前に福祉以外の職場、製パン会社やフリーター時代の様々な出会いが下地になっているんですよね。
    福祉の学校を出て、そのままうちの職場に入った女の子が
    いまして、天然系でやや常識外れながら、福祉への情熱は
    高くてまじめな子でした。
    しかし入社して2年目に上司が異動になって、その上司が
    経営陣のイエスマンだった事もあり、段々情熱がなくなったところに、中間管理職に遊び人で有名なチーフがやってきて、異性と付き合いのほとんどなかった彼女を落としてしまいました。(いわゆる不倫関係ですね)
    上司があまり有能でない分、チーフが部下の査定を判断していたんですが、彼女には激甘の査定評価をしていたらしく、
    一番大切な3年~4年に彼女はほとんど成長しませんでした。
    彼女もその査定を当然と思っていたようですから。
    上司が交代した後、関係は清算したらしいのですが、いまや
    惰性で仕事をおこなっているようで、彼女は口癖に
    『理想の職場なんてないんですよ』としきりに呟きます。
    障害者には規律を求め、自らは規律を守らない福祉職員に
    なっている事も気が付かずに・・・・・
    もし彼女に数年の社会での様々な経験あればどうだったんだろうか・・・・・と思えてなりません。
    よく福祉の常識は世間の非常識と言うんですが、この業界の狭い世界で生きてきただけの評価(しかもお手盛りの)で
    世の中を分かりきったような発言を繰り返す彼女。
    試験勉強は得意なようで、すでに4つの福祉資格を持つ彼女は資格のみで判断するなら優秀な人事なんですが・・・・
    もしあのまま上司が変わらずに、数年間を費やしていたら
    彼女ははたして・・・・

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    dさん、こんばんは。
    あ、そうか、今日は木曜日だから、ちょうど期間従業員の受入れもあったんですね。それで忙しかったんだ。
    そうそう、一部の人の印象が、全ての印象に繋がりますからね。きっと「期間工のヤツから、クソ呼ばわりされたよ、いつか仕返ししなきゃなあ」なんて。そして、その二人はいないわけで…。
    ま、そう言った二人には、あまりにも眩しすぎたのかもしれないですね。
    またコメントしてくださいね。

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    こんばんは、週末になるとこのブログをまとめ読みさせていただいてる某工場某期間従業員です。
    新入社員受け入れの時期ですね。寮の桜もチラホラ咲き始め、希望いっぱいの新入社員達‥あれ?ちょっと多くない!?と食堂に並ぶ人の列に突っ込みを入れてしまいました。
    どうやら期間従業員の受け入れもあったらしく(例の封筒持ってました)、食堂の入り口からはみ出るほどの列ができていたのです、、、もちろんかなり待つハメとなったのですが、後ろに並んでた二人組が、「あーもーウゼェな、クソ新入社員がよぉ!」なんて事を彼等に聞こえるように言っててかなり気分悪かったです。。。正社員であれ期間従業員であれ、トヨタには要らない人種だよあんたら、と心の中で叫ぶヘタレなdなのでした。
    ダークな話ですみません。

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