同一派遣先同一賃金にしてもらいたいもんだね
いろいろなことが変わりそうな秋の予感で、そこまで待つということのほうが吉なのかもしれない、なんて思う夜だったりする。面接を受けて、採用になる予感はしている。その予感はいつもしているし、採用試験なんてのはかなり高得点で、面接もとてもよく出来ていると思うのだけれど、きっと何か不都合とか不具合がボクにあるのだろう、なかなか思うようにはならない。出荷時に不具合があるのかもしれない。家電製品じゃないけれど。
そうなると人は弱気になる。自分の思惑通りにはならないのが人生だと十分に理解認識していたとしても、あまりにも否定され続けられると「オレってやっぱり不良品なのか?」なんて考え込んでしまう。そして精神的に疲れてしまう。ホッチキスだけが「大丈夫だよ」と言ってくれるのだけれど、たったひとりが、そしてバイアスのかかった見方で評価するのあから、大丈夫じゃないほうにスーパー仁くん、という感じなのだ。
疲れる。
製造業への派遣が原則禁止になったら、派遣会社はどうするのだろうか。そして2ヶ月以下の派遣も禁止になると、倒産する派遣会社も出てくるのだろう。この金融危機以来、経営不振に陥っているのだろうけれど、いよいよ止めを刺されて、残るのは大手派遣会社か昨日も書いた企業内派遣会社が「期間工会社」と実質なって生き残るのだろうと思う。あとは介護福祉施設に人材派遣をする、あるいは、国の政策での雇用開発を行う、民間職業安定所となる、なんてところなんだろうけれど、それとて大手のシェア争奪戦になるのだろうから、小さい派遣会社は淘汰される。
大手だけになると、あるいは企業内人材派遣会社だけになると、これまでよりもさらに市場原理により労働力というものを商品化するように思う。独特のコスト観によって。「何が何でもカイゼンなんだお」なんてことで。
その労働力の価値というのは、個人の能力というよりも、企業の利益ということで決定される。それは何も企業が決めただけではなくて、オレたち消費者も仲良くグルになって突き進んできた道なのだからしかたない。
どれほど企業に無理難題を突きつけてきたことか。標準小売価格というものが無くなってからは、価格は消費者にその決定権が委ねられた。そこで、オレたち消費者はユニクロに走り、ダイソーに走り、自らの手でMade in Japanを捨ててきた。それでも中国産は毒がある、ということにして農産物輸入には制限をかける。毒米を食っても米価は必死に守る。それがユニクロ症候群ってことだ。もう10年前からデフレ傾向にオレたちが自らこの国をしていたのだ。
全てが安くなった。それでもベアはあった。その差はどこから調達したのか。米は逆ザヤと言って税金が使われた。工業製品は非正規という低賃金労働力が使われた。それでもダメなら海外で生産した。いつの間にかそうなってしまっていたんだろ?いつの間にか、そう、バブルがはじけたことの混沌とした時期からだろうと思う。
赤字だと言いながら配当は出す。そして派遣は切られる。投資家のために企業は存在する。その投資家の中にも派遣切りされた人がいたり、非正規、ニートという人がいる。これが労使投のカオス化だ。
結局、真面目に働いている人がバカを見る国家システムが完成されているのだ。日本の唯一の資源である人材までもセリにかけられる。労働ダンピングということも起きる。そしてその労働資源にさえハイエナが群がって時間50円、100円を貪り食らう。親会社が発注した労働力を、右から左に流すだけで子会社が利益にする。その子会社が孫会社に発注する場合もあるだろう。
商品なのだよ。派遣は確かに必要だろう。セイフティネットになっている側面もある。ただ、その労働力を露骨に利益にして、転がすようなことがあるから問題なのだ。それは労働問題というよりも、人権問題と言ったほうが良い。労働問題で解決しようとすると、市場原理だ資本主義だと人間不在の理論で語られる。人権問題だとしたら、1000円の値札がつけられた人間が、突き飛ばされて次の手配師のところにいったら900円になっていた。そしてそこから違う手配師がやってきて850円になって、家賃や光熱費に手数料を加算されて750円しか貰えない。それを分かっていながら、ドナドナドナドナ~♪、売られてゆくよ~♪。それが許されるというのなら、人身売買だって許されるだろ。臓器移植なんて何も考える必要もなくて、売買すればいいんだよ。人の尊厳、労働力は売買されているのに、なにが悪いんだ。おかしいだろ?
非人たちは、黙って売られていけ、ということなんだよ。ま、それもうれしいか?尊厳よりは労働だからね。
以上。
次の画像は「大手自動車メーカー 田原工場」でのスペイン語の通訳募集の派遣会社の募集記事。同じ職場、同じ仕事内容なのに、両社の間には時給100円の差がある。日給が違うのなら勤務時間10分とかの違いがあるのだろうと思うのだけれど、大手自動車会社でそれは考えにくい。となると、一方の派遣会社が100円余分にピンハネしてるってことだよね。時間100円他社より安く仕入れるのだから、元々の利益を考えると、派遣社員5人もいれば、派遣会社の社員1人雇えるのかもしれないね。どうなってるんだろう、トヨタすまいるライフ株式会社?
トヨタすまいるライフ株式会社の求人票。時給2100円。
マンパワー・ジャパン株式会社の求人票。時給2200円。
というか、連結企業だから、ちょっと仕事が楽でその分時給100円安いのかな。きっとそうなんだろうね。でも、すまいるライフのほうが「自動車製造に関する通訳経験」なんて条件もあるし、それで100円安いってことは、きっと…、驕りか;)
のじまさん、こんばんは。
切捨てというか、製造業への派遣がなくなり、短期派遣がなくなっても、企業が期間工なり契約社員なりで直接雇用すれば良いのではないかと思っています。スポットは残しても良いかなあ、とは思っていますけれど…。
格差拡大ですか、もうそれは派遣法云々の問題ではなくて、正社員の雇用と生活を守るために非正規が存在するのですから、法律もですけれど企業や労組、労働者の意識という問題もでてくるのですけれど。
ワークシェアリングも出来ないでしょうしね。それどころか、残業代を収入に含んで計算している人も多いし、残業代がなくなったからアルバイトする、という大企業の正社員もいますから。
現場の人の意見もその2つに分かれるでしょうし。正規、非正規の問題は簡単ではないですよね。
民主党が考えている新たな派遣法は派遣労働者の切り捨てにつながり、かえって格差を拡大する恐れがあるのではないか。現場の人の意見を真摯に聞く必要があると思う。
>さといもさんへ
労働者に開示しても同じでしょうね。その原価が分かったところで交渉権がないのだから。賃金の決定権が労働者にあれば別ですけれど、ただ納得するかしないかの話で。
ま、結局、直接雇用方式がベストってことになるのですけれどね。
それと発注元が派遣会社に支払う金額は違う場合もあるんじゃないですか。正当性の根拠なんて必要ないでしょう。
それが市場原理なのだから。労働力を商品化したのが非正規問題ですから。安いから買って使っているんでしょ?
トヨタの車の原価を提示しろ、なんて誰も言いませんしね。値段は希望小売価格という小売に決定権がありますから。記事にも書きましたけれど。
だからこの場合、田原市の世界的大企業が悪いと言っているのですよ。せめて大企業は直接雇用できるのならしないと、と思っています。ま、トヨタは期間従業員として雇用していましたけれど。
>元エンジン製造さんへ
そうですね。結局、そういったものも含めてかなり損をしているということですよね。そういったところはあまり問題にされないですよね。
職業訓練は受けろ、生活費は支給するなんて言っているけれど、だいたい働いてきてそういった訓練を受けられない、そして評価されないってのが問題なのにね。
企業の責任は問わないで、税金をジャブジャブ使うのだから、それも3か月や6ヶ月の訓練をして「これで就職できる」なんて言うおめでたい政党ばかりですから。
>元町さんへ
そうですね。土地ころがしみたいですよね。結局、トヨタが儲かる仕組みなのかな。そのうち社員に「ひとり探したら月1万円支給」なんて、バックマージン制になりそうですね。
今の時代を一人一人、必死に生きていく、生き抜く力を身に付けていくというのは、大切なこと。これは、個人の問題。
それと同時に、今の末端労働力を、固定化した社会制度、秩序、法律は、打破しなければならないというのも、一つの命題。これは、社会構造の問題。
いつの時代でも、歴史を変える力は末端にあり。負けるな!
すまいるライフ、寮で儲からないから派遣でもうけようとしてるんでしょうね。派遣法にこういった関連企業を使った搾取を規制する法律を盛り込んでもらわないと。原価はどれぐらいなんすかね。3000円とか?
やってる職務内容が同じでも履歴書上では契約社員は全く評価されないのが辛いですね
派遣に関してはお金の流れの「見える化」が必要だとよく言われていますが概ね賛成です。
企業からいくらで請け負い派遣会社側の取り分を引いていくら労働者に支払っているのか。
最低でも労働者には開示するべきと思います。
もしかしたら企業が派遣会社に支払うお金が派遣会社によって違っているかもしれませんし
仮にそうならそれに関する正当性の根拠が求められます。
今後残る派遣会社は業界大手、大企業の子会社や関連会社が多数になるとは私も思っています。
付け加えると特定の業種に絞ってる会社も残りそうです。
家族~零細の製造業派遣を中心にして最近設立された会社は今や落ちる寸前の線香花火のような状態でしょう。