タクシー運転手になるために必要なもの

タクシー運転手になるためには、二種免許(普通自動車第二種免許)取得だけではありません。適性診断や運転者講習、研修を受けなければなりません。

旅客自動車運送事業運輸規則1により、「雇入れ後少なくとも十日間の指導、監督及び特別な指導を行い、並びに適性診断を受診させた後でなければ、前条の運転者その他事業用自動車の運転者として選任してはならない」(第36条2項)と定められています。

乗務するまで

そのため、乗務までは約2か月は必要になります。次のような流れになります。

  1. 応募・面接
  2. 健康診断
  3. 入社
  4. 二種免許取得(自動車学校)
  5. 適正初任診断2(NASVA:自動車事故対策機構)
  6. 運転者講習3
  7. 選任前教育4(運転者講習を含む10日間の指導教育)
  8. 選任、単独乗務

新任運転手がタクシーに乗務するまで 愛知県タクシー協会 タクシー運転手への指導監督
運転者登録について|愛知県タクシー協会

安全性を担保するもの

このように、二種免許取得は、タクシー運転手になるためにの一課程なのです。プロドライバーとして必要な安全意識や公共意識は、免許制度では生まれません。入社後の指導や教育によって育まれているということです。そのために、良質な職場環境と労働条件が必要なのです。

二種免許の必要性については、以前も「二種免許は必要ですか?5」で述べたとおりです。

つまり、二種免許そのものではなく、タクシー運転手としてのプロ意識やタクシー会社が安全意識を高めるのです。二種免許取得に関しては特別な能力や技術が必要なわけではありません。そして免許取得≠プロであって、二種免許の重み=プロなのです。

運転手への指導監督そして教育

このように、乗務するまでは、指導教育に時間とコストをかけています。単独乗務後は、一般的な指導及び監督6、点呼、班会議で教育を行なっています。加えて、事故を起こした時、適齢検診、など多くの安全対策を行なっています。

これだけのことを、ライドシェアができるとは到底考えられません。つまり、二種免許取得を抽出してライドシェアの安全性を議論をしても、一知半解、何言ってるの、ってことになるんです。

ライドシェア解禁に意欲 自民・小泉氏「不便さ解消」(共同通信) – Yahoo!ニュース

東三河運転免許試験場 二種免許取得時の適性試験 タクシー運転手になるために

2009年9月、豊川市、東三河運転免許センター。二種免許の適性試験で。

  1. https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=331M50000800044_20230801_505M60000800061
  2. 初任診断/独立行政法人自動車事故対策機構 ナスバ
  3. 法令・安全・接遇・地理の4科目を2日間にかけて受講します講習手続きの流れ|愛知県タクシー協会
  4. 営業区域内の地理、接遇や接客方法、安全走行と事故発生時の対応など実地研修を行います
  5. 二種免許は必要ですか? – タクシー業界
  6. 自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う 一般的な指導及び監督

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