ミゾゴイ（拝啓 シーシェパード様）
シーシェパードもトヨタ自動車を標的にすれば、ま、かなりの日本人から同意を取り付けられると思うのだけれどね。その上でクジラの問題に取り組んでいただきたいと。（クジラなんてことに目クジラ立てないで、この問題に突撃してください。）
また「うんざり」する話を…。
その前に少し面白い話を…。
毎晩毎晩夕食時を狙って友人の家に行く男がいた。老祖父母がいるその家のご飯は柔らかめに炊き、野菜がメインの薄味のおかずだった。その男がある日こう言った
「毎日毎日野菜ばかりでうんざりだ」
……。
それに似た話をボクも最近どこかで目にした。
さて主題「ミゾゴイ」とは鳥である。
ミゾゴイ（溝五位、Gorsachius goisagi）は、動物界脊索動物門鳥綱コウノトリ目サギ科ミゾゴイ属に分類される鳥。
(ミゾゴイ)
それも絶滅危惧種に指定されている鳥である。
全世界で1,000羽程度しか生息していないと推定されており、これまで日本以外での繁殖の確認事例はない。フィリピンなどから日本に春先に渡来し、繁殖活動を行なったあと、秋にフィリピンなどに渡去する。環境省レッドリスト（2006）、および愛知県レッドデータブックでは、絶滅のおそれが高いとして、絶滅危惧IB類とされている。
（財団法人 日本野鳥の会：当会の活動：プレスリリース 2009.08.06）
トヨタ自動車が豊田・岡崎地区に建設を予定している大規模研究開発施設の造成地にそのミゾゴイの生息が確認されている。その鳥の巣を奪い、一企業のために公費222億円もの予算が計上されている。公設派遣村が222年間開設できる予算を一企業のために支出するのには、誰も何も言わない。
期間従業員や派遣社員の命でさえなんとも思わない人たちが、鳥十数羽のことなどなおさらなんとも思わないに決まっている。人命や鳥命よりも経済のほうが重要なのだから、人が死のうと、鳥が絶滅しようと国や県も数百億円、数千億円の金を出す。「人ならいくらでもいるダラ」「鳥なんて毎晩焼き鳥で食うじゃんね」ぐらいの感覚なのかもしれない。（そんなことはないと思うけれど）
名古屋名物「手羽先」は美味しい。名古屋コーチンも美味しいらしい。尾張名古屋は鳥でもつ…。
問題の本質は「鳥」だけではなくて、トヨタ自動車という一企業の研究開発施設建設のために森がひとつ破壊されようとしていること。それはここで「うんざり」するほど書いてきた問題と同じなのだ。一企業のためにどれほどの若者の人生がダメになったかということ。そして正規の労働者を絶滅状態にして、非正規といういわゆるハイブリッド種を創造し、日本の労働市場という豊潤で温和な森を破壊し続けているということ、その企業責任、あるいは政治責任はないのか、ということなのだ。
そしてその研究開発施設のために官費が数百億円いとも簡単に支出される。たかだか一億円がその企業から追われた非正規社員の人たちに使われるのに、やれ「自己責任は」「その使い道は何事だ」なんてさんざん言われるのにだ…。
そして富裕層は似非エコの象徴ハイブリッドカーに乗って自己満足の涎を垂れ流す。なんと歪んだ美意識なのだ。その車のために今度は660ヘクタールという広大な森がなくなろうとしている。そして絶滅危惧種の鳥が追われようとしている。車の「研究開発」という目的で金（それも税金がだ）がジャブジャブ使われていて、人のためには使われてこなかった、ということを先日から書いているのだ。
高速道路は整備されてきた。年度末には道路工事で渋滞が起きるほど熱心に車のためのインフラ整備は進む。けれども、その1割の予算も労働者の安全のために使われてこなかった、労働のインフラ整備はまったく行われなかった、と先日から書いているのだ。
森を潰して造られる研究開発施設で5000人の雇用が見込まれるらしい。昨年から期間工を5000人以上解雇してきた企業が「だからその森を潰すのは有意義なことなのだ」なんて言えるわけが無い。そんな破廉恥なことを言えるわけがないじゃないのか？
多くの「ミゾゴイ」がこの国から絶滅した。それが戦後だったのだろう。
そして「日本人」さえも絶滅危惧種になりつつあるのだろうと思うのだけれど。
【08.04.20】トヨタ自動車テストコース 愛知県企業庁の用地造成事業 総事業費不明のまま開始：日本共産党愛知県委員会
トヨタの研究開発施設支援① – 豊田の生活アメニティ
愛知県内の１６野鳥保護団体の連絡協議会と(財)日本野鳥の会、日本湿地ネットワークが連名で愛知県・トヨタ自動車に対し里山環境を破壊する研究開発施設用地造成事業の見直しを要望
トヨタは腹を切って死ぬべきだ
Yachoo! オンライン野鳥図鑑 – 野鳥図鑑 – ミゾゴイ
【捕鯨】 シーシェパード、今度はクロマグロ漁を妨害すると宣言【ネットを使って中学生でも稼ぐ】
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＞エゴトヨタさんへ
トリックというか、マジックというか、ま、車というのは人を殺し環境を破壊するものだけれど、なくては困るように、ボクたちはそうされてしまったのでしょうしね。
環境を破壊しなければ経済活動は続けられないし、ま、いずれは地球なんてのは滅亡するのでしょうが。
＞持出禁止さんへ
どの部分についてのご質問ですか？
「終わりだ、ダメだ」なんて書いていませんけれど？
「他人に厳しすぎでないですか？」って、少し笑いましたけれど;)（「うんざりだ」なんて言う人の言葉とは思えないということです）
他人ではないですよ、国とか企業なんて強いものに対してですから。だからあなたが「うんざり」した記事に「卵と壁」の村上春樹さんのイスラエルスピーチのことを書いたのですけれどね。
個人のブログですからね。それ以上でもないし、それ以下でもないしねえ。そんな分かりきったことを書かないで下さい。
それでも、いくらでも返してもらって良いですよ。
＞月ノヒカリさんへ
野鳥の会だけではないと思います。野鳥保護だけではなくて、おっしゃるとおり金の使われ方なのですけれどね。
トヨタはふたつの罪を背負っているような…。
経済効果なんてことで数字を出されると誰も文句を言えない状況になりますからね。要するに経済という病気ですね。
経済のためには国も売りますからね。
河村市長がなんか言うでしょう、きっと。岡崎、豊田だから関係ないか。
ありがとうございます。
田原笠山さん、こんばんは。
これは酷い話ですね。初めて知りました。
税金が使われるのなら、愛知県民として黙って見ていたくはないのですが……唯一反対運動をしているのは、野鳥の会だけ？
環境保全も大切ですが、「開発」そのものを疑問視する声はないのでしょうか？
「成功」と言われた愛知万博だって、「負の遺産」（リニモとかあおなみ線とか）を抱えているのに。
「開発→地域振興」という図式そのものに、無理がある気がするのですけど。
本当に開発が必要なのか？
長期的に見て、県民にメリットがあるのか？
ということを、誰も問わないのが、不思議です。
なんてことを書いたら「コメントなんてうんざり」とか言われるのでしょうか（笑）
ご心労はお察ししますが、田原笠山さんのブログには、いろいろ考えさせられる記事が多いので、これからも気づいたことを書いていただけたら、嬉しいです！
「うんざり」がはやっているようですね（笑）
企業も組織も人間がやっている以上、完全を求めるのは難しいと思うのです。皆さん聖人君子ではありませんから・・・。それなのに、ある一部分をとらえて「終わりだ、ダメだ」と言うのはどうなんでしょうか？
他人に厳しすぎでないですか？
皆さんどの辺のすそ野まで見渡して、どの辺の先まで見据えて非難しているのかわかりませんが・・・
個人のブログなんだから、と言われれば返す言葉もございません。
ハイブリッド車でエコを訴え 森林破壊 すごい会社ですね 現存の車をハイブリッド化ＥＶ化する方が、よっぽど環境によいと思いますが、トヨタの利益に繋がらない事は環境に優しくても、トヨタはやりませんよね。
痛風さん、こんにちは。
なるほど、ま、政治なんてのもそういうものかもしれませんね。小泉劇場なんて、劇場ですから。
外国人向けのマニフェストもあるそうで、ま、愛知県選出の大物議員なんてのは露骨にそういう裏取引をしているそうですが…。
民意、ま、そうでしょうね。どこの国の民意か分からないところも痛いですけれど。あの中国での民主党議員団の記念写真の行列をみていると、こっちが恥ずかしくなりますしね。
国も企業も･･･、ま、これもうんざりする話なので割愛します…。
ありがとうございました。
汚い事を綺麗に見せるトリックが文明の本質だと何処かで読みました。
日本人は特にこのトリックに弱いのだと。
だからこういう状況になる。
下を見て八つ当たりしてる場合じゃないのに。
もうこの国は終わったと思います。非常に残念ですが。
今度の国会で民主党が成立を目指している法案の数々は、経済政策には全く関係ありません。日本国籍を持たない外国人が国政を担当する土台となる法案ばかりです。
これも民意なので仕方がないのでしょうが。
民意で滅びの道を行く。
残念でなりません。
関係ない話ですいませんでした。