副業タクシー乗務員の実証実験について考えたこと
副業タクシー乗務員の実証実験について考えてみます。
株式会社電脳交通(代表取締役社長:近藤洋祐、本社:徳島県徳島市、以下電脳交通)は、タクシー業界において最重要課題とされている乗務員不足に対する新たな取り組みとして、隙間時間にタクシー乗務員として働くことを希望する二種免許保有者(副業タクシー乗務員)をタクシー事業者が採用する実証実験「スポドラ」の第一回実証実験を2023年11月10日から2024年1月9日まで実施いたしました。
副業タクシー乗務員の実証実験の結果報告 ~第二回は日本版ライドシェアに適応した採用サービスの実証実験を実施予定~ | 株式会社電脳交通のプレスリリース
副業タクシー乗務員とは
タクシー事業者が雇用するパートタイムドライバーと言うことになります、か?そして、パートタイムドライバーは長いので「スポドラ」。おそらく、スポットドライバーだろうなあ…。
現在2つのパターンが考えられています。副業タクシー乗務員は、次の朝日新聞デジタル1の概略図、左側に該当します。
ライドシェア「タクシー会社以外も参入可能に」 規制改革会議が提言:朝日新聞デジタル
- 二種免許を保有
- タクシー会社が雇用
- タクシー車両を使用
つまり、パートタイムのタクシー運転手です。右側の自家用ライドシェアとの違いも、この3点。そして業界内外の懸案事項である「安全性」も、この3点で担保できます。だって、いつものタクシー運転士だもん。
実験結果について
【結果】
- 副業に焦点を当てたブランディングを行った求人サイトにより、「タクシーの副業乗務員を希望する求職者」を引き込むことが可能と確認した。
- 二種免許を保有していて「副業ならタクシー乗務員をしたい」と捉える人が一定数いることを確認した。
【詳細】
- 約30名の求職者から応募があった。
- 面接調整に進んだ求職者の内、72%が二種免許を保有していた。
- 採用となった求職者にスポドラを見つけた理由をヒアリングをした結果、「副業に特化した求人サイト」を探していて見つけたとのことだった。
応募者30人
横浜、埼玉において、2023年11月10日~ 2024年1月10日までの期間で、応募者数30名は、良く言えば、そこそこニーズはあると考えられる。ただ、30人は焼け石に水、かもしれない。しかし、解消しないタクシーの需給ギャップを傍観しているわけにはいかない。そして、スポドラ投入なのだ。ピンチのところに角盈男…。
これまで、「需給ギャップはあって当たり前」という業界内の、いわば開き直りがあった。いや、確かに正しいのだ。台数調整の算定基準が走行距離数なのだから、需給ギャップは起きるのだ。
つまり、繁忙時に供給量を合わせると、閑散時に余剰が生じる。それがドライバーの売上を押し下げ、長時間労働を誘発する。そして、事故違反、加えて、交通渋滞、公害を引き起こす。(出来高制歩合給が要因だとしても)良いことがないのだ。
スポットドライバー
下の図は、一般的な時間帯別営業回数だ。つまり、需要量とも言える。1日のうちでこれだけのギャップがあり、さらに週末には拡大する。
そうなると、需要が増す時間帯にだけ乗務員を増やしたい、と考える。コンビニのおにぎりなら簡単だ。お昼の便に大量発注して、最悪余ったら廃棄。ところが、タクシー運転士を廃棄するわけには行かない。しかし、それを売上減少を起因として、事故違反…、上述の通りになる。
それがスポットドライバー、スポドラなのだ。(なのだろう)
スポーツドラゴンズ
なんて間違ってはいけない。
今、ボクは失業中だ。ハローワークに行くと、高齢者も多い。そして「シルバー人材募集」なんてコーナーに集まっていたりする。スーパーに行くと、買い物カートを片付けている。きっと、60歳を超えると、いや65歳を超えると、求人もないのだろう。あったとしても、長時間はちょっと、とか、毎日はなあ、なんて高齢の人が多いはずだ。
そういう人たちを、と考えるのは、ありかもしれない。そして、応募者数30人が、そのことを物語っている、そう考えている。
それと、いきなり自家用車ライドシェアの前に、これだろ。そう、順番的なものを考えているんだが…。