トヨタ 賃金カイゼン
「トヨタチンギンカイゼン」新しい早口言葉かと思ったんだが…。
18日付けの中日新聞朝刊の記事の見出しだ。
- トヨタの賃金体系見直し骨子年功給を縮小、査定給を拡大してやる気を引き出す
- 「工長」「組長」の呼称を復活し、職位手当を支給定年後も
- 工長、組長にとどまる再雇用者は月収を維持
- 扶養手当は、子どもの人数で一律加算し、子育て世代に手厚く
という内容なのだが、このカイゼンは期間従業員、非正規社員にも適応されますか?また、下請け企業も同じようにカイゼンされ、そこで働く人たちはトヨタ正規社員と同じように幸せになりますか?
違うのでしょうね。20年後の2035年には現場の技能系社員に占める50歳以上の比率が40%弱になるということで、このカイゼンによる生産コストにかかる人件費の比率も年齢構成比に比例して高くなるのでしょう。そのコストがまた非正規や下請け業者にまわってくるのではないかと憂いています。
50歳以上が40%…想像してみてください。
加齢臭と溶接煙や機械油の臭いが漂うライン。右も左もオジサンだらけです。真夏には脱水症状で倒れるオジサンも増えるでしょう。工長にも組長にもなれない、やぐされ社員はダラダラと仕事をし、中には腰が痛い、膝が痛いと楽な作業専門員となり楽長なんて呼ばれる人が増えるにちがいありません。
そうしてその替りは若い社員に、いえ、若い社員は大切ですから、肉体的精神的に過負荷な作業はすべて期間従業員や派遣社員にまわされる。3か月や6か月という短期ですから、故障する前に期間満了でお払い箱にすることもできる。今以上に使い捨てされる若者が増えるということです。
それともあと20年もすればバネ指も熱中症も筋肉痛も腱鞘炎もなくなる生産システムに、これまたカイゼンできるのでしょうか。そして下請け企業や関連企業にも負担をかけない、そんな仕組みにできるのでしょうか。
トヨタのカイゼンが国家のカイゼンにならない、ということはもうすでにボクたちは分かっている。コストカットが若者の夢や希望、そうして人生までもカットしているということを、ボクたちは知っているんじゃないのですか?
確かに正規社員にとっては改善になるでしょう。確かにトヨタ自動車にとっては改善になるでしょう。ところが、今書いたように、このカイゼンがまた悲劇を生む危険をもはらんでいるということを、誰か、例えば労働組合はしっかりと協議するべきだと思っています。
若者の将来を切るバカ、梅切らぬバカ…
dさん、こんばんは。
期間従業員の昇給…
まあ、トヨタ労組にしてみれば、どや顔なのでしょうけれど、結局「金」かあ、なんてお里が知れる解決方法でしか、考えられないところが痛い。
まあ、国家の大義を考えるという思考なんてのはないにしても、本当に期間従業員のことを考えるのならば、期間従業員を正規化することに真面目に取組んでもらいたいと。そして期間従業員ゼロを目指すなんてことのほうが、正義だと思うのですが。
まあ、彼らのパチンコ代のためにこの国の若者が使い捨てされている、のでしょうね。
結局のところ、貧困層が認知症になったら介護は外国人移民に頼るしかなくなりますからね。毎日殺人事件のニュースが読み上げられる日常になるでしょう。うーん世紀末。
期間従業員の月6000円の昇給について再度偏見に満ちた頭で考えてみました。
「昇給は要らんから在籍中はアイツの給料を月6000円引いてくれ!」
…なんてのを認めれば、人件費は二重に浮いて期間従業員の精神衛生もほんのちょっとは良好に保たれるし。嫌われ職制なんかの給料からすれば減額分はパチンコ少し我慢すれば十分ペイできるし。使えない扱いされるヒラおじさんも、少しは頑張るのではないでしょうか。トータルでwin-winどころかwin-win-winくらいじゃん!
うーんお粗末m(_ _)m
dさん、こんにちは。
Jリーグみたいにかあ。まあ、確かにそんな感じで、日本人の若者がいなくなれば、少し安い賃金で、外国人研修生を就労させるってことも考えるでしょうしね。いくらでもいるし。
移民を受け入れてその受皿に製造業の非正規がなるってこともあるかな。
明らかにバッドパフォーマンスの社員を切るまでは出来ないでも、同年代の期間従業員と入れ替えやれるようになれば、これほどのカイゼンは無いんですがね。
Jリーグみたいに。
元2塗装さん、こんばんは。
部品も全て自社製になるんだろうか…。
r > g
トヨタ > トヨタの下請け
なんてことで、常に下請けとの格差は存在し続けることによって利益を上げるのかもしれないと思っています。
地産地消というよりも、輸入に頼ったりするのかもしれないですね。日本の産業が自動車のようなモノつくりから違ったカタチになるかもしれないし…。
まあ、それでも、クルマの買換え、ガソリンから水素燃料に、地デジのように全買換えになるのでしょうから、クルマ産業は永遠かなあ。
トヨタは自らの手の届く範囲では、改善が出来るでしょうが
社会構造にまで及べばお手上げだと思います。
人手不足は深刻化してますし、自らの買い叩きによって部品メーカーには
すでに外国人労働者が多数働いている状態です。
でも、最後には自社で部品作るようになって、運送会社も使わずに
地産地消みたいにうまく乗り切るんでしょうね。
のなさん、こんばんは。
まあ、企業は利益を出すことが優先されるんですけれど、社会的な責任もキチンと取らないとと思います。
消費者もそのあたりを購入動機にすべきでしょうし。
まあ、いずれツケは払うようになるんでしょうが。トヨタだってそうですけれど。
「使い捨て」って言葉、大嫌いです!確かにお金は要るけれど、他に大切なことってあるんじゃなかろうか?と、青臭い事を言ってみたい今日この頃です。 トヨタで、確かに潤っている部分はありますが、「改善」とか無駄を省くとか、効率なんて嫌いです。殺伐としてきますね。
何か、もっと大切なことってあるんじゃないでしょうか?