依存症

終日独居

朝から包丁を研いだり、布団を洗濯したり(これには参った)、電灯の傘を掃除したり、もちろん部屋の掃除も普通の洗濯もしたりして、気がつけばお昼を過ぎてしまっていた。冷蔵庫にある食材でアテをつくり、そうして昨夜買ってきた酒で一杯、二杯。気がつけば眠ってしまっていて、乾いていない布団にがっかり・・・。

掛け布団、それも羽毛、を、浴槽で洗濯するオジサンなんてのは、たぶん、日本で1000人ぐらいだと思うんだが、どうだろう?

昨夜は、あの不運なタクシー事故の現場に行った。同じ時間にそこに立つ。黙とうしながら思ったことは、やっぱり被害者も加害者も、クルマ社会とか不具合だらけの雇用問題とか社会保障の、要するにこの国の、犠牲者だということ。

路上に横たわっていた男性がタクシーにはねられ死亡

なんなんだろうね。不運な人生を送って来たその結果が不運な事故と不運な人生の幕切れ。

タクシー業界は、若い人や女性の雇用を増やそうとするのだけれど、そうしてボクも若い人が入れば業界も変わると信じているのだけれど、でもね、やっぱり、こんな低賃金で、こんな長時間労働で、こんなリスクを背負って、やることはないんじゃないかと思う。

人生止めますか?それともタクシー運転手になりますか?

ってことか。

タクシー運転席からの風景

タクシーに未来はあるかもしれないけれど、運転手に未来なんてものは、ない。ボクにある未来ってのは、こうしてまた酒を飲んで、そうして泣く腹の虫のために働く、その繰り返しだけで、それはまるでゼンマイ仕掛けのようであり、それはまるで依存症のようでも、あるのだよ。

高野酒造 寒中搾り 純米吟醸

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2件のコメント

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    テルさん、どうも。

    タクシー業界は高齢者で成立して、といっても良いのですが・・・。

    そのお年寄りを手助けするのも高齢者の運転手で。必要と感じていながら、その職業的地位は未だに低いってのが、業界の実情でもあるのかなあ。

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    労働をしないと生活が出来ませんしね。でも69歳で未だに深夜勤務をしているのには少し複雑な気分になってしまいます。

    どの業界も人手不足は深刻ですよね。今日精文館書店の本店前でお年寄りを手助けしながら乗車させている所を見ると、タクシー運転手は必要な職業だなと感じます。

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