どこへもタクシー・高齢者ドライバーの事故防止について

自家用車を所有するよりも「どこへもタクシー」のほうが節約になるというデータがある。なによりも事故を起こすリスクがなくなる。そうなると、タクシーを利用した方がプライスレスなのだ。

高齢者ドライバーの事故防止は、免許証返納と移動がセットのほうがいい。

実は”どこへもタクシー”が節約になる理由 | プレジデントオンライン

免許返納が難しいわけ

高齢者の事故が起きるたびに対策が問われる。免許証返納についてワイドショーでも議論になる。 節約になるとしても分っていても、金銭的に余裕があったとしても、わざわざリスクを犯して自家用車を利用しようとする。

理由は「FUN TO DRIVE」「FUN TO DRIVE, AGAIN.」だからだ。とにかく、移動の道具としての利便性よりも、車を運転するという快楽から抜け出せないこと、一種の中毒症状なのだろう。その中毒性を抜きに免許証返納は考えてはいけないと思う。

さて、「どこへもタクシー」なのだろうけれど、「いつでもタクシー」が利用できるわけではない。高齢者が自家用車を捨て「どこへもタクシー」になったとしたら、需給ギャップは拡大する。今でさえ時間帯によってはタクシーがつかまらない。

オンデマンドではないタクシー

高齢者の事故が多発し問題化している。交通産業の中にいる者として責任を感じるときがある。ライドシェアに賛成なのは、免許返納後に「どこへもタクシー」が難しいと知っているからだ。そして「誰でもタクシー」でも「いつでもタクシー」でもないということをボクたち現場のタクシー運転手が分っている。タクシーってそんなに便利じゃないよ、ということに罪悪感をおぼえる。

「タクシーサービスの更なる高度化策の検討」を行った。そして「今後新たに取り組む事項11項目」を策定した。ただし、モビリティが高度化すればするほど、タクシーだけでは限界で今後さらに増加するだろう需要に対応できないと分っているのに、その11項目は「ライドシェア対策」と破廉恥にも言い続けていること、それ自体、ボクには恥ずかしいしボクの罪悪感をさらに深める。

1.5種免許、黄緑ナンバーでライドシェア?

それにライドシェア反対派の理由として「安全性」が一番に挙げられる。だからタクシーを利用となる。しかし、「安全性」だけならば方策もあるはずだ。例えば、運転者や使用する自家用車を登録制にする。さらに、1.5種免許(2種免許に対して)にして、黄緑ナンバー(緑ナンバーに対して)にして管理すれば良い。そのうえで、相互レイティングにする。そうすれば、タクシー程度の安全性が担保されるのではないだろうか。

  1. 運転者の登録
  2. 自家用車の登録
  3. 1.5種免許
  4. 黄緑ナンバー
  5. 相互レイティング

タクシー業界が夢中になっている11項目の中に、ライドシェアに適応できる11項目がある。よく読んでみればいい。

いつでも、どこでも、どこへもタクシー

業界の利益よりも、国民の利益が優先してほしい。高齢者の事故が社会問題化しているのならば、それを見てみぬ振りして業界だけを守ろうとするのではなくて、自家用有償輸送、ライドシェアを取り入れてのモビリティウェルネスを考える時期なのだろうと思う。

だからもっと自家用有償を、もっとライドシェアと言っているのだ。それくらいはハイタク連のお偉方も、経営者のお偉方も、そしてタクシー王子でも分かっているのだろう。しかし、国民の命よりも自分たちの利益のほうが大切らしい。

これこそ国賊的思想、若者を非正規雇用で見殺しにしたように、高齢者を見殺しにし、そして国民を見殺しにしようとしている。


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