女は男の指を見る

「女は男の指を見る」竹内久美子せんせいの本のタイトル…。ふ~ん、なるほど「指」なんだね。

「女の人は男の足の長さなんて見てないもんね、もんね」なんて話になって、んじゃどこを見ているんだろうなあ…例えば男だと胸とかお尻とか切れ上がった小股とかを見ていて、「おっばい星人」なんてコトバもあるほど、いわゆるフェティシストが多いというのが世間一般の認識なんだけれど、女性もやっぱりお尻とか胸とか、あるいは股間とか、とか…。
#ちなみにボクは女性の後姿に引かれるんだけれど…。菱川師宣の見返り美人図なんてのはきっとボクと同じような嗜好の人には原風景みたいなもんだろうと思っている。

「サクション・ピストン仮説」のことを前に書いたことがあるのだけれど、せんせいのお話はとっても面白い。面白いだけではなくて、きっと、ためになる、はず…。

さてさて、とにかく女性は男の指を見ている、らしい…。この本の中にあるアンケートの1位「手(指を含む)」という結果にも出ている。ではどうして指を見るのかというと、男性の生殖器の遺伝子と指の遺伝子が同じ作業班だから、ということなのだ。要するに同じ職人が作るのだから、指のデキが良ければ、あすこのデキも良いということなのだ。

「オレの指は左甚五郎作だぜ~ベイビー」と言えば、もうすでに言わずとも「オレの息子も甚五郎作なんだぜ~ベイビー」となるのだ。デキが良いものからデキの良い子孫が産まれる、「女は男の指を見て彼の生殖器の出来具合、生殖能力のほどを見ぬいている」のだ、のだ…。

やっぱり指か…。なんとなくボクもそうは思っていたのだ。きっと顔かたちよりも足の長さよりも、指を見ているに違いないと、薄々は感じていたのだ。やっぱり…。

指と言ってもいろいろな形があるのだけれど、せんせいがおっしゃるには指比なるものが重要らしい。(よっしゃ~、オレの時代だ)

指比とは、薬指の長さに対する人差し指の長さの比で、「指比の値が低い、言い換えれば相対的に人差し指に対して薬指が長ければながいほど、胎児期のテストステロン(男性ホルモンの代表格。当然、生殖能力に関わる)のレヴェルが高かったと考えられて」いるらしい。プロスポーツ選手や音楽家のサンプルを取ったところ、やっぱり指比が一般の平均よりは低かったそうだ。

女は男の指を見ていて、そうして無意識に人差し指と薬指の長さを観察しているのだ。そうして理想の指と指比の男性に巡り合える日を待っているということで、顔やルックスや年齢や財産、それに毛髪の多寡で選ぶと後悔するに決まっているということなのだ。指こそが相性の全てなのだ。

運命の糸をたぐってゆけば、その糸は指に繋がれているのだ。あなたが噛んだ小指が痛いなのだ。

女は男の指を見る
女は男の指を見る (新潮新書)

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