かわいい子には期間工に行かせよ

若いうちに苦労をすることはいいことなのでしょうね。「かわいい子には旅をさせよ」昔は旅は徒歩で、そして予約なしの宿泊、天気予報もなくて、それは想像を絶する苦労だったのでしょうね。「旅をさせよ」…旅するほうは命掛けだったのでしょう。
そんな時代と今とでは旅の意味も違っているし、今だと苦労なんかしなくて楽ばかりで…。見聞を広める、とか、海外旅行だとやっぱり苦労もあるかなあ。国内でもあるけれど。やはりどんな旅をするかによって違うでしょうね。徒歩や自転車だと、今でもそれは苦労というよりも、冒険のようでもあるし、修行のようでもあるし…。自分探し、なんてことを言う人もいて、旅を通じて何かが見つかるのかもしれませんね。
かわいい子には期間工。
旅と言っても、飛行機乗ってタクシー使って、着いたホテルでプールサイドでビールにランチ、夜になったらカジノに買春、おまけにマリワナ吸って、ガンジス川でバタフライ、なんてことになるぐらいなら、かわいい子には期間工に行かせるというのがいいのかもしれないと、思っています。
名古屋駅、中部国際空港までは、まだ旅行という感じもするでしょうね。名鉄で土橋駅に着いた頃には、辺境の地、ひとりの人間として生きるということが試される場所なのだと思います。手書きの地図を頼りに待ち合わせ場所に行くことは、もう動物としての本能を試されるのだろうし、地図を読むというよりも、カンを頼りにその場所を探り当てるということが要求されると思います。
そして、見ず知らずの人たちとの出会いや共同生活。まったく旅ですね。長い長い鉄道の旅、例えばシベリア鉄道やナイロビ・モンバサ鉄道、その日初めて出会った人が隣に、向い側に座る。沈黙も良いでしょう。自己紹介から始まるのも良いでしょう。全ては自分自身が判断するしかないのだから。そしてその正誤も自分自身ですればいいことだから。
受入れ教育期間は、ホテルの一室で過しているようなものでしょうね。現地のテレビを見たり、ホテルの人たちと話す感じ。そこは確かに海外なのだけれど、しかしそこだけは海外ではないような空間。
配属されると、もうそこは異国。だれもあなたのことを知らないし、あなたから何かを求めなければ誰もあなたの面倒などみてくれない。昼食も地図はありませんから、そこは匂いとか人の動きとかで判断して探し当ててください。特に発展途上国では、カンが命さえ救ってくれるとボクは思います。
少し、あなたが育った環境とは違っていたり、習慣も違っていたりするかもしれませんね。挨拶もしない人たちもいるかもしれません。でもそれは文化なのだから、挨拶しないということを受け入れなければなりません。ただ、あなたの育ったところが挨拶をすることが習慣であり文化であるのなら、それを押し通すことも大切です。
それは日本人としての誇りを持つということと同じことだからです。
あなたと話をしようとしないかもしれませんね。これもよくあることです。異文化圏から来訪者に、人びとはまず恐怖を感じるものです。人は動物ではないので、吠えたり威嚇したりはしませんが、まずは様子を見ているのです。人は動物ではないので、臆病ですからね。きっと、その恐怖感が消えるころには自然と同じ人として自然と会話が出来るようになると思います。
いえ、別に友達になりたくない、ただ観光だけしたいというのなら、会話も必要ないでしょう。そこに座って、ただ辺りを見渡しているだけでも時間は過ぎて行くものです。そしてそれも旅ですから。
そしてライン作業。
ラインマンはガンジス川のサドゥのように、あるいはミャンマーの僧侶のように、透き通った目をして遠くを見ているようですよね。見えているのは「永遠」なのですよ。それが悟りというものだから。
あるいはカルカッタの路上で死を待つ老人のように、あるいはキリマンジャロのガイドのように、ただただ時の過ぎ去るのを身を潜めて待っているのです。
それがライン作業というものだから。
60秒ほどの時間の連続、それが生命というものであって、その繰り返されることが人生ということだということを、そしてそれは自らの意思では止められないということ、永遠だということを、きっと、きっと、あなたはガンジス川に行かなくても、キリマンジャロに登らなくても、シベリア鉄道で荒野を目指さなくても、インドでわしも考えなくても、放浪しなくても、ここで、トヨタで見つけることが出来るはずです。
中田英よ、早く帰国して、オレと一緒にラインやろうぜ。

田原のキャベツは超美味いのだよ。

7件のコメント

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    「三丁目の夕陽」を見ようと思っていたのに、寝てしまって…。
    >稀さんへ
    そうですねえ、みんなよく頑張っていますよね。若い人を見ると(ああ、こんな言葉を使う人になったんだなあ、オレ)「偉いよねえ」と思ってしまいます。
    旅なんかよりは、ずっと苦しかったり辛かったりするのに、なんて思ったりしています。
    ま、正社員を目指している人は、そうですねえ、そんな餌をぶら下げられているような、そんな感じもします。
    >田原服役囚
    経験してもらいたい有名人……
    小島よしお、とか:)
    あの動きでちょっとラインで……。
    なんか、すごい動きをしそうだし、肩も震わせたり。
    あとは、ゴマキの弟。出所後はぜひ。
    あ、でも首に鯉の刺青があったなあ。
    >一郎さんへ
    そうですねえ。
    でも、世の中ってそんなことばかりかもしれないですね。
    明と暗、光と闇、そんな二層式になっていてグルグル回っているのかもしれないですね。格差とか上下とかじゃなくて、やっぱり二層式かなあ。
    そこを見ていたり知っていたり、そしてイメージすることができるかどうかが、問題なのかもしれませんね。
    モーターショー、一度は行って見たいものです。人多いのでしょうね。
    >歩さんへ
    そうですねえ、ビリーズ・ブートキャンプなんてのじゃなくて、半年、4ヶ月頑張ればダイエットできるのに…。って、逆に、ストレスで体重増ってこともあるかもなあ。
    中田の…
    うるさい?多分上司から「いいから、黙ってやっとけよ。間に合っていないんだからよ~」なんて言われそうですね。
    でも、身体能力は高いから、今度は前工程の人に「とっとと、やれよ」なんて態度だったり…するかもなあ。やだなあ。
    >正男さんへ
    えっと、この日曜日だったり?
    ま、外国人を見るつもりで、そんで海外にいるつもりだと、少しは何があっても「郷に入れば郷に従え、だもんね」と思えるかも、です。
    シェアですよね。ダイハツや日野も込みでの話なんでしょうね。
    どうなんですかねえ、シェアが過半数を占める、販売数は伸び悩む…。良くないようにも思ったりしています。車離れが加速するということも考えられたり…。ま、トヨタとしてはそんなことも想定済みでしょうが。

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    旅かぁ・・いい考えですね。自分も今月旅に行きます。若くはないので、なかなか旅とは考えづらいのですが、海外の見知らぬ国に行くという気持ちで行くのがいいのかもしれないですね。
    話は変わって、トヨタの国内新車販売台数か50%突破しました。ヤッパリトヨタは強いですね~。

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    調子に乗ってもう少し…
    中田サンが期間工になったらさぞかしウザイでしょうねぇ。どうウザイかは各々想像して下さい
    ね?ウザイでしょ?しかも、おそらくウザさの内容が皆共通だと思うんですけど、どうですかね?

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    普通のOLさんが期間工を目指すようになれば世界の中田さんも来るかも
    そのOLですらケイコとマナブで自分を見つけられてるのに、彼はなかなか見つからないみたいですね。いつ見つかるんでしょうか
    答えは愛知にあるかもなのに…ね

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    幕張メッセで開催中の東京モーターショーへ行ってきました。あれは、ほんと自動車業界の「光」の部分ですね。個人的に、クルマに興味があるので、機会があれば見にいってます。でも、このブログを拝見していること、自分の周りに真っ黒になって、生きるために日々耐えながらクルマづくりの作業をしている人を知っていること等々考えながら複雑な気持ちで見てきました。いろいろな人が見ていました。でも、自慢げに、「この車はここがいけないんだよねー」なんていうことを聞いていると、この華やかなショーの裏で、苦労しながら作業してる人がいることを知ってのかなあなんていう、少し哲学的な心境に陥りました。ま、それぞれ感想をいうのを咎める権利なんかありませんし、それを見に行く自分も偉そうなことはいえないのですが・・。

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    こんばんは。
    まさにその通り!
    最後の中田へのメッセージで大爆笑。
    一度、有名人にも体験してもらいたいですねぇ~。

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    まあ・・期間工が出来ればイイ大人になれると思いますよ。
    共同生活に、単純作業、一生は続かないかもしれないけど契約期間3年は続く可能性は大いにあり・・。
    正社員雇用の餌に釣られて走り続けるハムスターみたいな感じもする。
    毎日、明日はやめよ、明日はやめよって思いながら仕事してる節もある。
    期間工なんて半年だから出来る感じもする・・トリップしながら仕事しよ。
    ウルルンとかで期間工なんてやるとカンドーするかも。

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