「トヨタ自動車操業再開後の日程を予想してみる」で書いたのですが、生産調整あるいは今回のような生産一時中止に伴う半日年休というのがありますが、実際ボクも２度ほど経験したのですが（年休のない期間従業員は半日間４Ｓをするというものなのです）、年休をこのような企業の都合によって一方的に使用させるということは、法的に何ら問題ないのでしょうか？
組合員の方が何の異議を唱えないところをみると、労使間で協議されていて「あり」とされているのでしょうね。半日や時間単位での年休も違法ではないようですが、生産調整というか、企業側の理由による付与というのは自由利用の原則に外れているような…。（労基法違反してないとしても、なにかグレーな部分のような…）
それでもなかなか年休を消費できない社員の方にとっては、半日でも消化できることは喜ばしいことであり、「あとの半日はどうやって消化できるのだろう」なんて疑問も忘れてしまうのだろうと思っています。
期間従業員の場合も、延長して、年休を完全消化して満了するなんて人は稀で、多くの人が未消化のまま、中には半分も消化できないでいることを考えると、やっぱり半日、それも突発でのものでも嬉しいものだろうと思います。たとえそれが間違っていたとしても。
今回の操業停止についても、例えば雇用保険の受給資格基礎日数１４日に足りなくなるという人が出てこないのでしょうか？あるいは、このまま操業中止が長期化するとして、来週満期を迎える人の中には、受給資格に足りなくなって失業給付が受けられないという人も出てくるのではないかと思っているのです。
そういったことへのトヨタの該当期間従業員への個別のアプローチはあるのでしょうか？なんらかのリアクションは取られるのでしょうか。雇用保険法改正の時も何のアナウンスもなかったのですが、今回も、もしかしたらこちら側が気付かないと何も言わないつもりなのかもしれないと、みょうに不安になってる人もいるのではないかと考えているのですよ。
長期化するようであれば、いえ、この１日２日の休みが影響するような人に対しては、きっと何らかの対処をしてくれるとは思いますが、心配なさっている人は、人事は今日も開店しているはずですから、問い合わせしたほうがいいでしょうね。
今回の突発での休業自体違法性があるという声もありますし…。
多くの人は「３連休だ、４連休だ」と喜んでいたのですが、稼ぎに来ている人にとっては（多くの場合はそうなのでしょうが）困った問題なのでしょうし、今回の分をどこかで帳尻あわせできるのならば良いのですが、それこそ「タダ（無給）の休み」になるのなら、それはそれで問題だろうし…。
残業で生産調整は出来たとしても、満了金慰労金などを考えると、期間従業員にとっては不利益を被る事態になるということも十分考えられることなのだろうと思っています。

労働相談１１０: トヨタ操業停止で
一番被害を受けるのは日給や時給で働く期間工や派遣労働者、外国人実習生です。社員は休暇の調整がされるのでしょうが、期間工などは文字どおりタダ（無給）の休みにされかねません。契約範囲内であれば６０％以上の休業補償を会社に要求することができます。しかし下請けも４次、５次ともなると元々赤字企業が多く、要求するにも厳しいものがあります。
ジャストインタイムを強要しているトヨタこそ契約違反であり、下請け企業に休業補償をすべきです。