エリーカの夢

電気自動車の開発では、中国は開発と実用化が最も進んでいる国ということなのだ。北京市内の巡回バスも電気自動車バスやバスが走りまわっているそうである。中国はガソリン車では遅れをとったのだけれど、その遅れている間にただ何もしなかったわけではなくて、着々と次世代の電気自動車を開発していたのだ。国家予算をつぎ込んで、そしてトヨタをはじめとする外国企業にはガソリン車を作らせて、そのガソリン車と言う呪縛をかけて…。
中国企業が電気自動車を発売へ、価格234万円に
中国製のキュートな電気自動車:デトロイトモーターショーで発表 | WIRED VISION
電気自動車の普及が始まると、今度は電力の供給問題が浮上するのだけれど、今のように火力発電での供給率が高い状況にあっては、石油資源の限界と言う問題、ダイレクトに石油を使わなくなるというだけで、その解決にはならない。
原子力発電が火力に替るクリーンなエネルギーであるということが言われていて、恐らく世界は文明を捨てるよりは、原子力発電での電力の大量生産を行い、更に電力消費量を拡大するのだろうと思う。
中国(あるいはインド、アフリカ、中南米)の脅威というのは、エネルギー問題において、かなり思い切った政策をとれるということ、たとえば原子力発電所を有無も言わせず、まるでコンビニをオープンする程度の感覚で建設するのだろうし、またリチウムイオン電池の原料であるリチウムの埋蔵量が南米や中国に偏っているということを考えると、新たな「オイルマネー」国になって、電力エネルギー産出国が今の中東アラブという言う国々にとって替るということだろうと思う。
この国は、今まで通りエネルギーを輸入すればいいだけのことなのかもしれない。そして自動車は輸出すればいいのかもしれない。
しかしガソリン車の時代のように車だけを売るという時代はもう来ないように思う。電力とセットで車を買うようになるかもしれない。食糧も同じでなにひとつ自給できない国の未来なんてのは、今のように売るものがある時代は良いのだろうけれど、売るものもなくなったら……。少し前までは「made in Japan」と高品質を謳われた技術でさえ、その技術でさえ捨ててしまって輸入している現状においては、もう「めぐんでもらう」しか道は残されていないように思う。
乞食国家日本。

慶應義塾大学電気自動車研究室 ELIICA BLOG –FUTUREAL–
これからの社会では、キーワードは、太陽光発電とリチウムイオン電池だと思います。
日本が今、国策に乗り出せば、エネルギー自給率をどんどん上げていくことは可能ではないかと思います。
合わせて、二酸化炭素排出量の約20%をしめる自動車が電気で動くようになれば、自動車の動力源は国産の電気を使えるという環境問題にとっては、これとない仕組みが出来あがると思います。

中国で100億円という予算が電気自動車につぎ込まれていた時代に、国産「エリーカ」は大学研究室で国からのわずかな研究費と、中小企業数十社の協力を得て、そして寄付を得て、研究されてきた。2003年に完成された。トヨタなどの自動車メーカーの資金・技術援助なしでだ。
「日本の中小企業の底力を結集した」ということが言われた。
「日本の技術」を信じていて、そしてそれに未来を託す。そして時速400キロ近い速度を出せる電気自動車が誕生したのだけれど。
ここにも二極化がある。ひとつになれない国。
「売れる車」しか作らないボクたち、もう電気自動車を実用化する技術はあるのだけれど、それを実現化しないボクたち。そこが「売国」と言われている理由だということを分からなボクたち。
そして「物作り」という唯一の資源までも捨ててしまおうとするボクたち。そして作るということまで忘れてしまっているボクたち。
先は見えているのだけれど…。

4件のコメント

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    ついに値上げを発表!
    コスト削減努力ではどうしようもなくなったそうで・・・
    まぁ、ヤツラの努力なんて、下請けをシメただけですが、見事なダブスタを披露してくださいました。
    原材料の値上げ? 光熱費の値上げ? コイツラの理由は、今まで下請けがヤツラに要求してきたことと全く同じですがな。
    下請けには 「更なる改善」 で、納入価格の値下げを強要し、自分たちはさっさと値上げですか???
    そして、値上げを見送った車種の部品は支那・朝鮮製を多用するんですか?
    馬鹿なパンピーにはわからんと思って、消費者をナメてますな。
    この調子で、支那製部品や朝鮮製部品を多用して、安かろう悪かろうをバラ撒いて信用を落としてくださいな。

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    今の現状だと近い将来、支那で生産されたクラウンとマークXやカローラ、プリウスあたりが日本の道路でたくさん走ってそうだ。
    支那で生産されたクルマが、日本国内で生産されたクルマよりも車両価格が安く、日本国民は仕方無く騙されて購入せざるを得ないでしょう。
    現に支那で生産されたエンジンが搭載されたクルマも販売されてますからね。
    来年当たりには、隣の国にも進出するみたいですが、工場まで建てるつもりなのかなあ・・・

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    今のように屈中、屈朝のあげく売国奴が集まった政治集団、日本国民無視の政治…あげればきりがないですね。
    せっかくの技術もただでばらまいたり、あるいは生かせる研究も、無駄で切り捨てられ、そのうち日本って国が無くなったとしても誰も気づかないでいるんでしょうね…あるいは気づいたときは遅かったとか。
    トヨタは儲けの為にはトヨタという会社名が生き続けるためなら日本という箱にこだわらず支那に媚びを売るんでしょうね…
    どちらにしてもMade in Japanが消える日はそう遠くないでしょう。

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    乞食国家日本ってのは、敗戦国日本、アメリカの属国、植民地、
    から繋がっていて、未だに価値観も思想も転換できずに居るから。
    これからもアメリカが大国で居続ける可能性は否定できないけど、
    世界に対しての相対的な権力は落ちて3つ巴になるのは避けられ
    無いと思う。歴史から来る成熟した考えと底力のEUは流石だし、
    抜け目無さと秘めたるパワーの中国は脅威だしな。
    今でも日本は、輸出産業で食べる国だって教えているのかな?。
    世界がアンバランスなうちは成り立つ理論だけど、運搬なんて
    5つのムダの内の1つな訳で、地産地消へバランスして行く。
    太陽光発電なんか日本がTOPだったのに、国策が無策だから。
    政界と財界は搾取と言う点でつるんでいるけど、互いにバカに
    しあっている「売国」な裏切り野郎だしね。
    みんな信じても居ない大本営発表に従って、平和ボケと言われ
    てもしょうがないよね。貧困であっても勉強しないと、知性の
    貧困は救いようの無い結果にしか結び付かないから。
    スマイルライフの次はハッピーライフだそうだが、ネーミング
    と言い何がハッピーなんだかねぇ。

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