わかれ

きっとボクたちにもわかれが訪れる…。

永遠などないのだから。世界は刹那に満ちている…。

想い出も少ないほうが良い。この部屋のように…。

繋がりがボクたちを哀しくさせる。永遠などないのだから…。

めざめると遅い朝で閉ざされたカーテンからいつもと同じ光が差しこんでいる。特別な朝などないほうが良い。

「帰りなさい糸」

と井川遥さんの演ずる高須久子が言う。
「2度とここへは参りません。わたしはあなたを憎みます。憎んだ人のことは忘れないでしょうから」
とその娘、高須糸が言う。大河ドラマ「花燃ゆ」のワンシーン、野山獄での母娘の再開でのコトバだ。

「憎んだ人のことは忘れない」

ひとはわかれる。憎んでわかれることのほうが多いように思う。そしてそういう行動をするように出来ているのかもしれない。哀しみを和らげるために。あるいは糸が言うように「忘れない」ために。そう思うのだ。

ひとはわかれる。いろいろな理由で、いろいろなかたちで。

想い出だけが残る。

ボクはこれからまた眠るのだけれど、本当はこのまま眠り続けられたらと思ったりしている。永遠に。

豊橋公園のマンサク
マンサク 豊橋公園にて

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