プロドライバーと安心安全について
「プロドライバーの運転する車に乗ると安心。素人の運転は怖くてね」なんてお客様。(それって褒めてる?なんて喜んでいたりするんだけれど)
実は、ボクも、人の運転する車は怖い。だって、タイミングが違うからね。ブレーキ、右折左折、アクセル…、ボクのタイミングと違う。そうなると、手と、足に、力が入る。怖いのだ。
タクシーの利用者に聞きたいんですが、怖くないですか?同じ運転手でも怖い日も怖くない日もあるかもしれないですね。(怖い日も安心、なんてことはないか)そんなことを考えていると、ふと、プロドライバーってどういうことなんだろうと、自問自答。ChatGTPに訊ねると「安全な運転技術や顧客サービスのスキルを持ち、専門的な訓練やライセンスが必要な場合があります」ということらしい。
- 安全な運転技術
- 顧客サービスのスキル
- 専門的な訓練、専門的なライセンスが必要な場合がある
なるほど…。
プロドライバーと安全性
怖くない運転、というと、安心安全な運転でしょうか。そして、それはタクシー業界で最も使われている言葉です。ボクたちは、その安心で安全な運転ができているのでしょうか?
タクシードライバーの事故や事件もあります。プロドライバーであるタクシー運転者の運転が100%安全か、というとそうではありません。ただ、事故率は低いんですよ。
事故の確率
自動車事故件数の推移
走行距離 1 億キロあたり自動車事故件数の推移
事業用自動車の交通事故統計(令和3年版)1 の資料です。件数だけだと1/10以下です。走行距離1億キロあたりの事故件数でも、事業用のほうが少ないんです。
- 自家用 : 42.7
- 自動車全体 : 41.4
- 事業用 : 30.6
つまり、自家用自動車より事故をしないんです。
それでも事故は起きます。次にタクシーの事故について概観してみます。
タクシーの事故の実態
事故件数の減少
交通事故件数の推移
死傷者数の推移
タクシーの交通事故は年々減少傾向にあります。令和2年、3年の急減はコロナ禍での走行距離の減少が要因ですが、それでも10年間で半減しています。
ただ、重症事故、死亡事故が起きていて、事故件数の減少傾向にも関わらず鈍い変化なのは、悲しいことです。
空車時に多い
タクシーの安全性の裏付けに、事故が空車時に多いということも挙げられます。下の図が示す通りタクシー事故数の75%が空車時に起きています。
事故件数が少ない、そしてその事故も空車時が多い、となると、やはり安心安全なのではないでしょうか。(0ではないのですが)
タクシーの事故件数(空車時、実車時)の推移
入社3年に集中している
次のグラフは豊橋市内のタクシー事業所の交通事故発生件数と経験年数の関係を示したグラフです。17%が入社1年以内のドライバーです。(自損事故を含む)
勤務年数別事故発生件数
つまり、新人期間にどう指導教育、あるいは労働環境を整備するかによって、さらに減らすことができるのではないでしょうか。
プロドライバーということ
安全安心な運転ということにつきるのでしょうね。事故を起こさないということは、社会に迷惑をかけないということです。利用者と社会にとって安心安全な公器ということだろうと考えています。
社会の安全安心
ボクは20年以上も無事故無違反で、ほんとうに安全なドライバーだと絶賛自画自賛…です。なにが安全かと言うと、これまで述べてきたように事故を起こさない、交通違反をしない、交通マナーを守る、ということにつきると考えています。
言い換えれば、品格…。加えてプロ意識だと考えています。まあ、そんなプロフェッショナルなドライバーは、いそうでいないかもしれませんね。えっへん。