元期間工 ホンダを提訴

11年で104回更新したそうだけれど、すぐに考えたのは「101回目のプロポーズ」ってドラマ。というか、104回更新したということは104回プロポーズしたってことだろうし…。
確かにこういったことが出来る法律とか非正規雇用のあり方は問題だし、そのこともこのブログを始めた頃から異議を申し立てているのだけれど、その11年の間には何度か正社員になるチャンスも登用されるチャンスもあったのではないのかということを、次に考えた。
2004年4月以前はトヨタもホンダも期間工は最長1年(12ヶ月未満)だったのだけれど、それを繰り返すことを「再入社」なんて言って、「本人の希望を聞いた上で」「本人が納得し契約締結」していた。そのほうが本人にとっても「ありがたい」ことで、例えば寮も引越しすることなく次の入社まで保留できたし、同じ工場同じ組に赴任できるという特典もあったはず。だからやっぱり「ありがたいシステム」として存在していたんだし、と次に考えた。
1か月から3か月の短期契約を繰り返す、ということを望んでいた人もいたし。それは悪ということばかりではなくて、長期雇用による弊害、たとえば正規雇用への機会を少なくするし(シニア期間従業員のように1年間拘束されると辞めたい時に辞められないからね)。それに期間工での期間は実質なんのキャリアにも加算されないというのが、雇用する側の履歴書の読み方だろうし、「十一年の経験や貢献を一切、考慮せず」というのは、ま、それがアルバイトや期間工に対しての一般的な見方だし、とさらに考えた。
ボクはここで「シニア期間従業員の1年契約は長すぎる」と何度も書いてきたので、この提訴の記事を読んだときに、少し驚いた。「え、だって、それが期間工だし」と思ったし、契約期間は確かに1か月とか3か月だけれど、実質1年とか3年とか雇用されていたのだろうし、そこはどうなんだろうと。
トヨタも最初は4か月あるいは6か月で、その後数ヶ月の延長、そして更に延長して1年、1年後からは1年契約。だから、数ヶ月の細切れ契約やしているのだろうけれど…。それは、もう雇用された時点で調整弁としての役割だと分かっているから、ほとんど文句を言う人もいなくて、中にはその4か月で延長できない人もいるし、そのできない理由も曖昧で、中にはGL様に嫌われたから、なんて人もいるみたいだし。そういった延長断られた人は不当解雇のにおいがするしね。法律は法律で無情だから。
逆に言うとホンダのリスクマネージメントがキッチリしていた、ということなんだろうと。だってその「1か月~3か月」というバッファ調整をしていたのだから。でも、新聞や赤旗の記事を読むと最初に1ヶ月の契約をしたように思う人が多いのだろうね。そうではなくて最初は4か月とか6か月で、契約更新時に1か月~3か月の延長をして、最長期間に達した時点で満了、再入社ということだったのではないかと考えている。
それだったら、けっこういるかなあ。トヨタなんかも長い人は十数年の人もいるし。スパイラル期間工なんて言われたりね。どうなんだろうなあ、確かに回数の問題はあるけれど、みんな似たようなもんだし、なんて考えている。
で、そうなると、オレだって提訴できるかなあ、なんて思う人も多いかなあ、なんて考えてるけれど、やっぱりほとんどの人は「満了-再入社」というのが好きだったりするしねえ。ねえ?
青空に金剛杖
今は「四国遍路」で頭がいっぱいだったりする。

2件のコメント

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    さといもさん、こんばんは。
    ええ、ま、記事に書いている通りで…。
    転勤移動は、ま、どの企業も普通に行われていることなので、なんとも言えませんが。期間従業員が移動したくない、ってのは、工程も同じで、なれたところが良いって人も多いですしね。1年でも2年でも。
    使うほうも使われるほうも、どっちもどっちだよねえ、なんて思っていますが。スキルアップなんて以前の話だったり。

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    雇用の在り方としては問題ではありますがそれを承知で本人が会社と契約を結んでいたのだから不当というのは少々違うと考えます。
    それによる不利益はわかるけど利益も享受していたと思われますので。
    そう考えると期間従業員である事に頑なにこだわってる方には社員になる事で不利益が大きいから希望しないと考えている方が居てもおかしくありません。
    一年契約についてですがそうなってから期間途中での職場の異動が増えたように感じます。
    かつて期間従業員は原則異動がないとの暗黙の了解があったように感じましたがそうではなくなったというのが人によっては不利益に感じるのかもしれませんね。

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