努力しろという無努力
一通のメールをいただく。
非正社員は努力しなかった、今の状況はそれが原因ではないのですか?
ボクもハッキリとは言えません。
そしてボクが本当に「努力」してきたのかと言うと、それもハッキリと言えません。血が滲むような努力はしていません。そしてそのことで悩み苦しむこともあります。「もっと、なんでできなかったのだろうか」なんて…。
トヨタ自動車の期間従業員として働いてきたのですが、正社員と非正規社員の決定的な違いというのは、その「扱われ方」なのだと思っています。賃金は、年収で見ると、そんなに「悪くない」という人が大方だろうと思っています。
身代金、保証料、拘束金などと悪評もある慰労金・満了金にしても、このような雇用パニックになったときには、雇い止め、解雇された時には、路頭に迷うこともなく生活費があるわけですから、「派遣切り」の被害者のような惨状は免れることになるのでしょうしね。
ただ、そのお金だけが、全てだったように思います。残ったものはそのお金、あるいはその残骸…。
ほとんどの期間従業員は、1年あるいは2年、3年と、ライン作業の同じ工程を受け持ち毎日毎日同じことを繰り返す作業をします。正社員と言えば、その間に、複数の工程訓練をして、そのラインに対する知識を蓄積してゆきます。また資格取得も企業の予算で(時間ということも含めて)行います。
3年後にはかなりのスキル格差が生じてしまいます。
またトヨタ自動車の寮のほとんどが決して便利だと言える場所にはありません。車の持ち込みが禁止されている期間従業員にとっては、勤務後に外出するということが難しい環境にあります。
例えば、民間の語学教室に行きたいと思ったとしても、難しい環境にあるということです。出来ないことはありません。ただでさえ辛いライン作業の後に、自転車に乗って、あるいはバスを乗り継いで行けるかとなると、難しいことのように思います。
ボクもそうでした。土日にバイトしている人もいましたが、ボクのようにいつまでたってもバンテリンと縁が切れないほど疲労する体質だと、そんなことは無理な話だと思いました。休日はとにかく体調管理だけに神経を使いましたから。休日に他の仕事が出来るほど余力が残っていなかったということです。
そういうキツイ仕事は期間従業員のものでした。
恐らく、同じ体勢での作業は身体の形を変えるだろうと思います。それが3ヶ月で工程変更されるのならば良いのですが、1年、あるいは2年、3年、同じことを繰り返すということは、身体も同じ方向に変化しますからね。ペンだこのように…。
いえ、そのような傷を身体に付けたとしても、それが正社員ならば勲章になって「出世」へ結びつくかもしれません。でも、非正規労働者にとっては、痛みとして心にまでその痕跡を残してしまうのです。
派遣社員においては、更に環境は悪いものでした。昨日憶えたことが次の日には何の役にも立たなくなるということもあったでしょう。そしてたらい回しにされる。
「努力しなかった」ということではないのです。そういう環境にあって、何を得ることが出来るのでしょうか。1年あるいは2年、3年、それ以上の歳月を無意味に無意義に過ごしたということの挫折感は、時として絶望に変わる。そこを分かっていないと「努力しなかったから」なんてことで、簡単に片付けてしまう。
一部の「出来た人」がいたとしても、例えば、日本人全てがノーベル賞を取れるわけではないのですよ。例えば、日本人全てが北島康介になれるわけではないのですよ。
勉強の苦手な人もいます。記憶が下手な人もいるでしょう。中高年の人たちは、そういった能力の衰えもあるでしょう。それでも、そういう人たちは、無遅刻無欠勤で真面目に同じことを1年あるいは2年、3年という長期間やってきたのです。それは「努力」ではないのですか?
普通は、仕事を真面目にやっていれば、そしてその仕事について考えていれば良いのではないのでしょうか。労働というのはそんなに複雑な要素を必要とするのでしょうか。その努力の裏には「転職」とか「キャリアアップ」なんていう、例えばその仕事へ対する冷視みたいなものが存在するようにも思います。
「努力しなかった」ということと「うまく立ち回れた」「要領が良い」ということを勘違いしていませんか?
いえ、そう言う言葉を吐く前に、あなたがどれほどボクのことを、そして派遣社員のことを知っているのですか?そこから始めることです。それは人との関係を構築する基本だからです。コミュニケーションとはそういうことです。
その努力をしていただきたいと、ボクは思っています。
K≠「theatre SEISIN」のKENさんです。
おはようござます。
例えば、GLや職場の人と良い関係を築けなくて、延長も出来ない人もいますし、30代後半、40代の人もいるのですから、本人の努力だけではどうしようもないところもあると思います。
「得意でない人」もいるだろうし、家族のために「日々を生き抜く労働」だけしか出来なかった人もいるでしょうね。
そして持って生まれたもの、ルックスとかは、どうしようもなくて、極論を言えば足の不自由な人の「立って歩け」と言っているように、その「努力」という言葉が聞こえてくるのです。
自分が希望しても、例えばトヨタという企業が公平に登用していたか、ということも疑問ですしね。
さといもさんが仰ることももっともなのですが、人は人の行動や意見に介入しようとしますからね。そして罵ることはしないまでも、それに近いことは簡単にしますからね。
自分が正しいという、と思うのも人間でしょうから、それも仕方ないのかな、と思っています。
変な言い方ですが一生期間従業員、派遣社員などで生きていく事に誇りをもってる人も居るわけでそれはそれで間違っていないと思います。
自分が希望してその道を選ぶのであれば何ら問題ないのですがそうでない場合が多いのが問題なのです。
社内でも思う事があり昇格しない社員、社員を目指さない期間従業員は負け組などと罵る人間の心のほうが負けだと思ってます。
その人の生き方に必要以上に介入する権限は他人には一切ありません。
突発遅刻早退などがやたらとある人は叩かれても仕方ないが人並みの事をやっていて他に迷惑をかけなければいいのではないのでしょうか。
皆、努力してきたのです。田原笠山さんの言うように、血の滲む努力じゃなくても、そして、例え派遣のままでいいと正社員を目指さなかった人も、日々を生き抜くために労働という小さな努力を続けてきたのです。
正社員にならなかったことが悪いのですか?
Kさん、派遣殺しに遭った人達は、好きで5体満足を持て余してるんじゃないんですよ。
きっと上で言われている「要領のいい人」はとっくに正社員入社されてるんですよ(新卒時点で)
だからトヨタに入っても上手に出世し上手に有給休暇を取り、上手に会社へ要求するんですよ。
期間工に応募される方々は、もともとそういうことが得意でないのかもしれません。
その時点(入社する時点)で差が付いて、入った後もその差は縮まらず、なお開いていく格差社会。
桜井"マッハ "速人のハメ撮り動画は本人確定か!
某巨大掲示板から引用 – 本人も東スポでもFLASHでも認めてるしw
Kさんって、ひょっとして「theatre SEISIN」のKENさんですかね?
そうですね。
18歳の時点で、どれだけ点数を取るのが上手いか、ということで、ほぼ決まってしまいますからね。
そこが今の格差論の前提になければならないのですが、たぶん「努力論」を言う人は、棺桶に入った人にでも「努力努力」と言い続けるのだろうと恐ろしくなります。
軌道修正できない人だって多いはずだし、非正規になった年齢にもよるでしょうね。自らの選択でなった人と、リストラや病気でしかたなくなった人を同じにしても、それは無理ですよね。
派遣会社が倒産するから、という意見もありますが、そんならCDになったときのレコード会社や関連企業はどうなのよ、って思います。それこそ企業努力をしてもらいたいと、思います。労働者ばかりが努力する社会じゃなくて。
非正社員は努力しなかった、今の状況はそれが原因ではないのですか?
このような言葉はネット上で溢れてます
ざまあみろ、自己責任、派遣死ねばいいのにとか
世間一般のいう努力とは会社に入るまでの過程なんでしょうね。勉強して正社員として新卒で入る
それが努力なんでしょう。
しかし、遊んだり、休んだ自由に出来る正社員と無遅刻、無欠勤が最低条件で働いている非正規社員に一度でもそういうことをいう人はなってもらいたいです。
生きながら死んでることを実感するから。
派遣先、元の規制強化が国会で通りそうですが
そんなもの、何の役にも立たないです。
契約期間を短くして細切れに契約切れにしていけばいいだけの話です。そうすれば何のペナルティもないわけですから。
悪質な派遣法を無くさないことには
まったく意味がないのです。
だから、あなたが出来ても、他の人が出来ないということですよ。
「余談ですが、誰かを非難しようとはしてない」「誰かに押しつけようとするものではなくて」なんて書いても、十分押しつけているし、それぐらい脅迫的な文章だということを気づくべきです:)
#自信たっぷりの文章は時として人を傷つけますよ。
考えていることと、やっていることが一致しないのは、世の常です。人間だもの。偉そうなことをいってすみません。
トヨタの仕事が決して容易ではないことは承知しています。そして、それを数年勤める、その間の努力も少なからず承知しています。おつかれさまでした。
その上で私の考えを述べさせていただきます。
期間従業員として入社したのならば、期間が終了すると退職しなければならないのは、あらかじめ分かっていること。ならば、その期間に努力すべきことは、
1、仕事を真面目にやって、その仕事について考えること。
それに加えて、
2、期間終了後の生計を立てる準備をすること。
2については需要があるなら、改めて期間従業員でもいいでしょう。ただしその場合あらためて、1、2の努力を要しますが。
就業期間中、真面目にやって、その仕事について考えていれば、ふつうは3年まで期間があります(昨年7月以降は事情が変わりましたが)。その期間をかけて生計を立てる道を模索するべきかと思います。
各種学校を利用しようという方、
トヨタで働きながら就職活動をしようという方、
地理的というか社会的に不便(豊田地区はそれほどでもない)、交通の不便は確かにそう思います。それとて、生計を立てるためなら克服すべきではないでしょうか。
お金を貯めて何かしようという方、
3年あれば、月に15万×35ヶ月=525万円
満了金、慰労金手取り65万ほど×3=195万円
他、6ヶ月手当て等で700~800万円ほどたまります。
あくまで机上での計算で難しいと思いますが、生計を立てるためなら頑張るべきだと思います。
つづけてトヨタで働こうという方、
1人前の作業をして、真面目に取り組み、仕事について考えている方は、期間従業員として立派だと思います。人として立派だといってもいいと思います。無遅刻無欠勤で職場に余計な迷惑をかけないのなら、なおさらです。
でも社員に登用されようと(CL、GL、組の中核をなす人達にずっと一緒に働きたいと思ってもらおうと)思うなら、職場の仲間に信頼され、好かれなければダメかと思います。
余談ですが、誰かを非難しようというのではないのですが、
一般社会にて、人間関係が上手、要領が良い方が有利だと分かっていて、それをしない、それができないというのは、広い意味で、賢くない、頭が良くないのではないかと思います。
以上は誰かに押し付けようとするものでなくて、期間従業員として就業する間のスタンスみたいなものを、私の考えるところを述べたものです。
>今井Kさんへ
こんばんは。
そうですね、なんというか、体力だけではなくて気力まで抜き取られるような…。
中にはジムやジョギングをしている人もいましたけれど、ま、工程によっては、そういうのも可能かなあ、なんて思うのですけれどねえ。
ま、それでも、仕事だけを集中して行えば良いという毎日なのだから、それはそれで、癖になるのかもしれませんが…。
>名無しさんへ
そうですね、それでも登用試験に落ちて、JOIN3で斡旋した会社に回されて、という人もいますからね。少し人間関係が苦手だったり、上司に恵まれなかったり、ということだけのことなのですが…。
ま、登用試験だけではなくて、ご指摘のような評価しかない場合もあるだろうし。
生きるのには努力とは違うもの、例えば要領の良さとか、例えば「顔つき」なんてことも必要なのかもしれませんね。
けつ?下品な語彙
期間従業員の間に幾ら志を持って仕事に打ち込み
正規以上に仕事が出来ても「期間従業員の割に」頑張ってる、「期間従業員の割に」使えるな、としか正規は思わないのでしょうね。
「あかぎれ」を理由に早退するベテラン正社員。
「嫁を歯医者に連れて行かなければならない」と必ず毎週木曜日にQCに参加しないTL。
明らかに労災適用なのに意地でも「持病だろ?」と労災隠し
に必死なGL。
この様な正規様(笑)のけつを毎回拭いていたのは真面目な
期間従業員でしたよ・・・
なんつうか、
百聞は一見にしかずってのは本当に良い言葉な訳で・・・
トヨタのラインの期間工の職場の
業務内容とか寮やら就業規則の環境の説明って
何万時間かけてもやった事のない人には
根本的なところからは当然伝わらないんですよね。
実際今の仕事もキツいっちゃキツいのですよ。
でも往復2時間近くを風邪引いてだるくても
運転して帰って来るだけの体力が残ってる訳で。
一昨年のあのラインじゃ多分仕事終わった後に
何かする余裕なんて精神的にも体力的にもない位
キツかったなぁとか思い出す訳です。