配車アプリの問題

配車アプリの問題が複雑化するのは「流し」があるからではないでしょうか。なぜならば、流し営業がない地方では、配車と待機場所の状況を見ながら戦略が立てられるので、コントロールしやすいからです。

例えば、駅で行列ができているとします。その場合、配車を中断して駅の乗り場を優先します。そして、駅で実写になった戻りのタクシーに、さらに駅方向に向かう乗客をマッチングさせます。

配車アプリ タクシー配車の方法

配車方法で供給をコントロール

図1は、駅にタクシー待ちの行列ができていて、赤丸の場所に配車があります。この場合、A ,B ,Cの3台に配車可能です。しかし、駅の需要を捌くために、3台とも駅に戻し実車にします。では、配車の利用者はどうするのか?これは、時間がかかることを告げ、実車中のDを配車予定車両にします。

配車システムでD車の「行き先送信」を確認しますので、おおよその時間は分かります。もし、これから実車になるA ,B ,Cの3両のほうが早く空車になれば、そちらに配車します。

このように、需要のスパイクした場所に供給量を増やし、戻りの車両に配車します。これで実車率も高くなります。

配車アプリの問題

これを無線室では行なっています。空車が走っているのに配車に時間が掛かる理由でもあります。それは、社会的リソースの有効利用、効率化としての方策として間違ってないと思います。

しかし、地方ではこの計画配車が出来ても、都市部では難しいだろうと思います。さらに、アプリ配車が混在する中では難しいでしょう。さらに「流し営業」が計画配車を阻害します。この先、利用者の多重配車をアプリ側で止めたとしても、流しのタクシーが拾い(すくい)ます。

本当にタクシー不足なのか

流し営業がある都市部では、アプリ配車がタクシー不足を惹起させている、という意見も多いようです。迎車時間、待ち時間というムダがあるという理由です。しかし、(利用者の待ち時間がある程度許容されるのなら)実車前に行き先を確定し(事前確定運賃)、その到着場所付近の利用者にマッチングさせることで、そのムダを排除できます。そうした効率化も可能なのです。

こうして考えていると、アプリ配車が原因ではなく、配車の方法が非効率で、効率化できないのは流しがあるからではないのでしょうか…。

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配車による実車率の改善について
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