Latino Nodojiman とか

NHK名古屋放送局・豊橋支局と豊橋市では、ブラジル移民100年のプレイベントとして、日本で暮らす中南米出身のみなさんや、それらの国にゆかりのある方たちに、ふるさとや家族への思いを込めて熱唱していただく「ラティーノ・ノドジマン」を開催します。

 この9月16日に行なわれたイベントの放映が今日ありましたね。日本で暮らすというか、東海地区で暮らす人がほとんどで、ブラジル移民の二世、三世の方々が多く出場されていました。ブラジル移民100年、なんというか、この移民政策の複雑さみたいなものを垣間見たように思います。

九州には渡来人の集団が住んでいた場所があって、例えば宇佐神宮で有名な宇佐なんてのもそうだけれど、その渡来系の人びとは秦の始皇帝の後裔と称していた。その中から八幡神が出てきて、それが八幡神、八幡神社の始まりだそうだ。

日本という国は『アジア各地から来た、一種アメリカのような国』(「日本仏教と迷信産業」「歴史と風土」司馬遼太郎)だったのだが、いつの間にか(それは人々の本意でなかったとしても)外国人の住み難い国になってしまったようにも思える。

昔、書いたものなんだけれど、ちょっと引用。
愛知には南米の方がかなり住んでいて、豊田市の保見団地にも5000人ほどのブラジル人が暮らしています。多くはトヨタの関連企業で働いていて、トヨタが良い車を安く造れるのはそんな低賃金で雇用されている外国人と、期間工のおかげである、ということは以前書きました。

日系ブラジル人と期間工
豊田市の保見団地には5000人の日系ブラジル人が住んでいるそうで、彼らはトヨタ本体には直接雇用されてはいませんが、下請け業者に雇用されて、トヨタ車を作っています。保見団地だけでこの数ですから、名古屋、トヨタの工場がある地域を中心とした東海地方にはどれくらいの数の外国人労働者がいて、下請け業者に雇用されているのかということを調べてみると、30万人を超える大半の日系ブラジル人が東海地方に住んでいて、自動車関連業者に雇用されているようですね。

ブラジル移民政策というのものに、夢や希望を抱いての渡航だったのでしょうか?不安を胸に悲嘆しての船旅だったのでしょうか?きっと両方が心中に去来する海の上だったのでしょうね。
その当時の日本の農村というのはかなり貧しくて、次男三男というのは耕す畑もなく、そして求める土地もなく、結局は広大な南米の地に何かを求めざるを得なかったのでしょうね。そして、たぶん、政策として行なわれたので、役場の移民係の甘言もあったのだろうと思っています。「ブラジル行けば土地も好きなだけある」なんて。
生まれ故郷を離れる、国に別れを告げるというのは、どれほどのことかは、ボクには分かりませんし、それをコトバにするのもいけないことのように思います。
そうして渡った人たちの子孫が、今度は日本にやって来る。それでも、この「Latino Nodojiman」に出場した人たちというのは、日本の生活に溶け込んで、そしてしっかりとした生活の基盤を作った方たちで、それは、数十万人いる南米出身者の、そして30万人いる日系ブラジル人のごく一握りの人たちなのでしょうね。
多くは亡霊のように付きまとう貧困と向き合っているのだろうし、理解できない何かにぶつかっているのだろうと、思っています。そして彼らが日本に来て不安の日々と悲嘆する暮らしをしているのは、いったいどうゆうことなのでしょうか。脱け出せないでいる、それも100年経った今も、繰り返されている貧困の正体とは一体なんなのでしょうか。

また、ATUのブログのcombiさんのコメントのように「外国人労働者の件やが、売国奴・奥田がどれだけ外国人労働者を受け入れるように政界に働きかけているか知ってるか?」というように、経済連が外国人労働者の受け入れ拡大を求めていることに対して、毎日新聞の記事では「外国人労働者の厳しい生活を見て見ぬ振りをして生活環境を整えることには消極的な企業に、受け入れ拡大を主張する権利はない」と、まさにその通りだと思いますし、「結局、下請けに外国人を受け入れさせて安く部品を納入させようとしているのがミエミエやけどな。」とcombiさんのおっしゃることだけではなくて、今後はトヨタ本体、キャノン本体にも外国人労働者が入ってきて、いよいよ労働ダンピングが本格化するのではないかと、思っています。

貧困や格差の問題の根深さを、ボクたちは既に知っていて、そして「再チャレンジ」なんて政策が実は表面だけのものだということも本当は知っていて、刹那的に生きるほかにないってことも「ええじゃないか」と分かっていて、退廃的な嗜虐的な、そして散文的な利己的な、的的な世の中が足元にあって、本当の姿なんかは誰も見ようとしない、そんな欺瞞的な世の中になっているのだろうと思っているんだけれど。
もう人間的な世の中には戻れなくて、企業的で効率的で合理的な功利的な経済的人生を歩むしかないのだろうと考えている。

1件のコメント

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    賃金とは?

    Latino Nodojiman とか多くはトヨタの関連企業で働いていて、トヨタが良い車を安く造れるのはそんな低賃金で雇用されている外国人と、期間工のおかげである、ということは以前書きました。 トヨタ期間従業員に行こう | 日系

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