ホームレス予備軍としての期間工

ホームレスになる自分を想像してみたりする。
このまま変化がなかったとした「その可能性もあるな~」なんて夜中に目がさめる。
人との付き合いがうまいほうではないので、きっとホームレスになったとしても、公園とかの縄張りがあるような場所には入ることが出来ないのだろうし、仲間もつくれないのだろうと思う。
都会に行くと炊出しを行っているらしい。それで命を繋いでいる人も多いらしい。ネットカフェ難民や健康ランド難民と言われる人たちは、まだまだ再チャレンジ出来る近い位置にいるのだろうね。国や企業の犠牲者も多いのだろうと思う。
「近い位置」にいるのだけれど、時間の経過とともに離れてゆく、というか、取り残されて行く。
人との関係も、そして人という温かい感覚からも、離れてゆく。
人間関係が希薄になる/なくなる、ということが最大の問題だと思う。そのことは何度も書いてきた。保証人社会において「なくなる」ということは、その社会での死とほぼ同義だと思う。アパートを借りるのも、雇用されるのも、あるいは雇用する立場になるとしても、保証人は必要なのだから。
「難民」とは、単に家がなかったり、仕事がなかったり、ということではなくて、そういった社会というものとの関係が断たれてしまう、ということなのだ。そこがこの問題の根深さなのだろう。
人付き合いが上手だ、と言う人は、難民になりにくいのだろう。
孤独といつも隣り合わせだということ、そして孤立するということ、それは何も家族や友人・知人という単位の問題だけではなくて、もう少し大きい単位、たとえば地元とか田舎とかの地域のような単位においても、取り残される、あるいは、自らの意思で残る、ということなのだろう。
隣人の喪失は、なにも最近始まったことではないのだろう。もうずいぶん前から「隣は何をする人ぞ」なんて言われてきたのだから。ただ、隣人は不在なだけで、職場という人生の大半を過ごす場所には必ずいたのだろう。
期間工や派遣という働きかた、あるいは日雇派遣でさえ、その利用の仕方では有用であると思う。あくまでも利用するという位置において。しかし、実際は利用されるだけで、職場という最後の「もやい」までも断ち切られてしまったのが、今の雇用問題なのだろうと思う。完全に孤立化する人たちの増加。
期間工は、確かに、人間関係がうまく構築できない人たちにとっては「楽」な生活の場所なのかもしれない。寮と工場の往復、単純なライン作業、沈黙、個室、完全なる孤独が存在して、それが許される世界。それが居心地良く感じる人たち。
実はそこも問題で、人間関係(たとえば挨拶までも)を遮断できる世界にいると、そしてそいういう空間に慣れてしまうと、「心地よく感じる」始めるのだ。
寮->バス->工場->バス->寮…というのが、まるで自宅の 部屋->廊下->台所->廊下->部屋->廊下->台所…ほどの重量感でしかない、そんな空間化。ネットカフェ難民や健康ランド難民と同じように、社会との関係を遮断し隔離してしまう、それは自らの意思で行う場合も多いのだけれど、居心地の良さだけで、そこが安住の地だと思うと、きっと多くのものを失くしてしまうのだろうと思う。
ホームレス予備軍としての期間工。
いつかは失業者となる。それは今のように減産ということになれば、「あてにしていた」延長もできないで半年間とか4か月間という失業保険の受給資格もないままの失業者になってしまう。もともと「あてにできない」のが期間工だし「半年間」というのが期間工としての長さだとしたら、そこをはじめから考えておかないと、そしてあくまでも「利用する側」という立ち位置にいないと、「使い捨て」感が増加されて「喪失感」や「絶望感」なんてものが、いっせいに襲いかかるのだろう。
それでも、ホームレスというのも、またそれも「生き方」だとすると…。
そしてボクがそうなることを待ち望んでいる人もいて、このブログの「オチ」としては、そのほうが面白いのだろうし、なんて考えたり。それも生き方だったり…。

12件のコメント

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    延長手続きの紙を出したのに、許可か拒否の通知がこないってことですか?
    あと二週間なのに?
    紙を出したのに拒否されたって話も、今までは聞いたことがないけど…。
    それにしても、あと二週間なのに、はっきりさせないのは、どーなんですかねー。
    会社は、すでに、10月入社の期間従業員をある程度用意しています。
    生産が上向けば9月・10月の満了予定者を延長で対応、横ばいならそれまでです。ドライだよねー。

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    言葉足らずでしたか・・・
    一人では生きていけない。
    だったらもし無人島に行けば即死か? ということです。無人島でもなんでも、生きていかないといけない。それだけです。
    孤独をはかなんで自殺するかは個人の自由ですけどね。
    孤独に耐えられず発狂するようにも思いますが、それとこれは関係ないでしょうし。

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    満了まで2週間をきったのに未だに延長通知書がこない・・・ このまま満了を迎え、次の日に通知が職場に、だったら笑えるけど。
    レクサスラインの人員調整で人事も忙しいのかな?
    正社員を移籍でしのぎきれない場合、決まっていた延長もチャラに・・・かな?
    ホームレス予備軍・・・
    そうかもしれないですね。個人的にホームレス生活もいいかも、と思うような性格だからかもしれないですが。
    世間のしがらみからの開放・・・いいじゃないですか~
    一人というか孤独というか、今の社会で生きている以上、どこまでいっても一人にはなりえないですよ。
    独居老人だろうが僕のような独身だろうが、他人の存在なしにその生活を維持できないのですから、所詮見せかけの一人生活者です。
    一人では社会生活を営めないという現実と、人は一人では生きていけないという幻想を混同していると思います。
    食糧さえ確保できれば人は余裕で一人でも生きていけます。精神を健全なまま保てるかは疑問ですけどね。野獣がいれば殺されるだけかもしれないですけどね。病気ですぐにお陀仏かも。
    長く生きれないかもしれないけれど、人は一人では生きていけないわけではないです。
    一人では生きていけないのと一人では今の社会で生活できないというのは全く違います。
    人は一人では生きていけないと勝手に思い込み、それを言い訳にしているのだと思います。
    無数の他者の働きなしには成立しえない社会で暮らしているから、一人では生きていけないと思い込んでいる思い込まされているにすぎないのではないでしょうか。
    他人との相互理解なんて一生できないというか不可能なのですから、どこまでいっても心は孤独です。
    精神の孤独は人間の宿命です。
    家族と暮らそうが、恋人と同棲してようが、それは生活を共にしているだけであって、人間の孤独性とは関連がありません。
    どこまでいっても人間は孤独である。
    このことから全ては始まるのではないかと思います。孤独だからこそ、他人の存在は何ものにも代えがたい尊いものなのではないでしょうか。
    だから日本のホームレスって今の日本の社会でなければ存在できないですよね。
    社会の存在抜きには存在し得ないホームレス。
    社会に寄生しつつ生活しているのは我々と同じですよ。働いてその社会の維持に貢献しているか、ただ飯を食うかの違いでしかありません。
    ということでオチですが、僕はホームレスになるくらいならどこかの廃村に勝手に家を作って住みますよ。悪意のある占有でも20年居座り続けられれば自分のものにできるんですから。それが法律なんですから。
    だから管理人さんも、ホームレスにならざるを得ない時は、どこかを不法占拠しましょうよ。

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    ん~、命題だねぇ。
    問題の半分は・・・、解決策を探るのもそこに有るような気がするな。
    1人でも生きて行ける強さが欲しいし、身に着けようともがいている。
    のと同時に、独りになってはいけないとも思う、獏全として悪いけど。
    それぞれがそれぞれの理由で独りに成っているのだろう、その理由が
    チョット曖昧と言うか対じすべき点があって、もっと甘えてもイイの
    じゃないかとか、人間らしい生き方ってとか。
    売国な人達だけじゃなく、皆結構社会通念に縛られているじゃない。
    当たり前のことって必ずしも正しいとは限らないのに、誰も検証し
    ようとしない、ってか反論が許されない最も強力な脅迫であり
    プレッシャーなんだけどぉ。
    迷宮の年金や長寿医療保険?なんかだと、お年寄りに向かってなんて
    事を言うんだって言われちゃうけど、50歳以上の世代が日本の個人
    金融資産の8割を持っている事実はどうなんだとかね。
    車が売れないから最低賃金法案をって、高卒初任給となんちゃらも、
    年収200万円未満の給与所得者が1023万人で、21年ぶりに
    1000万人の大台に乗ったって事は、バブルへGoの頃も貧乏して
    たけどそう思わなかったのかってね。
    オチは「ホームレスブロガー」を出版して、印税2億稼ぐでお願い
    します。(^u^)

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     期間工をやってみて・・・ 
     得たこと。
    ・お金。
    ・薄っぺらい人脈。
    ・雨風凌げる光熱費家賃不要の住居。
    ・不信感(特に田原)。
    ・話のネタ。
    ・面接の時、あまり突っ込まれない無駄な職歴。
     失ったこと。
    ・貴重な時間。
    ・職業スキル。
    ・雨風凌げる光熱費家賃不要の住居。
    ・5感をフルに働かせる機会。
    こんな感じでした。かなり極端ですが。
    この世界にどっぷり漬からないようにするには
    現状に対し常に疑問を抱くことかな。
    これは普通ではないんだよって。
    あと満了後ですよ。
    とりあえず地元に戻って就職活動って人多いのですが。
    その後、はたしてどうなったのか・・・。
    訳ありで実家に居場所が無い人は大変ですよね。
    本当の地獄を見るのではないでしょうか。
    僕はちなみに後者でしたが><。
    仕事が大変だとよく言いますが
    満了後の生活のほうがよほど大変な思いをするのではないのでしょうか。
    いやがおうでも5感をフルに働かせることになるので。
    その結果ホームレスになったり、へたすれば警察ざたになったり・・人それぞれなのでしょう。

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    管理人さんはトヨタにこだわってるんじゃないよ。みんなにエールを送ってるんだよ。延長だとか満了だとか長い人生の中じゃ、ちっぽけな事なんだよ。 蚊に刺されたようなもんだよ。

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    こだわってるっちうよりも
    愛だね,愛。
    あの労働環境を語らないで努力したり行動するよりも
    ここで語リながら努力してたからこその
    このブログなんじゃないかなぁ。

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    ここの管理人さんはなぜそんなにト○タにこだわるのですか?社員になりたかったからなんすか?詩人みたく語るよりまず行動だと思う。 努力してる者は希望を語りそうで無い者は不満を語る

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    このエントリーがちゃんと読めてて
    その上で管理人さんに
    「期間従業員が向いてる」というのは
    またすごい当てこすりというか、、、。
    でなければ壊滅的な日本語読解能力なのか、、、。
    世も末ねぇ。。。

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    管理人さん、こんばんは。
    期間従業員はホームレス予備軍だけではないです。
    ニート養成機関(予備軍)
    ギャンブラー(パチプロ)養成機関
    だと思いますが・・・
    特に田原の場合は後者ですね。
    期間従業員だけでなく、正社員までも・・・
    残業が減って、給料やボーナスも減ったら元も子も無いですからね。
    実際、それをドップリ浸かってる人がいるみたいで・・・

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    コインの表裏のように
    いつひっくり変えるかわかりません
    いまや誰しもがホームレスになるのです
    夢の話でもありません
    今日ブランドできめてた男が明日は地獄
    お嬢様も同じ
    ボブディランの
    ライクアローリングストーン
    あれいいです
    お嬢様あんたも転がる石になるんだよ
    あんたが軽蔑してた人間たちのように
    人に恵んでもらう立場に変わるんだよ
    どんな気もちがする
    どんな気持ちがるす
    石のように転げ落ちた気持ちは

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    やっぱり管理人さんは期間工に向いていると思うけどなぁ。

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