運転手不足対策
運転手不足の原因は、低賃金を含む労働環境の悪さとが原因だと言われています。しかし、そこを改善できたとしても、応募が殺到するとは思えません。なぜならば、職業選択はお金だけではないからです。それに、車を運転するということは、事故やカスハラというリスクがつきまとうからです。つまり、高賃金だとしても、そのようなリスクのある仕事は避けるのではないでしょうか?
そうでなくとも、運転職は人気がありません。例えば、13歳のハローワーク最新「人気職業ランキング100」では、97位にやっと電車運転手が登場します。1
また、現役高校生が選ぶ、「なりたい職業ランキング」2では、交通機関運転職が29位/37位です。賃金や労働環境という前に、なりたくないのです。つまり、運転手不足は10代から始まっているんです。
3Kから6K職場へ
「きつい、汚い、危険」、これが3Kといわれる職種です。これに「帰れない、厳しい、給料が安い」が加わり6K職場まであるようです。長時間労働や低賃金、カスハラ、パワハラ…。ああ、確かに、バスやタクシーは6Kと思われているかもしれません。
それらの負のイメージを取り除いたとしても、運転職は最後のK、つまり交通事故という危険性を取り除くことができません。働くこと自体、危険で命がけなのです。
運転手不足対策
では、その危険なKを取り除き、安全安心な職業にするためには、どのようなことをすれば良いのでしょうか?そのことについて考えてみます。
自動運転化すれば運転手は安全です。しかし、運転手という仕事もなくなります。おお、ついに、運転手不足解消…。しかし、完全自動化は、いずれなるにしても、まだ先のことです。それに、そうなったとしても、(自動運転自動車の)事故の危険性は残ります。
となると、今のままでは事故は無くなりません。
その、事故リスクをなくすためには、事故が起こらない安全な空間を作れば良いのです。例えば、新幹線が自転車と接触事故を起こした、なんてあまり聞きません。その理由は、新幹線と自転車の通行帯が違うからです。つまり、接触しない通行帯(道路)構造になっているからです。
ルールや道路自体を変え、事故の起こらない構造にしてしまうのです。具体的には、自動車と自転車、人の走行帯の分離をします。さらに、自動車通行帯のうち、旅客運送、貨物運送、職業自動車用に専用レーンを設けます。つまり、軌道式の考え方です。その上で、旅客自動車での乗降は市電と同じように中央線側で行います。
これをまとめると、次の図のようになります。
これで、交通事故も減ります。そして、「怖い」という恐怖感も軽減され「K」もなくなります。0Kになれば、安心安全な職業だということになれば、運転手不足対策にもなります。
ヒーロー求む!自家用車非活用事業の時代なのだ
もともと、バスやタクシーの運転手はエッシェンシャルワーカーとして、世のため人のためになる職業なのです。交通空白地の移動困窮者を救う、正義の味方、ヒーローなのです。ヒーローが活躍できる場所を作らないから、避けられてきたのです。
この道路改革しかないんです。自家用車活用事業、ではなく、自家用車非活用事業、つまり、事業用車優先事業を行うことにより、より安全で安心な国民の生活を、ということです。そしたさらに、できるだけ公共交通機関を使う仕組みを、ということです。。
どうでしょう?