“高齢化”するひきこもり

実態調査をまとめた明星大人文学部の高塚雄介教授は「若年者層のひきこもりは心理的葛藤(かつとう)が主な理由だが、40代以上は精神疾患の可能性があり、全く別物。年長者のひきこもりは昔からあり、かつては山にこもるなどしていたが、現代では家庭にこもるしかないのでは」と指摘している。

「全く別物」とも言えないのではないだろうか。
それに「昔からあり」「かつては山にこもるなどしていた」という山にこもる人たちと精神的疾患の因果関係も曖昧だし、ひきこもりが山にこもっていたというのもいささか強引だと感じていて、年齢で区別するということが不可能な時代、その中高年という線を引いてしまうことの限界ということを考えているのだけれど。

“高齢化”するひきこもり 40代以上も 都への相談で判明 – MSN産経ニュース
東京都が開設したひきこもり電話相談の対象者のうち、17%が40代以上で占められていることが5日、都青少年・治安対策本部の集計でわかった。都は15~34歳の若年者層を対象にひきこもり対策を進めているが、40代以上は「全く想定していない」(同対策本部)と困惑気味。対象者のうち30~40代以上と10~20代の割合も同じで、若年層に多いといわれるひきこもりが、実際には“高齢化”していることが浮き彫りとなっている。

山にこもるという人たちのほうが昔もレアケースで、ほとんどの場合が今と同じように家にこもっていたのだろうと思う。年齢層がスライドして高くなっているというのは、結局ひきこもっても生きていける状態にある人たちが増えているということで、40代の未婚率が高くなっていてひきこもりの状態にあってもなんとか生活することが可能だからではないかと思っているのだけれど。
中高年の人たちは、ひきこもりを経て、あるいは失業後に、ホームレスになるという人たちもかなりの数がいて、立ち直れないケースも多いのだろうし、最近ではネットカフェ難民の高齢化なんてことも報告されていることを考えれば

40代以上については「若年者層と同一にとらえることは不可能。今のところ対策は考えていないし、考えようがない」(同対策本部)と戸惑っている。

なんてのん気なことを言ってる場合でもないと思うの。
失業対策なんてのも、若年層を対象とした職業訓練の講座数はかなりあるのだけれど、35歳を越えると3分の1程度の選択しかできなくなる。確かに中高年と言われる人たちは、それまでになんらかの職業キャリアがあるものなのだろうけれど、もしもそういう機会がなかったとしたら(というか企業でのキャリアというものの汎用性なんて疑わしいし、同一職種間でも会社が変れば使えないもののほうが多いだろうしね)、離職したらこれからも職業技術なんてものは得られないまま、非正規雇用というスパイラルから脱け出せない人々、ようするにひきこもり予備軍とか、ネットカフェ難民とか、ホームレス予備軍なんて人たちを、国の施策において作り出しているのではないかと思っているのだけど。
年齢による求人制限が禁止されるようになったのだから、職業訓練も若年者訓練なんて年齢による区別をなくして広く応募可能な状態にするというのはどうだろうと、ふとハローワークのパソコンの前で考えていたのだけれど…。ま、それでも、パソコンと介護の職業訓練ばかりなんだけれど、「パソコン検定3級とヘルパー2級の資格持っていれば大丈夫」なんて国が考えているわけじゃないのだろうけれど、パソコンは必携技術、ヘルパーは人材不足ということなんでしょうね。

今日はキーボードの掃除をした。
ボクはノートパソコンに外付けでフルキーボードを着けているので、ま、掃除しやすいといえばしやすいのだけれど。それに、あまり汚れたら交換ってこともね。ま、就活もしてるし、キーボードの掃除もしている、正しい失業者生活、でもないか。
<参考>
ネコのふるかわ2nd | キーボードの掃除
参考というか、ここを見てすぐ始めたオレって…。

5件のコメント

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    【社会】 電話で「ひきこもり」の若者ら支援…8割が男性、6割が30~40代

    1 :☆ばぐ太☆ ◆JSGFLSFOXQ @☆ば ぐ 太☆ Mkつーφ ★:2012/04/04(水) 14:37:18.74 ID:???0 ★ひきこもりの若者ら支援 電話相談、週4回に拡充・ひきこもりの若者らを支援するため、兵庫県などでつくる「ひょう…

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    >ネルさんへ
    えっと、仙人の記事、って言っても里谷さんのだけれど、が出ていたので、少し書いてみました。なんちゃって仙人も多くて、今は霞を食べているのではなくて、商売をやってたり仙人学校みたいなのをやってる人もいるとかで…。
    ま、坊主なんてのも…。
    確かにねえ、団塊とゆとりの間にいるってのが、30代40代ですもんね。
    >tk@さんへ
    仕事はあっても、待遇面で、ってことなんでしょうね。離職率も高いと聞くし。200万円というのもザラだったのも…。
    職業観の限界みたいなものもあるだろうし。
    やっぱり無償の愛の前に自分というのが必ずあるだろうし、そのバランスってのが難しいのかなあ。
    重労働で安月給をボランティア精神とか介護精神とかやりがいで乗り越えられるかってことなんだけれど…。
    >たねぼうさんへ
    失業保険は受給しているのですか?そうであったら、収入があるし、少しまだ精神的に余裕を持つことも出来るのかもしれませんが…。
    ま、それでも、将来のことが不安になりますよね。今日のエントリーで書きましたが、やっぱり就職ってのは、不安とか恐怖なんてこともあるだろうし。
    30代と40代というのはそんなに違いないかもしれませんね。ネルさんがお書きになっているように、団塊世代と、ゆとり世代の中間層にいる人たちは、例えば就職氷河期とかバブル後リストラ組とか、かなりのダメージの中で生きているのだろうし。
    そのダメージ、例えば中途採用での限界とかを分かったら、もうやる気とか、その前の就職自体面倒になるのかもしれないし。そういう人たちが能力があったとしても、非正規雇用者の中にはたくさんいて、這い上がれない状態にいるのだろうとも思っています。
    精神的も心理的も同じように作用して、結局、恐怖心みたいものがあるのだろうと思います…。就職ノイローゼみたいなものかなあ。

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    僕も、このままいけば40過ぎまで引き篭もるかも??
    って考えてしまいます。
    明日は、我が身。もうすでに予備軍かなって。
    自分は30半ば(無職2ヶ月目)なので・・・。
    なんとかしないといけないな~と。
    40歳代の話ではないですが、東京都が行った実態調査では
    引き篭もりは30~34歳の年齢層が最も多いみたいですね。全体の43%だとか。原因は「就職や就労での挫折」
    30歳代でこれですから。
    まあたしかに別物ではないと思います。
    しかも今の時代に山ごもりって??
    そんなことする人本当にいるんですかね?
    捜索願い出されていい迷惑ですよ。家族は。
    ネットカフェなり、マックなり、図書館なり、
    引き篭もるところ?はどこにでもあるんですよね。
    あ・・でもこれは引き篭もるとはまた違うのかな?
    若年層の心理的疾患と40代以上の精神疾患の違いというのもよくわかりません。(まあこれは僕が無知なだけかな?)
    30代も40代も引き篭もる原因に違いなんぞあるものかと・・・。
    まあ選択肢が少なくなるという点では違いはあるとは
    思いますが。
    みんな病んでいるのですよ。精神的にも心理的にも。
    (そもそも精神疾患と心理的疾患の違いって・・・)
    あ~~わからないのだ。
    管理人さんすいません。
    なんかまとまりのない文章で・・・・。
    もう明日はハロワ行ってきます。

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    少し前にハローワークでヘルパーの職業訓練受けました。
    介護の分野はびっくりするぐらい人不足で、2級持ってればどこでも働けます。

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    じゃ仙人って引き籠もりだな♪
    今も昔も理解されないのは同じか…
    景気の良かった団塊の世代に罵られ、狂ったゆとり世代にバカにされ
    バブル団塊とゆとりバカの包囲網…
    同じなのはどちらの時代も狂ってる

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