わかれ
2015年2月13日
きっとボクたちにもわかれが訪れる…。
永遠などないのだから。世界は刹那に満ちている…。
想い出も少ないほうが良い。この部屋のように…。
繋がりがボクたちを哀しくさせる。永遠などないのだから…。
めざめると遅い朝で閉ざされたカーテンからいつもと同じ光が差しこんでいる。特別な朝などないほうが良い。
「帰りなさい糸」
と井川遥さんの演ずる高須久子が言う。
「2度とここへは参りません。わたしはあなたを憎みます。憎んだ人のことは忘れないでしょうから」
とその娘、高須糸が言う。大河ドラマ「花燃ゆ」のワンシーン、野山獄での母娘の再開でのコトバだ。
「憎んだ人のことは忘れない」
ひとはわかれる。憎んでわかれることのほうが多いように思う。そしてそういう行動をするように出来ているのかもしれない。哀しみを和らげるために。あるいは糸が言うように「忘れない」ために。そう思うのだ。
ひとはわかれる。いろいろな理由で、いろいろなかたちで。
想い出だけが残る。
ボクはこれからまた眠るのだけれど、本当はこのまま眠り続けられたらと思ったりしている。永遠に。
マンサク 豊橋公園にて