自分も出稼ぎ手帳を持参しましたが、出稼ぎと言うよりは、今のところ期間工難民ですな(笑)
* 北斗星 * 2007/12/22 10:24 PM *

期間工難民かあ。
少し前のコメントで「海の向こうからやって来た」とおっしゃっていましたが、そんな思いも「難民」という感じを一層深くしているのかもしれませんね。
結局は収容所を追い出されて元の場所へ戻ったとして、何も変わっていないというのが現実でしょうし、スパイラルとしてもう一度難民としてやって来る人が後を絶たない…。
期間工とか出稼ぎなんてのは、雇用形態を言うのではなくて、職業として自動車産業や電子部品産業で働くライン工の総称に使われているように感じます。
出稼ぎ手帳、例えば、それは難民認定書なのでしょうか？
雇用保険の受給資格の相違だけが語られますが、本来の目的はやはり住んでいる場所を出なければならない雇用状況にある地方住民の救済保護、と言ったものでしょう。
地方格差はいつの時代もあって、出稼ぎに行けば収入格差はある程度縮小されたのでしょう。またそういう人たちが農業や漁業を支えてきたということ、そして地方の次男三男の自営資金にもなって、畑地や船を買って生まれた土地に根を下ろす生活が始まる。自立政策としての出稼ぎ手帳だったのでしょうね。
政策としては優れたものだったように思います。
また家族という生活単位、幸せの創出ということを考えると、父親の留守する期間が6ヶ月というのも、敵う長さだと思います。
また、戻る場所がある、ということが何よりも大切で、そのままネットカフェ難民やホームレスになる危険性を弛緩させることも出来ると思います。1度帰る、ハローワークに行く、失業給付を受ける、再就職を考える、というプロセスは意識上重要なことでしょうからね。
少し問題を拡大してみると、例えば南北問題という格差。
難民は減ることなく日々どこかで生まれています。アフリカでアジアで…。問題は難民としての生活が長期化することだと思います。難民キャンプという仮設住宅での生活。一番の問題は、人道的なことでしょうね。生きるだけ、ならそこで臨終を迎えても良いでしょう。生かされる、と言ったほうがいいでしょうね。
人としての尊厳、それは実は「難民として認定されること」だと思います。問題の本質はそこで、難民キャンプを造れば良いということや、食料援助をすれば良いなんてことは、援助する側の認識行為ですから、時として利己的な自慰的な方策に陥りやすいと思います。
確かに物的援助だけではなくて人的援助も行なっていますが、地球上から難民がいなくなるということはないように思います。ペニシリンのような特効薬もないのでしょうし。そしてその援助国が難民を受入れるかといったら、それも別問題になってくる。難民は遠くにいて、そして援助する、という図式だから安心していられる。
それなら、難民の生まれた土地をどうにかしなければならないのでしょうね。貧困とか戦争とかの根絶というのが問題になってくる。
出稼ぎという制度に戻って、ボクは住所変更しなくて、その出たところに住民税なりが収められる制度でもあるし、とても良いことだと思っています。「ふるさと納税」のように、しかも全額ですからね。住民票を移さなければならないような仕組みがあるのなら、それを改めるべきで、働く人たちが住民票を移すことのほうが、問題の解決から遠くなるでしょうからね。
期間工という一定期間出稼ぎに出る、戻る場所へ戻る、そしてその人がもう一度再チャレンジできる、そんな制度こそ、格差や難民ということの問題解決になるのではないかと思っています。
トヨタの期間工に対する態度も、難民を受入れるのを拒否するような感じなのかもしれませんね。既得権益とか、よく言われる自己否定になるとかで…。
問題は難民キャンプを増やすことではないように思います。再チャレンジなんて言葉だけで、再チャレンジを拒むような法改正が行なわれているということが問題で、もう少し期間工や出稼ぎ労働者に有利な法改正にならなかったものかと、官民格差、ま、意識格差だったりするのですが、それは拡大する一方なのでしょうね？

天国に一番近い場所で成仏できたことの喜び…。
天空のレストラン、ル・ムーラン・ブランはもうすぐ閉店なのだ。