距離短縮運賃、タクシー運賃改定

タクシー運賃が「距離短縮運賃」というものに変わる。

昨年の11月から改定されるという情報だったのだけれど、結局この1月21日から行われるようだ。

タクシー値上げ 11月から運賃~タクシー規制について(4)~

爾後246メートルにつき90円だった当初の案(と言っても東海交通案だったのだけれど)とは少し違っていて、初乗り600円(1.2キロまで)爾後90円(255メートル)になる。

初乗り距離短縮運賃とは

初乗り距離短縮運賃とは、初乗りの距離を短くし、その分運賃を下げることを言う。今回は、初乗り距離が1.5キロから1.2キロに短縮されその分初乗り運賃も700円から600円に変更になった。86%の値下げになったと言うことだ。

この新運賃の導入で、国土交通省の「新しいタクシーのあり方検討会」で話し合われたように「潜在需要が顕在化」し「短距離移動についてのニーズが一層高まる」かもしれない。

しかし、ボクの感覚では「高いから使わない」というよりは、「安いから(短距離だから)使わない」という方も多い。それに、時間帯によっては「来るまで時間がかかる」、「予約が取れない」と言う理由で乗りにくい移動手段になっている。それが、高齢者の買い物や通院での短距離需要の少なさに繋がっている。そういったことで、今回は逆効果だ、なんて思っている。

ワンコインタクシー

どうせならワンコイン500円にすれば良いのにと思う。そのほうが豊橋市が配布している「高齢者タクシー助成券」や「福祉タクシー料金助成利用券」の1枚500円とも相まって使いやすくなる。さらなる値下げは困るけれど…。

確かに利用者にとっては「600円」は値下げを実感するだろう。しかし、前回も書いたように爾後2回目780円、距離にして1455メートル以降は、旧運賃と同じか、旧運賃のほうが安い。だいたいその1455メートルに、検討会が言う病院やスーパーがあれば良いのだけれど、すでに街はドーナッツ化していて高齢者でなくても移動困難な状況なので、実質値上げになり、交通弱者の支出は増える。

運転手の不安

ボクたちタクシードライバーにとっても、精神的な負担が増える。だって、ワンメーターだった距離に2回もメーター距離が加わるのだから、お客さんもこれまで以上に「あ、一つ上がった」なんて厳しくなるに決まっている。

「安くなったと思ったら・・・おかしいわね」なんてクレームがセンターに入る。メートル単位で厳しく走らされるようになる。その潜在化している利用者ってのは「短距離」で「値段が高いと思っている」需要層なのだから・・・。

それでも、爾後2回目(初乗り+2メーター)の780円という運賃帯の占める全営業回数比は10%弱で(10回のうち1回がコロだだよね?)、1500円から2000円というのがこの地域では最も多い運賃帯だろうから、営業収入は増える。メーターが2回上がればこれまでより割高なのだから。

労働時間短縮運賃を

短距離の利用者にとっては使いやすくなる。言い換えれば短距離の利用者だけが得をする。そうなるとドライバーの「ちっ、またこの客かよ」とか「ちっ、コロかよ」なんて客差別に繋がる恐れもある。

そうして、それが接客にも現れてしまうことになっては、「安いから(短距離だから)使わない」なんて人が増える。そうした利用者はタクシーアレルギーになり、もう表には顕れない。運賃改定が距離短縮運賃が交通弱者を交通難民にし、そして遭難させる。こうなると悪だ。

そうならないために、この改定が奏功するために、やはりボクたち運転手の労働条件の改善がすべてなのだろうと、「ちっ」なんて舌打ちしないですむような精神安定運賃と賃金になることを願っている。でも、やっぱり歩合制賃金だと無理かもしれないね。労働時間短縮運賃なんてものも設定できると良いのだけれど・・・。

距離短縮運賃 タクシー料金改定
タクシー料金改定 新旧料金表
尾 張 ・ 三 河 地 区 に お け るタ ク シ ー の 運 賃 改 定-自動認可運賃及び公定幅運賃の範囲の公示について-

2件のコメント

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    さといもさん、どうも。
    まあ、今も短距離客に対して露骨に嫌な顔する人いますよ。
    最賃問題は、守られているとは思いますが、まあ、性善説で解決できると良いのですが、中には、ってこともあって。でも、GPSで管理できるから・・・。
    免許制度は、最近では一部負担する自治体もあります。まあ、自治体のコミュニティバスとかオンデマンドなんてのをタクシー会社が請け負っているってこともあって、知らん顔はできないでしょうし・・・。

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    こんばんは。
    最近はあまり聞かなくなりましたが一時期は短距離だとわかると露骨に断られたりとかといった話は特に都会だとよくありましたし客からみても短距離で頼むのは運転手に申し訳ないといった遠慮もあったと思います。
    同じ市内でも行き先を告げると断られたり頼んでも来てくれなかったりなども。これは営業許可の関係や縄張りとかがあるのかもしれませんが。
    歩合制自体成果がすぐ反映されるのを考えると必ずしも悪だとは思いませんが極端に差があるのはやはり問題であるとは思ったりします。最低補償が最低賃金を下回っていたりなども。
    労働条件と直接関係はありませんが二種免許を所持していない方が会社負担で取得できる制度も本来なら国が負担するのが筋ではないでしょうか。
    一企業に全て負担させると経営上決して小さくはないだろうし免許を取得してすぐ退社、しかも同業他社に移籍だと費用の返還を巡って訴訟になる事もある。
    国が全額負担して一定期間勤務するなど条件を満たせば一切の返還を猶予する仕組みにすれば今よりはよくなるでしょう。

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