結局、会社も従業員も全ての価値基準を「値段が高いか安いか」だけで判断しているからだろうね。要するにセコイってこと。
安全にはコストがかかるってことを、安全を最も意識しなければならない企業がすっかり忘れてしまっているということは、重篤な問題なのだ。トヨタの社員食堂が高くないと思う理由で書いたけれど、食堂の値段が「安い」ことが彼らトヨタ社員には最も価値あることで、メグリアがどれほど食の安全とか、従業員の健康なんてことに対して気を配り、それらにコストをかけているといしても、そんなことはなんの価値も意味もないということなのだろう。
自分が命に関わることにさえRRCI（良品廉価）やCCC21（コンストラクション・オブ・コスト・コンペティティブネス21）なんてコスト意識を持ち込んで、いかに安く腹いっぱいなんてことしか考えられない体質に労使ともども（こともあろうか共産党までもが）陥ってしまった体質こそが、今回の事件に繋がっている。
毎日毎時にWebサイトの安全性をチェックするなんてことはムダなことなんだろう。（だって、初めに価格ありきなんだし）そしてそういうムダを省くというYHT思想（安く腹いっぱい食べよう思想）が、どれほど関連企業だけではなくて顧客に迷惑をかけているということをまだ分かっていない。企業の利益は人命よりも重要だと思っているのだから始末が悪い。
もう一度頭の悪い人たちに言うけれど、安ければ良いってもんじゃなくて、安全に対するコストってのはかけないければならないもので、1食700円の安全な食事が良いか、工業用硫酸銅入りピータンや殺虫剤入りギョウザなんて中国産食材を使用した安くてボリュームのある食事が良いか、よく考えること。
その答えがハッキリと分からないようでは、これからも安全なんて言葉を口に出してはダメなのだよ。
なんて書いても、やっぱり「安くてボリュームがあるほうが良いに決まっているじゃん」なんて人が大勢いるから困った企業なんだけれど…。
ま、せめて世間様に迷惑をかけた償いとしてボーナスぐらいはキチンと散財して世のため人のためになるようなお金の使い方をすること。例えばタクシー乗ったら「運転手さん、お釣りはいいから」なんて言うこと。だいたいコンフォートというトヨタ車に乗っているんだから、「ご利用ありがとうございます」と言うのはボクたちタクシー運転手だけではなくて、あなたたちトヨタ自動車および関連企業の人もだろうし。
持ちつ持たれつ、それが経済っていうものだし、安全というものなのだ。きっと。

トヨタしわい屋、じゃなくて、セコイヤ