借金が出来る人をうらやましく思う時があります。デキル人いますよね。「ごめん、１万円貸してくれない？給料日に返すから」なんて簡単に言える人、ちょっとうらやましいかも。当の本人はそれほど簡単に言ってるわけでもないし、その「ごめん…」を言うまでに、１日とか２日とか考えて、もう「なにがなんでも告白しなきゃ」なんて、なんだか夜中にラブレターを書くような感じになったのかもしれないですね。

血路から見える街、じゃなくて結露から見える街。ベタすぎる？
トヨタにいる時に貸したことはありますよ。何度か。ま、頼まれると、どうにかしれやりたいって思いますからね。そう思ったし。それが良いこととか悪いこととか、ってことじゃなくて、そのラブレターを夜中に書くような行為に対して「辛かったね」なんて感じもしてたんですよ。それに金額も１万円ほどで、「生活費」なんて言われると…。
ボクが貸してくれる人と思われているのかもしれませんね。借りることがデキル人ってのは、貸してくれる人を選ぶ目ってのがあって、自分の精神的被害を最小限にしたいという本能が、その選人眼ってのを発達させているのだろうと、思っています。ま、人を見る目があるってことです。
でも、借りるってことは、それだけ切羽詰っているんだろうから、そんなこと色々考えて行動しているわけではないのでしょうね。ボクは、他人（個人ですね）に借金したことがないんです。やはり自分の精神的被害を受けたくないっていうことがあって（ようはプライドみたいなもんですね）、なかなか言えないです。かといって、サラ金なんてのから借りたこともないんです。
借金するということに罪悪感があると思うのです。どうもボクはそう思っているらしいのですよ。言えないというよりも、恥ずかしいと思うことのほうが強いです。確かに借りたこともありますが、それは兄弟だったり、銀行だったりしましたから、その罪悪感や羞恥心というのが、なかったり、あるいは少なかったりする方法を取っただけなんでしょう。
借金が悪いと言っているのではないのですよ。困る時だってあるでしょうからね。そういった金銭問題からトヨタの期間従業員や他の期間工として働いている場合の方が多いでしょうからね。それにボクには選択の余地があったのだけれど、もうどうしようもなくて、むじんくんに駆け込んだ人もいることでしょう。
悪いと言っているんじゃなくて、まずは借りない努力みたいものをして、次は利子のつかない借り方をするという順番があると思っているんです。いきなりむじんくんなんていう自動契約機を利用するのではなくて、まずは親兄弟、知人に言う方が良いのではないかと思っているのですよ。
どうも、ボクだけではなくて、多くの人が借金することに罪悪感をもっているようで、そしてそれは自分の自尊心までも傷付けつことだと思っているようですね。むじんくんなんてのは、その罪悪感や自尊心、羞恥心なんてものにつけ込んだもんですしね。エロ本の自販機みたいなもんですよ、きっと。あんなもんは、堂堂と、「濡れ濡れ女学生の股間」なんて本を、バッと掴んで、コンビニのレジにいるお姉ちゃんのところへいって、「あ、袋は入れなくていいですから、なにごともエコ（エロじゃないぞ）ですから」と買うほうが粋ってもんで、自販機で内容も分からないのにタイトルだけで、１１番を押して「濡れ濡れ男学生の股間」ってのが出てきて、家に帰って見てみると「げっ、男学生かよ～」なんて慌てた自分を怨んでももう遅いってもんで…。
それと同じで、リスクの少ない方を選ぶというのが、賢い生き方と思うのですよ。たいへん例が悪くて、「エロ本と借金を一緒にするな」なんて言われそうですが、あの方式っての心理をうまくついたものだと思うのです。だから、ボクに言わせれば「罠に嵌ったな」ってなもんですよ。
どうしても、どうしても、仕方ないときは、むじんくんなんてのを選ばないで、恥を忍んで利子のつかない借金をするってのが、一番良い方法だと思っているんです。そしてそれは、そんなに恥ずかしいことではなくて、一番恥ずかしいのは、返すことが出来なくなってから、親兄弟知人に迷惑をかけることですからね。やはり、順序ってのは大切ですよね。
え？貸してくれって？
担保は？うちは金利が高いぞ、なんせ闇金だからね。
ん？身体で返す？それダメだ。