非正規雇用が増えた理由

非正規雇用が増えた理由

(combiさんのコメントを改めて記事にしたいと思います。以下コメント欄より転載です)

なぜ、非正社員ばかりになったのか?
答えは簡単、産業界側がコストダウンを進める上で、一番の高コストの要因だった人件費を合法的に圧縮したかったからです。

しかも、それを推し進める上でネックとなっていた派遣に関する法律を改悪(グレーな部分を広げるのももう一つの目的か?)してまで進めたのですから、当然といえば当然です。
これらの法改正の先頭を切っていたのが、当時の経団連会長の、売国奴・媚中・奥田・トヨタの前会長です。

この法改正から、長期にわたっての有期雇用が可能となり、正社員を抱えなくても安定した安い人件費で大量生産が可能となった業界が、見かけの景気を押し上げたのでした。

この有期雇用の最大の利点は、社会保険の負担が大幅に減る上、正社員にした場合にもっともコストのかかる退職後の引当金をほとんど考えなくてもなくなることなんです。

トヨタみたいに自社で有期雇用しているのはまだマシで、関連会社や部品会社のように、トヨタからの無茶苦茶な低価格納入を押し付けられた会社は、海外の偽装研修生に生産業務につかせたり、偽装請負なんかしている場合は、社会保険なんてまともに加入していないことがどんどん明らかになってきています。すべては、コスト削減が目的なので、コストが余分にかかることはしなくていいように、今後も法律が変えられていくことでしょう。絶対に、トヨタに不利にならないようにね。

でも、その結果は・・・、安いものばかりが一般には売れ、一部の金持ちだけが高価格なものを買う、といったことに二分されてしまいました。

一方でレクサスがそこそこ売れ、軽自動車が大量に売れているのがひとつの例ですね。

人件費を圧縮するために、社会保険料を削るのは一時的には効果があるように見えるでしょうが、結局は将来の購買力低下につながるんですけどね。

収入が少ないうえに将来の不安を抱えて、高価なものをローンを組んで買えるわけがないでしょう。もっとも、自己破産すればOKと思っているようなズレた連中は別ですけどね。

餓死者が出ていないのは景気が悪くない証拠だ、などとのたまっているのもいるようですが、まさに、農民・えた・ひにん、生かさず殺さずの、三河の大名精神ですね。

どんどん、産業界側に都合のよい世の中になっていっていますが、結局、パイが狭まっていくまでに時間差があるため、しばらくは、数字の上での好景気は続くことでしょう。

でも、数字のうえでの落ち込みが始まったら、それこそ、日本沈没ですよ、ほんと
・・・。

9件のコメント

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    combiさん、こんにちは。
    「彼らは既に、いわゆる「偽装請負」などの横行する現在、いわゆる「ルーチン・ワーカー」の「奴隷」化によって多大な企業収益を上げているわけなのですけど、彼らは、それによって失われるもっと重要なものをキッチリ見落としています。」
    など、確かに鋭い文章ですね。トヨタも早く失われるものを深刻に考えなければならないと、利益ばかり追求していたのではこの国もろとも沈没するのは目に見えていますよね。
    夢や希望なんてなくなってしまって、そして社員登用なんて餌で下請けメーカーに労働力を流すなんてこと、平気でするなんて、やはり鬼畜の所業なんだろうと思っています。
    また、勝谷氏のファンでもあるようなので。どうもありがとうございました。

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    私の思うところが詳しい文章となっているものを見つけました。
    http://d.hatena.ne.jp/raki6104/20061210/1165761269
    結構鋭いですよ。

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    こんばんは。
    運搬なんてのは一番になくなるかもしれないですね。田原もリフトレス化が進んでいて、ある部署では運搬が全自動化されるようですから、その分人はいらなくなるということですもんね。
    ま、トヨタの工場は全自動になったとしても、下請けメーカーはあまり変わらないで、さらなるコスト削減を求められるかもしれないですね。

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    現在、三好工場で働いています。うちのラインはだんだん期間工を減らしていつのまにか全自動のラインを立ち上げてます。全自動のラインの説明書きにはこれで〇〇億円のコスト削減とかかれてました。これからは人の必要ない世の中になっていくんでしょうね。

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    確かに時間差というのはありますよね。それにピークを迎えた時に行動を起こしても遅いというのもありますしね。今回の景気も実際に国民に反映されていないから、実感が難しいですし、いくら政財界が景気が良いと言ってもなかなか購買意欲というか内需拡大にはならないのでしょうね。企業、資本家だけが儲かっているというのが現実でしょうから。
    トヨタは海外増産計画があって、コストダウンや国際競争なんてのは、市場のある国で生産するということがベストなんでしょうね。わざわざ日本人が造って輸出するという割高なことをする必要性というのが(made in Japanという神話ですね)なくなっているのかもしれませんね。
    今後トヨタの場合は正社員も増えなければ、期間従業員も増えない、それどころか、どちらも減少するということが起こると思います。それが三里塚さんのおっしゃられる海外市場拡大と海外メーカーとのコスト競争に対するトヨタの戦略だと思うのですが。
    少子化問題なんてトヨタには何ら痛くもかゆくもないというのは、実はそういう準備はもうとっくに済んでいるからだろうと思っています。ま、奥田さんの時代にとっくにこの国を見捨てていますからね。
    前にも書きましたが、移民というか「海外青年期間工募集」なんてのがあるかもしれませんね;)

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    コストダウンのために正社員を減らしたというのは正しいですが本当の原因ではないように思えます
    内需だけ考えれば非正社員が増えれば全体の購買力が下がって大企業が損をするのも正解ですが、トヨタの場合、中国やインドなどが市場として大きくなると日本の市場縮小など問題にならなくなるでしょう。だから、韓国や中国の自動車メーカーとのコスト競争を考えなければならない。
    ようするに非正社員が増える原因は、中国やインドの安い労働力と戦わなければならなくなったということではないでしょうか?
    銀行も外資と戦わなければならなくなって給与も下がってきたといわれます。
    マスコミは外国メディアと戦う必要がありませんから高給のままでいられるわけですね。
    だからどうしろっていうのだ?といわれると、私も妙案がなくて暗い気持ちになるのですが。

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    こんばんわ。本当日本も住みにくくなってきましたね。
    combiさんの言うように時間差はありますね。
    僕は早くて2~3年後くらいには徐々に企業業績に影響してくるのだと思います。
    まずは来年から団塊世代の退職が増えるて、高給取りの人は減るわけですから消費は自然と減ってくるでしょう。
    そして僕らは働けど働けど給料は増えない。
    そして今マスコミ等で『貯蓄から投資へ』などと煽り、団塊世代は『老後が不安で少しでも増やしておこう』、若い人は『働いても給料増えないし、貯金しても利子はつかないし、ちょっとでも増やすために投資をしよう』などと思い、自分でするならプロの投資家に頼もうと洗脳されていくのでしょう。そして郵便局や銀行に騙され投信等の販売で、2003~2006年までの上げチャートを見せられ、まんまと買わされていくのでしょうね。元々投信は手数料稼ぎが目的だから、投資家のお金なんてどうでもいいのです。そしてつぎ込んだお金は目減りして、貧乏人はさらに貧乏にさせられていくのでしょう。そして今後の年金負担、消費税増税、介護保険の保険料40歳から20歳まで引き下げ等、あほらしくなってきますよ。そんなんで消費が増えるわけないですからね。
    そして国も大借金1000兆円。一年の税収が45兆程度ですからいかに大きい額か。マスコミもこういうの報道すればいいんですけど。公務員たたきばっかりしていますね。自分達の高給をばれたくないんしょうか?って関係ない話になっちゃいました。でもこうした派遣社員が増えることが今後の日本の景気に関わってくるから全く関係ないということはないような気もしてきますが・・・それでは、ノロウィルスが流行っています。僕の知り合いは医療、介護職が多いのですが、知人がかなりノロウィルスに感染しています。管理人さんも身体に気をつけてください

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    記事にしてくださったようで、目だってしますねー。
    さて、数字の時間差ということについて、付け足します。
    これ、何事においても、発表された数字と、結構現在進行形の状態とズレている事が多いのですよ。
    もっとも、時々、結果ありきの数字もあるので、盲信は禁物ですが・・・。
    これが良くわかるのが、USAに年に数回ですが、ここに行った時に感じられるのですよ。
    一時期アメリカは景気が悪く、しばらくこの状態が続くだろう、という統計が出続けていた事がありましたが、たまたま行った時、とっくに不景気から脱出しているのを感じた時に、このことに気付いたのです。
    だって、それまで、ボロ車ばかり路上駐車されていたエリアが、新車若しくは新らし目の中古車ばかりになっていましたからね。いかに、発表される数字が、現在進行形の場合ズレているのか、というのが・・。夜は、繁華街が大渋滞、朝のフリーウェイも大渋滞、しかも、新しくてデカイ車の多いことといったら・・・。これで不景気? 状態でしたからね。
    そして、数ヵ月後に、アメリカは不況から脱出した、などと数字とともに発表されましたが、白々しかったですねー。
    多分、このときに、これを見越して投資していた連中は、大儲けしていたこと確実です。
    いま、いざなぎ景気並、なんてことを一生懸命広めて、世間の不安を払拭しようと、政・官・産、一生懸命情報操作しているようですが、これだけあらゆる方面からの情報が交錯しだすようになると、ほとんどの人たちがマスコミから垂れ流される情報をまともに信用する事はなくなっていくでしょう。マスコミは、スポンサーに操作される、というのが、昨今のトヨタのリコール隠しの際、三菱とのあまりに違う報道姿勢で明らかになってきますしね。
    管理人さん、田原を去ってからも、更新を続けてくださいね、といっても、ブログ題名と、中身が異なってしまうのでしょうけど・・・。

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